Monday, November 3, 2014

日銀内部での不協和音は更なるアクションの可能性を低くする【A10面(国際面)】

日銀の追加緩和策についての続報が国際面に掲載された。



この記事は次の様な書き出しで始まる。
「日本銀行の経済にもっと多くのお金を流し込むという予想外の行動は、株式市場の価格を押し上げ、デフレに対して戦うという姿勢を鮮明にした。しかし、この決断の際に、珍しく日銀内でも意見が割れたということは、黒田総裁とって更なるアクションを取ることが難しいことを意味している。」
「日銀が年間の資産購入額を増やすという金曜日の決断は、5対4の投票結果によるものだが、この決断に向けての工作について詳しい関係者は、黒田氏が一年半前に始めた過激とも言えるこの政策について、9名の日銀取締役の間に疑問の念が増幅していることを指摘している。」

暫く要約する。

この政策に懐疑的な人々は、日本の企業は輸入資源に頼っているのだから、円安誘導政策は間違っていると言う。また、そもそも2%のインフレという目標設定が間違っていて、規制緩和をより重視すべきだという人も多い。
日銀内部に詳しい人は、黒田氏と他の日銀取締役会メンバーとの意見の隔たりが大きくなっていて、このことが大きな問題だという。日銀は、80兆円の国債と30兆円の株の購入を目標に掲げた。黒田総裁は、他の取締役メンバーを説得するのが大変だった様だが、市場は好意的に受け止めた。

そして、この記事は、黒田氏の見解について、次のように述べる。
「要するに、市場は、インフレ期待を増幅させるためには極端な政策が必要だという黒田氏の見方を後押ししたのだ。中央銀行の総裁は、日本は実質的な金利を押し下げるために、継続的な価格上昇が必要だと述べた。インフレ考慮後の実質的な借入れコストを押し下げ、よりリスクのある資産に投資しやすくする必要があるという。彼によれば、そうすることにより、支出が増え、賃金が増え、経済が成長するという、有効なサイクルが生まれる。」

また、暫く要約する。

黒田総裁は、取締役の賛成が得られるかどうか分からない中で、大きな賭けに出た。これだけ、取締役の意見が分かれたのは、1998年の日銀法の改正以来だ。今回、反対票を投じた4名の内、2名はエコノミストで、残りの2名は経済界の代表だ。エコノミストは元々黒田総裁の政策に懐疑的だったが、驚くべきことはこれまで黒田氏を支持してきた経済界の代表までが反対票を投じたことだ。経団連は、行過ぎた円安に警鐘を鳴らしている。

この記事は、次の様なコメントで締めくくっている。
「土曜日に野党である民主党の党首は、日銀のこの政策は平均的な日本人に打撃を与えるだろうと述べた。円の価値を損ねるようなことをすべきでは無いと、海江田万里党首は述べた。」

WSJは黒田総裁の政策には好意的だったが、行過ぎた円安には必ずしも賛成していない様だ。民主党党首のコメントが引用されたのは久しぶりだ。