日本政府は、25日に発表したエネルギー基本計画案で、原発を重要電源と位置づけたという記事。国際面で比較的大きく扱われている。
日本側に原発関係の記事を隠す意図は無いとは思うが、日本経済新聞でも3面(総合2面)での比較的小さな扱いであり、原発問題に関する日米での扱いの違いが気になる。
この記事は、「この案は、2011年の東北大震災以来強まる反原発の世論の中で決定された前政権の案を覆すものだ。」とした上で、「今回の案は原発を火力、水力と並ぶベースロード電源と位置づけていること、但し、原子力が全体の中でどの程度の比率を占めるのかは示されていないこと。」を丁寧に説明している。「震災前には、原発の比率が30%で、当時の政府は50%まで比率を上げようとしていたこと」にも触れている。
記事の最後は次の様なコメントで締めくくっている。
「安倍首相は、全ての原発を取り壊すと、大きな廃却費用が必要なばかりでなく、電力費用が上がるので、産業競争力を保つ上で、原発は非常に重要だと考えている。」
「フジテレビが22~23日に実施した世論調査では賛否が分かれている。1,000人の内、53%が48の原発を一つでも再稼動することに反対する一方で、53%が安部政権を支持している。」
ウォールストリートジャーナルは、原発から汚染水が流れ出ていること等日本のずさんな対応を継続して報道しており、震災後の東京電力の対応には極めて批判的。その一方で、原発再稼動については中立的な態度を取っている。むしろ、一日も早い原発再稼動を実現して、安倍首相の進める経済再生策が成功することを願っている様に感じる。