7月10日にマスコミ各社は安倍首相の支持率を発表したが、WSJは翌11日の国際面でそのニュースを伝えている。
支持率は過去最低を記録しており、アベノミクスの推進が難しくなっただけでなく、来年の党首選での安倍首相の再編にも黒雲がたちこめたとしている。支持率急落の背景にある加計学園の問題についても詳しく伝えている。
***** 以下本文 *****
日本の首相は5年前にその地位について以来最大の政治的危機に陥っている。彼の友人を政府が有利に取り計らったという追求を受けて以来、国民の支持が最低を記録しているのだ。
安倍首相はその地位を維持したいが、アナリストによれば、日本を海外からの競争に対して開かれた国にし、円安を維持するという彼の経済政策を推し進めることが難しくなるだろう。また、来年の党首選でも大きな危機に直面するだろう。
つい数ヶ月前までは、安倍首相は、今後数年間にわたって、その強固な地位を維持するかに見えた。しかし、対抗する政治家からの追求によって、彼の信頼は損なわれた。特に、安倍首相の長年の友人が開設を希望している獣医学部について、特別な取り計らいをしたという追求は、彼の信頼を大きく傷つけた。
安倍首相はそういった追求を否定し、友人を優遇したことが証明されたなら、政治家を辞めると発言した。
マスコミは月曜日に世論調査の結果を公表したが、そこでは、この追求が悪影響を及ぼしたことが明らかに見て取れる。日本最大の日刊紙である読売新聞は、週末に世論調査を行ったが、安倍内閣の支持率は36%となり、6月中旬に行われた前回調査から13%も下落した。
月曜日には、安倍首相を最も鋭く批判している元文部科学省副大臣が議会に対して、政府のトップが獣医学部の許可の承認に関与したと述べた。
安倍首相は、獣医学部の許可に関する決定に全く関与していないし、承認のプロセスは公正だったと述べた。