4月にWSJに掲載された日本関係の記事は7件。2016年は、1月が12件、2月が15件、3月が11件と、2桁を保ってきたが、4月は、昨年11月以来の1桁だった。1月はトランプ大統領就任、2月は安倍首相訪米、3月はティラーソン国務長官来日と日米関係に大きな影響のあるイベントが続いた。4月もペンス副大統領が来日したが、トランプ、安倍、ティラーソン程の話題性は無いと言うことか。
テーマ別では、政治関係が4件、経済関係が1件、社会関係が2件だった。
経済関係では、4月28日に日銀が現状政策維持を決定したことを翌29日に速報した。金利引上げに舵を切るだろうという市場の思惑を、何とか打ち消そうとする日銀の苦労を取り上げている。
掲載箇所では、社説が1件、国際面が6件だった
政治関係では、日本政府が4月3日に発表した長嶺大使らを韓国に戻す決定について翌4日に速報、4月18日のペンス副大統領の訪日について、17日、19日と2回取り上げた。また、4月22日には、北海道でのジャガイモの不作により、日本ではポテトチップスの品不足が起きていることを取り上げ、こうした事態に至っても米国産生ジャガイモの対日輸出が非関税障壁により増えないことに不満を表明した。ペンス副大統領来日、日本でのポットチップス品不足問題のいずれの記事でも、トランプ大統領のTPP交渉離脱の決定を批判している。
経済関係では、4月28日に日銀が現状政策維持を決定したことを翌29日に速報した。金利引上げに舵を切るだろうという市場の思惑を、何とか打ち消そうとする日銀の苦労を取り上げている。
社会関係では、5日に日本がテクノロジーを駆使して農業大国になろうとしているという記事を、12日に日本の家庭内殺人の犠牲者では親が最も多く、2014年には子供による親の殺人事件が90件あったというショッキングな記事を掲載した。どちらの記事も日本ではあまり取り上げられていない。