Sunday, April 30, 2017

***4月のまとめ ***

4月にWSJに掲載された日本関係の記事は7件。2016年は、1月が12件、2月が15件、3月が11件と、2桁を保ってきたが、4月は、昨年11月以来の1桁だった。1月はトランプ大統領就任、2月は安倍首相訪米、3月はティラーソン国務長官来日と日米関係に大きな影響のあるイベントが続いた。4月もペンス副大統領が来日したが、トランプ、安倍、ティラーソン程の話題性は無いと言うことか。

テーマ別では、政治関係が4件、経済関係が1件、社会関係が2件だった。

政治関係では、日本政府が4月3日に発表した長嶺大使らを韓国に戻す決定について翌4日に速報、4月18日のペンス副大統領の訪日について、17日、19日と2回取り上げた。また、4月22日には、北海道でのジャガイモの不作により、日本ではポテトチップスの品不足が起きていることを取り上げ、こうした事態に至っても米国産生ジャガイモの対日輸出が非関税障壁により増えないことに不満を表明した。ペンス副大統領来日、日本でのポットチップス品不足問題のいずれの記事でも、トランプ大統領のTPP交渉離脱の決定を批判している。

経済関係では、4月28日に日銀が現状政策維持を決定したことを翌29日に速報した。金利引上げに舵を切るだろうという市場の思惑を、何とか打ち消そうとする日銀の苦労を取り上げている。

社会関係では、5日に日本がテクノロジーを駆使して農業大国になろうとしているという記事を、12日に日本の家庭内殺人の犠牲者では親が最も多く、2014年には子供による親の殺人事件が90件あったというショッキングな記事を掲載した。どちらの記事も日本ではあまり取り上げられていない。

掲載箇所では、社説が1件、国際面が6件だった

Friday, April 28, 2017

日銀は金利引上げの思惑と戦う【A9面(国際面)】

日銀は、4月27日まで開いた金融政策決定会合で、2%の物価上昇率の実現に向けて、マイナス金利政策を含む今の大規模な金融緩和策を維持することを決めたが、WSJは28日の国際面でこのニュースを速報した。



市場関係者は日銀が遅かれ早かれ金利引上げに舵を切るだろうと見ているが、日銀は「市場がこうした見方をベースにて行動すれば、円高を招き、日本経済が更に低迷する。」として、こうした見方に懸念を示しているとしている。その上で、今回の日銀の政策維持の決定は、こうした見方を払拭することに狙いがあるとしている。

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日銀は、近い内に金利を上げるのではないかという予測を押し返し、そのかわりに、経済状況についての楽観的な見方を継続し、インフレ予測をさらに下方修正し、超金利政策を止めることを否定した。
日銀の高官は、インフレが弱いことを指摘し、物価について前向きコメントをすることによって楽観的な見方を促すという戦略からの脱皮を宣言していたが、今回の金利を変更せず予測を調整するという日銀の決定は、それに続くものだ。
日本のインフレ率が未だにゼロ近辺に止まっているが、エコノミストや投資家はこうした状況の中でも日銀が引締め政策に転じると見ており、今回の日銀の動きは、日銀の高官がエコノミストや投資家のそうした味方に不快感を持っていることを示している。
日銀が引き締め策に出るかもしれないという見方に対して、日銀が懸念をもっていることは、昨年下期以来、世界中の中央銀行で起きている変化の流れの重要性を示している。そこでは、投資家は日銀は更なる緩和策を取るだろうと見ていた。
それ以降、米国連邦準備銀行は、2回利上げを行い、世界経済は回復の兆しを見せていた。トランプ大統領の選挙戦での勝利により、株式市場が好調だったこともこうした動きを助けた。
今回の金融政策決定会合後の記者会見で黒田総裁は、記者から、いつ、どの様に現在の強力な緩和政策を止めるのかという点について、矢継ぎ早の質問を受けた。しかし、黒田総裁は、政策転換を議論し入るには機は熟していないと繰り返すにとどめた。彼は、現在のインフレ率が0.2%で目標とする2%には遠く及ばないことを指摘した。
「出口戦略についての議論は、価格安定目標である2%が達成された後、始めることになる。」と黒田氏は述べた。
日銀の高官は、投資家が日銀が金利を上げるあろうという思惑に従って行動することに懸念を持っている。そうした事態が起こると、円高が進行し、輸出主導の日本経済の弱弱しい勢いが更に減速してしまうからだ。
4半期見通しについて、日銀は3月末に終わる年度のインフレ見通しを1.5%から1.4%に引き下げた。日銀は、インフレへの勢いは十分に強くないので、価格の動きを引き続き注視していく必要があると述べた。日銀はまた「日本経済は緩やかな拡大に転じつつある。」という見方を示し、経済についての評価を引き上げた。

Saturday, April 22, 2017

日本におけるジャガイモによる混乱【A12面(社説)】

カルビーと湖池屋は410日、北海道産ジャガイモの不作を理由に一部のポテトチップス商品の販売を休止することを明らかにしたが、WSJ422日にこのニュースをなんと「社説」で取り上げ、「ジャガイモを含む米国産農産物の日本への輸出拡大」にトランプ政権が真剣に取り組むように訴えた。



今回のカルビーと湖池屋の措置について、「北海道産のジャガイモの不作が原因なら、何故米国からジャガイモを輸入しないのか?」、それは、「米国からの生ジャガイモ輸入が禁止されているからだ。」としている。日本政府は、その理由を、害虫やバクテリアが国内に入ることを防ぐためだとしているが、実際の理由は国内農家を守るためというのは明らかとも指摘している。(以前、日本は、米国産牛肉の輸入を禁止していたが、その理由を、「日本人の腸では米国産牛肉を消化出来ない。」としていたという、笑い話の様なエピソードも紹介している。) その上で、TPPではこの不当な植物検疫が撤廃されることになっており、米国農家にとっては日本進出への千載一遇のチャンスだったが、トランプ大統領のTPP離脱宣言により、このチャンスも失ってしまったとして、暗にトランプ大統領の政策を批判している。


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日本のポテトチップスファンは、今週、ポテトチップスの買い占めに走った。カルビーと他のポテトチップメーカが、北海道でのジャガイモの不作により工場の操業停止に追い込まれると発表したためだ。日本の店の棚からは、すでに梅味やフレンチサラダ味などの人気商品が姿を消し、オンラインでのオークションまでおこる事態だ。
米国農業省によれば、日本のジャガイモとジャガイモ製品の実に78%が、米国の生産者によって供給されている。そうだとすると、単純に米国からの輸入量を増やせば良いと思うが、なぜそうならないのか?
この答えは、日本の農業団体によるロビー活動にある。ロビー活動により、農業団体は、ポテトチップスを作るために必要な米国産の生ジャガイモを排除することに成功しているのだ。米国から日本へ輸出されるジャガイモの殆どが、マクドナルドで使われている様な、乾燥したものや冷凍したものだ。
日本は米国産の生ジャガイモの輸入を1950年に禁止した。表向きの理由は、ジャガイモがんしゅ病やジャガイモシスト線虫などへの懸念だ。それはみせかけの理由を隠れ蓑にした保護主義の流れの1つだ。日本政府は米国牛を締め出すことを正当化していたが、その理由は日本人の腸が米国牛を消化出来ないというものだった。
2006年のジャガイモ不作の後、日本は少し門戸を開いた。米国の幾つかの州からのジャガイモは、特別な取扱ルールが適用される2月~6月の期間に限って輸入可能だ。生ジャガイモにかかる関税は4.3%と極めて低いが、非関税障壁により日本における米国産ジャガイモの販売量は年間1,000万ドルにすぎない。
TPPは、アイダホのジャガイモ農家にとって、この貴重な市場に参入するきっかけを作ったかもしれない。全米ジャガイモ協議会は、TPPを支援していた。その理由のひとつは、病気を理由に輸入が規制されるなどの、植物検疫の問題が解決されるからだ。ジャガイモ農家が発行する雑誌は、TPPによって米国のジャガイモ農家の売上が、今後5年間毎年5,000万ドル成長すると推測していた。             
この涎の出る様な機会は、TPP交渉から離脱するというトランプ大統領の決断によって失われてしまった。生ジャガイモは太平洋地域の貿易全体からみれば小さな話かもしれないが、日本という魅力的な市場へのアクセスを容易にし、様々な農産物を売り込む絶好の機会だったのだ。

Wednesday, April 19, 2017

ペンス氏は米日軍事同盟を再確認【A9面(国際面)】

418日のペンス副大統領の日本訪問について、WSJは翌19日の国際面で速報した。



北朝鮮問題が緊迫する中、ペンス氏は、日本訪問中は、貿易について強硬な姿勢を取るのを避け、安全保障面での議論を中心においたとしている。また、貿易交渉については、ペンス氏が2ヶ国間での貿易交渉を行いたい旨を明言したのに対し、麻生副大臣は日米両国で地域の貿易ルールを策定していきたいと述べ、両者の間で認識に食い違いがあったとしている。

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ペンス副大統領は、北朝鮮に対する強硬な言葉と、貿易についての柔らかな言葉を織り交ぜ、地域の緊張が高まる中、日本に経済分野で譲歩を強いることを避けた。
ペンス氏は、火曜日に東京を訪問し、米日経済対話を開始した。トランプ大統領は、選挙運動中に、米国車の日本での市場シェアが低いことなどの貿易問題で日本をしばしば非難した。
しかし、安倍首相とペンス氏は、会談後の記者会見で、その殆どの時間を安全保障関連に割いた上で、米日軍事同盟は「アジア太平洋地域の平和と繁栄と自由の礎である。」と述べた。
ペンス氏は、2月に安倍首相が米国を訪問した際のトランプ大統領の言葉を引用して、「海の向こう側からの挑発に直面している日本の人々には、日本の防衛と繁栄について、アメリカがいつもともにあることを知ってほしい。」と述べた。
ペンス氏は、北朝鮮を地域における最も大きな脅威であるとし、朝鮮半島から核兵器を取り除くという我々の決意は極めて強いと述べた。
貿易については、ペンス氏は非難を避け、米国の対日貿易赤字については触れなかった。彼は、火曜日に開始された2国間での対話は、2国間での貿易交渉に発展するだろうがそれは将来のことだと述べた。2国間での貿易交渉では、米国は、農業などの分野で日本に対し直接譲歩を迫ることになるだろう。
ペンス氏の交渉相手である麻生副大臣は、将来の貿易交渉の形について少し異なった見方を示した。彼は、米国と日本は地域の貿易ルールを策定するための先兵となると述べた。
トランプ氏は、就任直後に、12ヶ国で行われてきたTPP交渉からの離脱を表明した。TPPは日本にとっては優先度の高い政策だ。ペンス氏は、TPPについて「過去のものだ。」と述べた。
日本は、ペンス氏のアジア太平洋地域訪問の2ヶ国目だ。彼は、最初に韓国を訪問したが、そこでも北朝鮮問題にフォーカスした。

Monday, April 17, 2017

ペンス氏のアジア歴訪では、貿易よりも安全保障が重要視される【A8面(国際面)】


ペンス副大統領は15日から25日の日程で、韓国、日本、インドネシア、オーストラリアの4か国を訪問しているが、WSJはその目的などについて17日の国際面で報道した。



北朝鮮の脅威が高まる中で、今回の訪問では、経済問題よりも、安全保障面での話し合いが優先されるとしている。特にTPP交渉からの離脱が、米国のアジア地域への関心の低下と取られない様に腐心するとしている。特に、日本での経済対話においてどの様なスタンスを取るかが、トランプ政権の今後のアジアでの経済政策のスタンスを占う意味で重要とのこと。

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 ペンス副大統領が太平洋地域を訪問し、同盟国に対し、米国が同地域で今後ともプレゼンスを維持することを伝えるが、この訪問により、トランプ政権は新たなグローバリズムを同地域に持ち込むだろう。
トランプ大統領は、昨年の選挙運動中や就任直後は、経済的要求について優先的に交渉していくと述べていたが、北朝鮮が核兵器プログラムを推進する事態を受け、安全保障についての共同戦略に優先順位を置き、経済的要求への優先順位を落とすことになるだろう。
北朝鮮は、日曜日午前に実施したミサイル実験に失敗したが、ペンス氏はその直後である日曜日の午後にソウルに到着した。
ペンス氏の訪問は、韓国から始まり、日本、インドネシア、オーストラリアと続く。木曜日に政府高官が記者団に対し、ペンス氏の訪問におけるアジェンダについて説明したが、訪問時の主要なメッセージは、「安全保障上の脅威が高まる中で、米国は同盟国に対して完全にコミットしている。」ということだ。
ペンス副大統領は、貿易交渉の地ならしについてのトランプ氏のメッセージを携え、ビジネスリーダー達の意見を聞く会談も行うが、最も時間を割こうとしているのは、TPP交渉から脱退するというトランプ大統領の決断が、米国のアジア太平洋地域からの後退につながらない様に対応することだ。TPPは、オバマ大統領が12ヶ国間で野心的に推し進めた貿易協定で、オバマ大統領はアジア諸国では、アジア地域に対する米国のコミットメントの象徴として見られていたのだ。
トランプ政権高官によれば、訪問のもう一つの目的は、TPPからの撤退が、米国の地域からの後退を意味するのではなく、むしろ地域における米国の経済面でのプレゼンス拡大を意味することを示すことだ。
トランプ氏は、水曜日に行われたWSJとのインタビューで、経済よりも安全保障を優先させるアジア政策を鮮明にした。彼は、中国が北朝鮮を抑え込むのを助けるのであれば、対中国貿易赤字削減の要求を緩めても良いと述べた。
トランプ大統領の貿易についての考え方は、東京において更に明らかになるだろう。ペンス副大統領は、東京で新たな経済対話を開始することになっているからだ。この経済対話は、2月に安倍首相がトランプ大統領を訪問した際に、最初に話し合われた。
トランプ政権の閣僚の中には、新たに開始される貿易交渉の目的は、日本の対米貿易黒字を削減することだと見ている者もいる。一方で、日本は、米国の最近の貿易政策への柔軟な態度の最新の受益者になりたいと考えている。トランプ氏は、水曜日に中国は為替操作をしていないと述べたし、トランプ政権は、トランプ氏がかつて災難だと評したNAFTA対する変更を最小限に止めることを示唆した。
選挙期間中にトランプ大統領は、何回も日本を名指しして、日本は米国を利用していると述べてきた。
トランプ大統領のフロリダの別荘で行われた、2日間の安倍首相とのサミットにおいては、ゴルフも数回いた上で、経済問題は、ペンス氏と日本側のナンバー2である麻生財務大臣との間で話し合われることで合意していた

Wednesday, April 12, 2017

家族内殺人で最も狙われるのは親【A6面(国際面)】

日本では家族内殺人の中で、親が最も多くの犠牲者となっているという短い記事が、4月12日の国際面に掲載された。


子供が親を殺害する事件が、日本では年間約90件あり、その動機の多くが将来に対する不安だとしている。

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家族内殺人に関する警視庁による初めての調査によれば、家族内殺人の中で、殺人のターゲットとして最も狙われるのは親だそうだ。
この調査は、2014年に発生した殺人事件について調べたものだ。火曜日に発表されたこの調査によれば、その年に発生した272件の家族内殺人にうち、1/3が子供が親を殺害したものだった。
最も多い動機は、「将来に対する不安」で、事件の1/3を占めた。

Wednesday, April 5, 2017

日本は人参の開発に挑戦【A8面(国際面)】

Only in Japanese. Solo en Japones.
【なかなか面白い記事です。】
日本が、テクノロジーを駆使して農業大国になろうとしていうという興味深い記事が、4月5日の国際面に掲載された。

最先端のテクノロジーを駆使して、人参の種を開発し、海外に輸出しているみかど協和株式会社の取り組みを紹介している。日本政府は、農業を、新幹線やカーボンファイバー素材などと並ぶ、日本の最先端技術として海外に輸出したいと考えているとしている。

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タカギタロウさんは、何百万人ものアジアの人々に食べてもらうために、9種類の人参を開発することを支援している。これは、今日、日本が農業大国になるために、どの様に技術を利用としているかを示す良い例だ。
そのうちの一つ、「アメニー」と名づけられた品種は、消費者を引き付ける明るいオレンジ色で、通常以上のベータカロチンが含まれている。もうひとつの品種である「クリスティーヌ」は円筒形で冷涼な天候にも耐えられる。「エマ」はカビによる病気に強い。
「良い人参の条件は市場によって異なります。」とタカギさんは言う。「フランスではこれが良い人参とされます。」タカギさんは、中ぐらいの長さで、真ん中が少し曲がった人参を持って、付け加えた。「一方、日本では、これが良いのです。」短くてずんぐりして曲がっていない品種だ。
日本の農業は、年間700億ドルの貿易赤字となっているが、安倍首相はこれを新幹線やカーボンファイバー素材などと並ぶ、テクノロジーを駆使した成長産業にしたいと考えている。
タカギさんの世界の人参王になろうとする努力の成果の背景には、お金をかけた研究開発がある。日本政府は、家電の様な昔ながらの技術に依存して停滞した日本経済に、こうした研究開発が新たな息吹を吹き込むことを期待している。
農産物の輸出に成功すれば、日本が米国からの圧力に譲歩して、輸入を増やした場合でも、その影響を緩和することが出来る。ペンス副大統領は、今月日本にも訪問して、経済問題について協議する予定だが、日本に新たな2国間貿易協定において、農産物の関税を引き下げる様に要求してくると予想されている。
日本の農業分野は長い間、高齢の家族が小さな土地で農業を営むという構造だったが、既にハイテクを使った新しい段階へ進もうとしている。
タカギさんの場合は、彼の会社は実際に人参の栽培をしていない。そうではなくて、種の開発をしているのだ。日本はその技術を使ってグローバル市場での存在感を示そうとしている。
過去15年間、彼はみかど協和株式会社というフランス資本の会社で、必死になって人参の研究に取り組んだきた。彼は、結果さえ得られれば、どれだけ時間がかかっても良いと考えている。
人参は、収穫物を全部ダメにしてしまう様な、病気に弱い野菜だ。また、よく知られている様に、地域によって沢山の種類がある。育成家はこうした沢山の特徴を考慮して栽培せねばならないし、その市場に合った人参を育てねばばらない。
タカギさんは、この仕事を始めたばかりの頃は、彼が初代人参王と呼ぶフランス人の人参育成家の下で修業を積んだ。そして、彼は、フランスと日本のハイブリッドを作るために実験を重ねた。
2009年に、彼は中国領内モンゴルの2つの村を訪問し、日本市場向けに開発した種を使って実験を行った。そのビジネスが売れ筋ビジネスとなり、昨年彼が2つの村を訪れると、農民たちは、経済状況が悪いにもかかわらず、彼の人参は高く売れると言ってくれた。内モンゴルでの経験により、みかど協和の種は、河北省、山東省、福建省などの、中国の他の地域へも普及していった。
中国は、世界で群を抜いて最大の人参の生産市場だ。中国の富裕層は日本の農業にとって非常に有望な市場だ。
みかど協和のフランス人CEOであるヴィンセントスピオ氏は、このビジネスの難しい点は、海外の顧客に、日本の優れた技術に通常よりも高いお金を払う様に説得することですと言う。「我々は、我々の人参は、より多くの収穫を生み出し、病気にも強いことを、農家の方々に説明し、だからその付加価値に対して、少し多く支払うように説得せねばならないのです。」と彼は言う。

Tuesday, April 4, 2017

日本の大使がソウルへ戻ることに【A10面(国際面)】

日本政府は4月3日、来月の大統領選挙後に発足する次の政権に備えるなどとして、長嶺大使らを韓国に戻すと発表したが、WSJはこのニュースを翌日4日の国際面で速報した。



長嶺大使が日本に召還された理由となった、釜山日本領事館前の慰安婦像設置事件、そしてその背景となっている戦時中の慰安婦問題について、詳しく紹介している。北朝鮮の脅威が高まる中、日韓両国は今こそ緊密に連携して北朝鮮問題に取り組むべきであって、過去の慰安婦問題でもめている場合ではないと言っている様に読めるがどうだろう。

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日本の在韓国大使が、戦時中に起きたことについての日韓間の争いが原因で、3ヶ月前に日本に引き揚げたが、北朝鮮問題に対応するための連携強化を目的に火曜日にソウルに戻るだろうと日本政府は述べた。
日本の岸田外務大臣は、日本が大使を再派遣するのは、韓国の新政権に向けた準備のためでもあると述べた。韓国の大統領選挙は59日に予定されている。
日韓両国は、東アジアにおける米国に最も近い同盟国であり、防衛面で米国と連携している。日米韓の3国は、北朝鮮の脅威の高まりに対応するために、月曜日に対潜水艦の共同訓練を開始する。
しかし、一方で、日本と韓国は、1945年までの35年間の朝鮮半島の植民地化時代の問題で、しばしなぶつかっている。最ももめている問題は、戦時中に日本軍が韓国人女性を強制的に性的労働につかせたことだ
2015年末に、いわゆる慰安婦問題について、日韓両国は最終的かつ不可逆的に解決させたという内容の合意に達した。このために、日本は首相が謝罪し、女性らを支援するために10億円(900万ドル)を拠出した。約40名の女性が存命だ。
この合意は殆どの女性に受け入れられたが、韓国では不人気だ。不人気の理由のひとつは、この合意が、既に辞職している、朴クネ元大統領によってなされたことによる。この合意に批判的な韓国人の中には、合意がなされる前に存命中の慰安婦に政府が何の相談もしなかったことを紛弾する人もいる。
この合意の後、日本は、市民団体が2011年に日本大使館前に設置した慰安婦像を、韓国政府が撤去することを期待すると表明していた。しかし、その銅像はその場に残ったままで、更に、2016年末に、活動家が韓国第2の都市である釜山の日本領事館の前に同様の銅像を設置した。
日本は、釜山での慰安婦像の設置は、2015年の合意違反だとして、1月初旬に長嶺大使を召喚した。日本は、長嶺氏が韓国に戻る前に、その像を撤去する様に求めた。
その後、北朝鮮が数発のミサイルを発射したことにより、日韓両国で、北朝鮮の脅威への懸念が高まった。36日には、北朝鮮が発射した3発のミサイルが、日本沖230マイルに広がる排他的経済水域に着水した。
岸田氏は、2015年の慰安婦に関する合意が完全に実行されることを引き続き要求すると付け加えた。米国のティラーソン国務長官は、3月に東京でこの問題に触れ、日韓両国が争いを乗り越えて、北朝鮮問題に連携して対応して欲しいと要求した。
しかし、韓国の大統領候補は、最も有力な文在寅候補を含む数名が、この合意は再交渉されるべきだと言っている。
韓国外務省の報道官は、韓国政府は、日本の大使が戻られ、より緊密なコミュニケーションが実現することを期待すると述べた