Tuesday, February 17, 2015

日本は不況から脱したが、その成長は予想を下回った【A12面(国際面)】

内閣府が16日発表した2014年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値についてのニュースが国際面に掲載された。




この記事は次の様な書き出しで始まる。
「昨四半期の日本経済を見ると不況から脱しつつあるが、そのスピードは期待された程早くない。企業と個人の消費が緩やかで、日本をしっかりとした経済に導こうとする安倍晋三首相が直面しているチャレンジの大きさを物語っている。」
「エコノミストが月曜日語ったところによれば、日本は最悪の時期は脱した様だ。しかし、安倍氏は価格と賃金を同時に上昇させるという、バランス
の難しい行為に挑んでいる。」


暫く要約する。

昨四半期の成長は、輸出の伸びによるところが大きい。一方で、経済の60%を占める消費者支出は伸び悩んだ。昨四半期のGDPは2.2%の伸びで、エコノミストの予測であった3.6%を大きく下回った。
輸出は、2.7%伸長し、安倍首相の円安政策がようやく効果を上げ始めた。しかし、中国や欧州の経済が減速しており、輸出ばかりに頼るのは危険だ。
一方で、消費者支出の伸びは、0.3%に止まった。昨年4月に実施された消費税増税の影響から脱しきれないこと、賃上げがインフレのスピードに追い付いていないのが原因だ。消費者支出の伸びが大きくなかったことが、GDPの伸びが予測を下回った原因だ。

この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「しかし、統計によれば、消費者支出は2四半期連続で増加しており、消費者がついに増税の影響を脱したことを示しているとHSBC Holdingsは述べている。」
「耐久消費材の出荷が12月に急速に回復した。今年の経済全般の伸びは、内需の堅調な回復によって支えられるべきであり、GDPは0.8%伸びるだろうとHSBCは述べた。」

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2014年10~12月期のGDPは2.2%成長したが、予測を大きく下回った。これは、消費者支出が予測を下回ったのが原因。消費者支出を増やすためには賃上げが必要としており、それに積極的に取り組んでいる安倍首相を評価していると読める。