Wednesday, March 5, 2014

円安の報い【A16(社説)】

社説で、安倍首相が、円安による会計上のトリックにばかり頼っていると、政権崩壊の危機すらあることを示唆している。安倍首相による本格的な構造改革の実施に期待を寄せる。

労働者の賃金と企業の設備投資が不調。1月の賃金は昨年同期比で若干上昇したが、物価上昇を考慮い入れると、大幅な減少。10-12月の設備投資は前期比0.3%減。どちらも低調であることを述べた上で、円安にばかり頼っている安倍首相の経済政策を厳しく批判する。

「こうしたことがすべて安倍首相の経済政策への大きな打撃となる。アベノミクスは輸出企業の収益を押し上げる円安をもたらした。それは実現した。だが、売上高が横ばいで推移ないしは低下するなか、円換算した利益が膨らんだという会計上のトリックが収益増の原因だ。その上、業績改善によって拡大するとみられていた設備投資と賃金の伸びはまだ実現していない。」

ウォールストリートジャーナルは、安倍首相の政策全般には好意的だが、「靖国訪問」と「円安に頼る経済政策」の2点には、一貫して批判的だ。そして構造改革の重要性を説く次の様な文章で締めくくる。

「安倍首相がこうした状況を打開できる方法は1つしかない。大胆な構造改革の公約を守り、生産性の向上につながる投資を刺激することだ。さもなければ低賃金とインフレによる害毒が広がり、公約の不履行がもたらす政治的結末への関心が高まるだろう。」

最後の文章は、「構想改革を実施しなければ、それが安倍首相の命取りになる。」という意味か? 政権崩壊という厳しい結末の可能性すら示唆している様に感じた。