4月18日のペンス副大統領の日本訪問について、WSJは翌19 日の国際面で速報した。
北朝鮮問題が緊迫する中、ペンス氏は、日本訪問中は、 貿易について強硬な姿勢を取るのを避け、 安全保障面での議論を中心においたとしている。また、 貿易交渉については、ペンス氏が2ヶ国間での貿易交渉を行いたい 旨を明言したのに対し、 麻生副大臣は日米両国で地域の貿易ルールを策定していきたいと述 べ、両者の間で認識に食い違いがあったとしている。
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ペンス副大統領は、北朝鮮に対する強硬な言葉と、 貿易についての柔らかな言葉を織り交ぜ、地域の緊張が高まる中、 日本に経済分野で譲歩を強いることを避けた。
ペンス氏は、火曜日に東京を訪問し、米日経済対話を開始した。 トランプ大統領は、選挙運動中に、 米国車の日本での市場シェアが低いことなどの貿易問題で日本をし ばしば非難した。
しかし、安倍首相とペンス氏は、会談後の記者会見で、 その殆どの時間を安全保障関連に割いた上で、米日軍事同盟は「 アジア太平洋地域の平和と繁栄と自由の礎である。」と述べた。
ペンス氏は、2月に安倍首相が米国を訪問した際のトランプ大統領 の言葉を引用して、「 海の向こう側からの挑発に直面している日本の人々には、 日本の防衛と繁栄について、 アメリカがいつもともにあることを知ってほしい。」と述べた。
ペンス氏は、北朝鮮を地域における最も大きな脅威であるとし、 朝鮮半島から核兵器を取り除くという我々の決意は極めて強いと述 べた。
貿易については、ペンス氏は非難を避け、 米国の対日貿易赤字については触れなかった。彼は、 火曜日に開始された2国間での対話は、2国間での貿易交渉に発展 するだろうがそれは将来のことだと述べた。2国間での貿易交渉で は、米国は、 農業などの分野で日本に対し直接譲歩を迫ることになるだろう。
ペンス氏の交渉相手である麻生副大臣は、 将来の貿易交渉の形について少し異なった見方を示した。彼は、 米国と日本は地域の貿易ルールを策定するための先兵となると述べ た。
トランプ氏は、就任直後に、12ヶ国で行われてきたTPP交渉か らの離脱を表明した。TPPは日本にとっては優先度の高い政策だ 。ペンス氏は、TPPについて「過去のものだ。」と述べた。
日本は、ペンス氏のアジア太平洋地域訪問の2ヶ国目だ。彼は、 最初に韓国を訪問したが、そこでも北朝鮮問題にフォーカスした。