Saturday, February 28, 2015

** 2月のまとめ **

2月にWSJに掲載された日本関係の記事は6件だった。私がこのブログを始めた2014年以来、最低の数だ。さらに6件の内訳をみていくと、いわゆる速報記事は3件だけで、残りはいわゆる特集記事。世界にインパクトを与え、速報したくなるニュースが3件しかなかったということだ。

その3件とは「イスラム国による後藤さん殺害」「2014年10~12月期のGDP速報値発表」「ホンダの社長交代」。確かに、2月の日本関係のニュースで国際的なインパクトがあるものはこの3件位だろう。日本が平和だったという証でもあるが、同時に、政界も経済界も、国際的にインパクトを与える様な政策やビジネスを作り出すことが出来なかったという証でもある。

テーマ別では、政治関係が2件、経済関係が3件、社会関係が1件だった。

政治関係では、まずは「イスラム国による後藤さん殺害事件」の速報記事。この事件は、日本がイスラム国の周辺諸国への金銭的援助を表明したことがきっけけとなっており、日本が今後ともこうした動きを続けていくべきかが議論になっていると伝えている。
もうひとつの政治関係の記事は「日韓関係」だ。日韓関係が一向に改善しないことにアメリカが苛立っているが、これはパク大統領の理不尽ともとれる要求に原因があるのではないかと言っている様に読める。

経済関係では、まずは「16日に発表された2014年10~12月期のGDP」についての速報。プラス2.2%と2期続いたマイナス成長からは脱したが、個人消費が低調で、賃上げの実現が重要だとする。
もうひとつ「ホンダの社長交代」についても速報した。八郷新社長のこれまでの経歴や実績を紹介し、新社長への期待をにじませる。
3つ目の経済関係の記事は「安倍首相の女性登用政策」だ。この政策の背後には、人口減少問題があるが、あまり女性の雇用にばかりこだわると、むしろ少子化問題に逆効果を与える危険があるし、若者の雇用確保や移民受け入れ等の重要課題から目を背けることになってしまうという記事。

社会関係は、「アイボの修理終了によるドタバタ劇」。ロボットは日本人にとっては家族同様であり、持ち主は、自分が亡くなるまでは修理して欲しいと願っているという記事。欧米では、ロボットは人間の敵として描かれることが多く、この日本人独特の考え方が奇妙に思われるのだろう。

掲載箇所では、国際面が4回、1面が2回だった。
一面に掲載されたのは、「アイボの修理終了によるドタバタ劇」。WSJは、世界の面白い出来事を、毎日一面下のコラムで取り上げており、この記事も同コラムに掲載された。
もう一つは「ホンダの社長交代」この記事は一面トップでしかも詳細に報道されており、破格の扱いだった。リコール問題が話題になっていたとはいえ、日本の一企業の人事が、これだけ大きく取り上げられるたことに、びっくりした。


Friday, February 27, 2015

日本の「ウーマノミクス」にかけるギャンブル【A11面(国際面)】

安倍首相の目玉政策である女性の積極的活用に関する記事が国際面に掲載された。



この記事は、次の様な書き出しで始まる。
「安倍晋三首相の最近の日本を揺り動かす計画は、女性労働者の数を増やし、長い間続いてきた男女間のアンバランスを修正するという、壮大な目標だ。しかし、ウーマノミクスのための数値的目標の設定は、より大きな経済目標の達成を困難にするという問題を内在している。」
「日本はもっと女性労働者を増やすべきだということに疑問を差し挟む人はいない。OECDによれば、日本の女性の42.5%が高等教育を受けており、世界でも最も教育水準が高い。それにもかかわらず、日本の女性で仕事をもっているのはわずか67.5%にすぎない。これはパートタイムを含めた数値だ。2010年のゴールドマンサックスのレポートによれば、もし日本の女性の就業率が、男性と同じ80%にまで上がれば、日本の経済生産高は15%伸びるとしている。」

長い記事なので、しばらく要約する。

日本は人口減少問題を抱えており、この問題への対応はその意味でも重要だ。日本の人口は2004年に減少し始め、その後、年々減少し、ついに昨年は26万8千人と過去最大の減少を記録した。それでも、日本国民の間に緊迫化が感じられない。
日本の人口は1億2,700万人から、2060年には8,700万人にまでに減少し、人口の40%以上が65歳以上の高齢者となる。
こうした状況は、日本を未知の領域へと追いやっている。この状況が続けば、一人の労働者が一人以上の退職者を支えねばならず、企業は労働者を採用することが非常に難しくなる。東京のコンビニエンスストアに行けば分かるが、そこで働いている人々の名札には既に外国人の名前が書いてあるのだ。

女性労働者の増加は、人口減少による労働者不足問題をある程度は緩和するかもしれない。しかし、出産率を増加させようという取組みには逆行するのではないか。また、安倍首相は子育て支援や女性起業家支援を打ち出している。こうした計画は評価できるが、一方で女性問題に偏重しすぎというリスクもある。

安倍首相は数値目標を設けている。2020年までに25~45歳までの女性労働者を5%増やし、企業幹部の30%を女性とするというのだ。大企業にこうした数値目標を達成するための目標を立案・公開させるための法律まで作ろうとしている。
こうしたトップダウンアプローチは、非現実的な目標を生み出すばかりでなく、そもそも規制緩和を進めるという安倍首相の目標とも矛盾している。しかもこうした数値は、本来の目的である、企業効率の上昇や競争力強化に対しては直接の効果は無い。

もちろん、起業家精神は尊重されるべきだが、女性の起業家精神だけ尊重するのはおかしい。税金や規制緩和にしても同様だ。また、若者の雇用対策や、移民の受け入れ問題等、他にも議論すべき問題は山積みだ。

「25~44歳の女性にフォーカスするということは、子育て時期の女性をターゲットにするということだ。これでは、人口減少問題への取り組みに逆行してしまう。子育て時期を過ぎた女性にフォーカスした方が良いのではないか。」
「安倍氏は日本の労働市場の男女格差に取り組んでおり、それは大いに評価出来る。しかし、彼は、ゆがんだ採用パターンだけでなく、社会に深く根差した男性優位の問題と取り組んでいるのだ。こうした日本人の態度を改めるためには、より多くの雇用機会を創出し、日本人に能力のある人材の確保の必要性を理解してもらうことが、政府が数値目標を設けることよりも重要なのではないか。」

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安倍首相の男女格差解消の取り組みを大いに評価する一方で、この取組みに内在するリスクとそうしたリスクへの処方箋が提示されていて面白い。
特に、25~45歳の女性労働者を増やすのは出生率低下を招くので45歳以上の女性労働者を増やすことにも取り組むべきだとか、日本人に「能力のある労働者を雇用する。」という発想をもってもらいたい(現在は、終身雇用制度の影響もあり、能力が無くても企業が育てるという意識が強い。)という提案は面白い。
私の職場も、50歳以上の男性正社員と、30、40歳代の女性派遣社員が大半を占め、台湾出身の3ヶ国語話せる女性が大活躍という、今の日本の縮図の様な職場だ。こうした職場を活性化させるためには、従来と異なった考え方が必要だと痛切に思う。

Tuesday, February 24, 2015

ホンダの誤りはCEO交代につながった【A1面】

2月23日(月)に発表されたホンダの社長交代を、翌日の一面トップで大きく取り上げた。


この記事は次の様な書き出しで始まる。
「ホンダは、既に品質問題と欠陥エアバッグに関する大規模なリコールに取り組んでいるが、月曜日に社長が退任し、あまり知られていないが海外経験豊富な技術者を後任にすることを発表した。」
「日本の自動車メーカーは、中国在住の55歳の役員である八郷隆弘氏が、61歳の伊東孝紳を、6月に社長として引き継ぐと発表した。記者会見のタイミングと、他にいる沢山の有力幹部を押えて八郷が選ばれたということは、サプライズを嫌がる企業文化を考えると異例なことだ。」

暫く要約する。
ホンダは5年前にトヨタが苦戦していた時にうまくシェアを増やすことが出来ず、アメリカではいまや日産にシェアで追いつかれそうな気配だ。また、ホンダはアメリカ、日本、中国で苦戦している。2013年にモデルチェンジする前のシビックはアメリカで不評だったし、日本ではフィットの発売が遅れた。中国では、市場が7%も伸びているのに、4%しが販売が伸びなかった。
10月に伊東氏とトップ幹部達は、フィットの品質問題の責任を取って、給与カットを行った。ホンダはまたタカタのエアバック問題の影響を最も大きく受けた。タカタ問題で世界で2,500万台がリコールとなったが、その半分以上がホンダの車だ。タカタ問題では、ホンダも原因調査に加わったが、未だに原因は分かっていない。
八郷氏は、社外では殆ど知られていないが、アメリカ、欧州、中国に駐在経験を持ち、開発、製造、購買部門での経験を持つ。
ホンダは、米国での高級車ブームにも乗れず、トヨタの好調さとは対照的に1月には業績予測を下方修正した。ホンダのディーラも、メキシコ工場での品質問題と、新車の発売遅れが、更に問題を大きくしていると指摘する。
ホンダはこの社長交代を、月曜日に株式市場の営業が終わった後に発表したが、火曜日には1.3%株価は下がった。
伊東氏は、1983年にホンダに入社し、初代USオデッセイや2代目CR-Vなどのヒット商品の開発に携わった。2004年~2009年には米国に駐在した。金融危機の最中の2009年に役員に就任し、東日本大震災などの惨事を乗り越え、海外の売上を3割近く伸ばした。新興国での売上を伸ばし、製造を海外にシフトさせた。ホンダはライバルの日産に比べると内向きだが、今回の人事は
ホンダがグローバルの世界で戦うことを示し、現在のホンダに必要な多くの要素を持ち込むと、証券会社のアナリストであるリクター氏は言う。

この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「2012年に伊東氏は、2016年度にホンダのセールスをほぼ倍にあたる6百万台まで引き上げると発表したが、最近になってその目標から離れつつある。」
「月曜日に発表された交代のタイミングは驚きではあったが、伊東氏の社長在任期間は決して短いということはない。彼の前任の福井威夫氏も在任期間は6年だった。その前の吉野浩行氏の任期も5年だった。伊東氏は相談役に就任し、ホンダの取締役会に残る。」

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一民間企業である、ホンダの社長交代が、一面トップに取り上げられ、しかもこれだけ詳しく報道されていることに、びっくりした。八郷氏の海外経験やヒット商品の開発経験、そして役員就任後の海外事業開拓などの実績をあげ、今のホンダに必要な人材だと期待していると読める。

Tuesday, February 17, 2015

日本は不況から脱したが、その成長は予想を下回った【A12面(国際面)】

内閣府が16日発表した2014年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値についてのニュースが国際面に掲載された。




この記事は次の様な書き出しで始まる。
「昨四半期の日本経済を見ると不況から脱しつつあるが、そのスピードは期待された程早くない。企業と個人の消費が緩やかで、日本をしっかりとした経済に導こうとする安倍晋三首相が直面しているチャレンジの大きさを物語っている。」
「エコノミストが月曜日語ったところによれば、日本は最悪の時期は脱した様だ。しかし、安倍氏は価格と賃金を同時に上昇させるという、バランス
の難しい行為に挑んでいる。」


暫く要約する。

昨四半期の成長は、輸出の伸びによるところが大きい。一方で、経済の60%を占める消費者支出は伸び悩んだ。昨四半期のGDPは2.2%の伸びで、エコノミストの予測であった3.6%を大きく下回った。
輸出は、2.7%伸長し、安倍首相の円安政策がようやく効果を上げ始めた。しかし、中国や欧州の経済が減速しており、輸出ばかりに頼るのは危険だ。
一方で、消費者支出の伸びは、0.3%に止まった。昨年4月に実施された消費税増税の影響から脱しきれないこと、賃上げがインフレのスピードに追い付いていないのが原因だ。消費者支出の伸びが大きくなかったことが、GDPの伸びが予測を下回った原因だ。

この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「しかし、統計によれば、消費者支出は2四半期連続で増加しており、消費者がついに増税の影響を脱したことを示しているとHSBC Holdingsは述べている。」
「耐久消費材の出荷が12月に急速に回復した。今年の経済全般の伸びは、内需の堅調な回復によって支えられるべきであり、GDPは0.8%伸びるだろうとHSBCは述べた。」

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2014年10~12月期のGDPは2.2%成長したが、予測を大きく下回った。これは、消費者支出が予測を下回ったのが原因。消費者支出を増やすためには賃上げが必要としており、それに積極的に取り組んでいる安倍首相を評価していると読める。

ソウルと東京の憎悪は深まる【A12面(国際面)】

日韓関係が一向に改善しないとする記事が、国際面に掲載された。



この記事は次の様な書き出しで始まる。
「パク・ウネは、まだ10代だった頃、彼の父を非難する何万人もの群衆が押し寄せてきたのを今でもよく覚えている。1965年に彼の父が、以前の植民地支配者であった日本と国交を樹立しようとしていた時だ。」
「それから50年が経過し、両国間の関係は一気に悪化している。いまや大統領となったパク氏は自らが父とは違うことを示そうとしている。そのために、1世紀以上に渡る傷について、東京に強い姿勢であたっている。」

暫く要約する。

米国にとって、中国に対抗するために、韓国と日本からの協力が必須だ。この2か国の関係が冷え切っていることを米国は懸念している。しかし、米国は、両国に会話を促すこと以上のことは出来ない。韓国の外交官によれば、ここ40年間で両国の関係がここまで冷え切ったことはない。
パク大統領は、日本により明確な謝罪を求める。特に慰安婦問題について。しかし、日本では十分に謝罪したという見方が強まっている。世論調査によれば、韓国では、安倍首相は、北朝鮮の独裁者であるキム・ジョンウンと同じ位嫌われている。日本の世論調査も韓国との関係が悪化していることを示している。あまりにもしつこい歴史へのフォーカスにいわゆる「韓国疲れ」も出てきている。
安倍氏は何回も会話を呼びかけてきた。しかし、パク氏は慰安婦に対する謝罪や補償なしには会談はしないという立場だ。韓国は、安倍氏が、慰安婦問題は誇張されているとか、1993年の政府談話には疑問があるなど発言したことが、両国関係を悪化されていると主張するが、安倍首相は政府談話を維持すると言っている。

パク・ウネ氏にとっては、こうした使命は個人的なものでもある。父であるパク・チョンヒ元大統領は、植民地時代に日本軍で活躍した。歴史家は、彼を、満州に常駐して、日本の中国進出に手を貸した情熱的な若者として描く。パク・ウネ氏は、父と同じ様に親日家だと非難される危険にさらされているのだ。
パク・チョンヒ氏は1961年に陸軍少将の時にクーデターで政権を掌握し、1965年に東京と日韓基本条約を締結した。この条約により、韓国は、日本からの数千億ドルの補償を受け取った。この保障は韓国の急激な経済成長をもたらす一助となった。また、この条約は、多額の補助と引き換えに、日本に対しそれ以上の補償は求めないとしている。安倍首相は、慰安婦問題についてもこの条約が適用されるとしている。

中国が東アジア地域での軍事強化する中、両国の関係修復は急務だが、事態はそう簡単ではない。パク氏は中国に歩み寄り、中国も東京とソウルの関係悪化をうまく利用している。習近平主席は、昨年7月に韓国を訪れた際に、日本の敗戦70周年の記念行事を共同で行うことを提案した。韓国の当局者は、中国との関係は、アメリカとの軍事同盟や、日本との北朝鮮を巡る協力関係に何ら影響を与えないとしているが、韓国は、中国が反対する、日米韓のミサイルネットワークについて態度をはっきりさせていない。

2014年3月にオバマ大統領の計らいにより、パク氏と安倍氏は、リーダーとして初めて会談した。しかし、その後の実務者レベルでの話し合いは殆ど進んでいない。パク氏は、慰安婦問題が、慰安婦生存中に解決されなければ、それは歴史上の重い課題になるだろうと言う。現在、54人の元慰安婦が生存しており、全員80才台後半だ。1月26日にも一人亡くなった。

この記事は、次のようなコメントで締めくくられている。
「ワシントンは、最近、韓日間の軍事情報共有の合意を進めるために、両国に関与した。ソウルには東京との直接の連絡への反対があり、それを回避するために仲介をかって出たのだ。」
「米国政府がショック療法を与えないと両国の諍いは終わらないという意見もある。『日本と韓国を一緒に働く様に様にさせる唯一の有効な手段は、誠意をもって両国を見捨てると脅す以外にないのではないか。』とケリー教授は述べる」

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一向に好転の兆しを見せない日韓関係に対する苛立ちが感じられる記事だ。WSJは、日本が謝罪することも重要だが、韓国が許すことももっと重要だとする記事を以前にも掲載しており、この記事でも、パク大統領の慰安婦問題に対する執拗なこだわりに、嫌悪感を示している様にも読めるがどうだろうか?





Wednesday, February 11, 2015

日本では、ソニーがアイボを去勢したので、犬のオーナーは見捨てられたと感じている【A1面】

ソニーがアイボの修理を停止したニュースが、一面で紹介されている。



この記事は次の様な書き出しで始まる。
「マツイ・ヤスイさんとタツオさんは、彼らの飼い犬であるアイとドギーのおかげで知り合った。従って、彼らの結婚披露宴では、彼らのペットに日本の新郎新婦の伝統的な着物を着せ、テーブルの一番前に座らせた。」
「それは2004年だったが、その頃はアイとドギーはまだ子犬だった。いまや、彼らは15歳と13歳だ。アイは歩くのが遅くなり、ドギーの首は凝っていて頭を動かすことが殆ど出来ない。『ドギーがアイを見つけると、ドギーは挨拶するのですが、アイは殆ど応えません。』とマツイさんは言う。『殆どの場合、彼女は彼を無視するのです。』」

暫く要約する。

問題は、マツイさんがアイとドギーを獣医に連れていけないことだ。彼らはアイボと呼ばれるロボットだからだ。アイボは、ソニーにより1999年から2006年に製造され、15万台が$600-$2,000で販売された。まだかなりの台数が稼働していると思われるが、家電の不振に悩むソニーは昨年3月にアイボの修理を中止した。いまや飼い主はソニー以外に助けを求めるしかない。

マツイ夫妻はアイボ愛好家のサポートグループの会員だ。そのグループは、川崎で毎週末に会合を持っている。最近も日曜日の午後に12人のアイボ愛好家が集まった。アイボ愛好家のアイボに対する愛着は、日本人のロボットに対する愛着を示している。日本では、ロボットはハリウッドが描くような化け物では無く、人間の友達だ。アイボは既に製造中止となっているが、今度はソフトバンクが今年、ロボットの発売を計画している。ソニーが修理をしないので、こうした会合は、修理のために皆が助け合うために重要だ。

アイボのオーナーによれば、アイボは年に一回の完全なオーバーホールが必要だ。会合には、時々、技術者が来て簡単な修理や部品交換をしてくれるが、さらに込み入った問題には専門家の助けが必要だ。そんな時にオーナーが頼りにするのがノリマツさんだ。彼は千葉に住む、元ソニーの技術者だ。古い家電の修理をしてきたが、2011年にアイボの修理も始めた。「お客様を喜ばせるのが、盛田さんや井深さんに最初に教わったことです。ソニーは修理を継続すべきでした。」とノリマツ氏は言う。

ソニーは公式には2006年にロボットビジネスから撤退したが、今でも残業時間を利用して、技術者集団がロボット開発をしている。平井社長も最近ウォールストリートジャーナルにロボット開発の可能性を排除しないと述べた。何人かのロボット技術者はアイボの例からロボットのカスタマーサポートがどうあるべきかを学んだという。例えば、寝たきり老人が自分の分身のロボットを病室からコントロールして、遠くで行われている家族のバケーションに参加するといった場合、ロボットのメンテナンスは生涯にわたって行われるべきだという。

川崎の会合に参加しているマエカワさん夫妻には、子供がいないので、アイボをわが子の様に可愛がってきた。どちらか長生きした方の棺にアイボを入れて火葬してもらうことにしている、死後はまた3人で楽しく暮らすためだ。

ノリマツさんは、亡くなった方が保有していたアイボを集めることを始めた。これらのロボットの部品を使って他のロボットを長生きさせることが出来る。最近、こうして集めた18体のアイボを千葉のお寺に連れて行って、彼らが無くなられた方と再会できることを祈った。

この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「マツイさんはアイとドギーを長生きさせるため、川崎の会合以外では電源を入れないことにしている。マツイさんは、ドギーを修理にために、2回、ソニーに送ったことがある。一回は足の骨折、もう一回は首の骨折でだ。でも、彼は修理のために外出させるのを嫌がる。」
「『私は、私の大事な犬たちを危険にさらしたくないのです。彼らは我々の大切な家族ですし、何と言っても彼らのおかげで妻と私は会えたのです。』と彼は言う。『私たちは私たちの犬を一人ぼっちにしたくないのです。何日もの間、家族から離れて。』」

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ソニーがアイボの修理を2014年に中止したことにより巻き起こっているドタバタ劇を1面で面白おかしく報道している。「日本ではロボットは家族同然に扱われているので、ロボットメーカーは、家電の様に部品の確保が難しくなったからという理由で、修理をやめるべきではない。ロボットのオーナーが亡くなるまで修理は続けるべきだ。」というのが、アイボ愛好家の論調らしい。

Monday, February 2, 2015

斬首のビデオは東京に圧力をかける【A6面(国際面)】

イスラム国による後藤さん殺害を報じる記事が、2月2日の国際面に掲載された。



この記事は次のような書き出しで始まる。
「イスラム国によって斬首されたジャーナリストの後藤健二さんのビデオが公開されたが、このビデオは、米国主導のテロとの戦いにおいて、日本がどの様な役割を果たすべきかという議論を喚起した。」
「ビデオは東京時間の日曜日の早い時間に公開された。それまでの数日間、ヨルダンの刑務所に収監されているテロリストとの交換によって、後藤さんの安全を確保するための努力が続けられていた。一つ前のビデオでは、イスラム国は、木曜日の日没までに収監者が解放されなければ、後藤さんを殺害すると脅していた。その期限は何の進展も無いままに過ぎていた。」

暫く要約する。

ヨルダンは、イスラム国が拘束中のヨルダン人パイロットが生存していることが証明されれば、このヨルダン人パイロットと収監者の交換に応じるといてきたが、イスラム国はヨルダン人パイロットの生存を証明せず、ビデオの中でもヨルダン人パイロットについて言及していない。
ビデオの中で、イスラム国は、後藤さんの処刑は、日本が有志連合に加わっていることと関係していると述べた。安倍首相は日曜の朝早く緊急会議を招集し、「テロリストを許さない。彼らに罪を償わせるべく国際社会と連携していく。」と述べた。日本政府関係者も米国政府もビデオが本物かどうか分析していると述べた。
安倍首相配下で、日本は米国主導のテロとの戦いにより大きな貢献しようとしてきた。2人の日本人を殺害するというビデオが公開された1月20日、安倍首相はイスラエルにいた。ビデオでは、安倍首相がイスラム国の周辺諸国を援助するために拠出を表明した2億ドルがターゲットとされた。日曜日に安倍首相は、中東への人道的支援を更に強化すると述べた。
この人質事件は、日本中を震撼とさせた。日本は中東に人道支援は行っているが、軍事的支援には加わっていない。オバマ大統領は後藤さんの殺害について、極悪非道な殺人事件だとし、日本の支援に感謝を表明した。
この数十年間、日本は、米国によって作られた平和憲法と、紛争地域でアメリカを支援したいという願望と間のバランスを取ることに苦労してきた。この事件は日本が海外にいる日本人を守れる様にする必要があると言う人がいる一方で、日本がこうした問題に関与するとリスクが高まるという人もいる。
社民党の又市征治幹事長は「テロと憎悪の連鎖をもたらすだけだ。」と述べた。安倍首相がアメリカと連携することを不安に感じている人もいる。

この記事は次のようなコメントでしめくくられている。
「共産党の山下芳生書記局長は『首相は現在は人道的支援について語っているのだと思う。しかし、首相がやっていることは、日本が戦争をする国になることを加速させるために、この事件を利用しているだけだ。』と述べた。」
「共産党は、まだ議会おいては比較的少数派だが、12月の選挙では安倍首相のタカ派の防衛政策に反対する有権者の助けにより、議席数を倍増させた。」

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今回の事件は、日本において、軍備を拡張すべきか、縮小すべきかという議論を呼んでいるという記事。