Saturday, February 25, 2017

日本は労働者に早く帰宅する様に促す【A6面(国際面)】

224日に実施されたプレミアムフライデーについて、WSJは翌日の国際面で速報した。



高橋まつりさんの自殺をきっけかに、労働時間見直しの動きが強まり、昨年の山の日導入に続き、今年はプレミアムフライデーが導入された。労働者が勤務時間を減らせば、「労働効率が上がり、消費も増え、過労死も減る。」と良いことづくめだが、それでも日本の労働者は働くことを止めないとしている。
 私の経験では、米国では、プレミアムフライデーはないが、それでも金曜日は午後2時頃からラッシュアワーが始まる。それぞれの労働者がボスと交渉して、早く帰宅するからだ。一方、日本の労働者はボスから早く帰る様に促されても、帰らないのは何故だろう?

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金曜日は、日本で最も重要な企業グループのトップにとって、これまでとは違った一日だった。
日本経団連の榊原定征氏は、午後2時に退社し、紫色のスポーツジャケットに身を包み、妻の恵美子さんとデパートに買い物に出かけた。この夫妻が、平日に一緒に買い物に出かけるのは、結婚以来初めてだ。4時半には、夫妻はシャンパンをのみながらオードブルを楽しみ、夜のダブルデートに備えていた。
何故、彼はその様な娯楽に興じていたのだろうか?それは、その日が「プレミアムフライデー」だったからだ。プレミアムフライデーとは、榊原氏が会長を務める企業連合と、かれのダブルデートのパートナーである経産省の世耕弘成氏が、経済を活性化させるために創設したものだ。
彼らは、毎月最後の金曜日に、労働者を午後3時に退社させる様に企業に求めている。「この制度により、消費者は確実に消費を増やす。」と世耕氏は言う。
しかし、労働者を机から引きはがすのは、未だに殆ど不可能であるというサインが日本のあちこちで見られた
「私の夫は、もしプレミアムフライデーを取得したら、その分週末に働かなければならないと言うのです。」と37歳のナカムラミチヨさんは言う。彼女は、東京のデパートのイベントで6歳の息子と共に、午後3時に足湯を楽しんでいたが、そこに銀行員の夫の姿はなかった。
プレミアムフライデーの計画は、201512月に日本最大の広告会社に勤務する24歳の女性が自殺を図ったことがきっかけになっている。当局によれば、彼女の自殺の原因は過労だ。この事件は、労働時間について国民が考えるきっかけとなった。
政治家と多くのエコノミストたちは、日本の労働者がもっとオフィスの外に出れば、経済成長を加速させるだろうとみている。勤務時間が短くなれば、効率も上がるし、消費も喚起されると彼らは言う。
警視庁によれば、2015年には、労働関係の問題で、2,159人が自殺を図った。2016年の厚生労働省の統計によれば、日本の企業のほぼ1/4が、月80時間以上の残業をしている従業員がいると言っている。
これは、政府にとって、労働者にもっと休みを取らせようとする最初の試みではない。2016年には、人々にもっとバケーションをとってもらうために、8月に山の日という新しい祝日を設定した。旅行会社であるエクスペディアによれば、日本人は調査対象の28ヶ国の中で、有給休暇の未消化日数が最大だった。