5月22日~28日に予定されているオバマ大統領のアジア(ベトナム、日本)訪問について、 21日の国際面で報道した。
両国とも、以前は対戦国であり、両国との関係を次のフェーズへ進展させるための訪問だとしている。ベトナムには 3日間も費やし、日本では広島を訪問するなど、異例ずくめだが、これはオバマ大統領の並々ならぬ決意を示すものだろう。
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「オバマ大統領は来週ベトナムと日本を訪問し、アメリカの歴史に深く刻まれている2つの章のページをめくろうとしている。」
「オバマ氏はベトナムに3日間滞在する。これは、大統領がひとつの国に費やす時間としては異例の長さであり、アメリカが同国との関係を拡大したいという意思を示すものだ。日本ではオバマ大統領は、広島を訪問する最初の大統領となる。」
「両方の訪問で、彼はこうした象徴的なことと政策の取組を組合わせている。これにより、中国 の増大する影響力に対応るために、アジア地域の国々 との関係強化を図ろうと努力している。」
「重要な政策課題のひとつは、アメリカがベトナムに長い間課してきた武器輸出禁止だ。人権団体はより大きな改善が実施される前に、ベトナムを利することに反対しているが、オバマ政権は規制の緩和もしくは解除を検討している。」
「ベトナムとアメリカの間には今後継続して話し合っていかねばならない多くの意見の違いが存在しているが、この訪問の間に、多くの課題について、両国がパートナーとしての関係を大きく改善させていることを示したいと考えていると、国家安全保障副アドバイザーのベンロードは言った。」
「日本ではオバマ大統領は安倍首相の他、ドイツ、フランス、イギリス、カナダ、イタリアの首脳と会談する。 G7サミットではグローバル経済と貿易が主要議題となる。但し、エジプト航空の惨事により、まだ原因が特定されていないが、テロへの脅威に注目が集まっている。」
「オバマ大統領は1週間の訪問の最後に広島への歴史的訪問を行う。アメリカは広島に2つの原爆のうち最初の 1発を投下した。オバマ大統領は、戦争の人的被害についての認識を示し、大統領の就任早々からの取組みであった核不拡散について訴える予定だとローズ氏は述べた。」
「ベトナムも日本も米国のアジアとの新しい貿易協定の当事国である。オバマ大統領は TPPを彼の2期目の優先政策と位置付けたが、11 月の選挙以降議会では進展が見られない。オバマ大統領はアジアでのバランス調整することが TPPの成功にとって重要であり、アメリカのパートナー国に彼が大統領職を辞する前に国内での障壁を乗り越えて協定を締結可能であることを理解してもらう必要がある。」