Monday, February 13, 2017

トランプのアジア外交での勝利【A16面(社説)】

10~11日に行われた、安倍・トランプ会談いついて、WSJは13日の社説で取り上げた。


トランプ大統領は9日に中国の習近平主席と電話会議をしたが、安倍首相の米国訪問は中国のリーダーとの電話会議に埋もれることなく大きく取り上げられ、その意味で安倍首相の訪問は成功だったとしている。トランプ大統領も手放しで安倍首相を歓迎したとしている。

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大統領は、アジア外交に多忙な数日をおくった。木曜日には中国の習近平主席と大統領就任後初の電話会議を行い、金曜日には日本の安倍首相とホワイトハウスで首脳会談を行い、土曜日には安倍首相と27ホールのゴルフをし、その後北朝鮮のミサイル発射について共同記者会見を行った。これまでの海外首脳との会談と異なり、今回は、節制、事前の計画、同盟国に対する尊敬が感じられた。
習主席との会談からのニュースは、トランプ大統領が、台湾に関して「一つの中国政策」を堅持する姿勢を示したことだろう。以前は、この問題について、貿易などの問題と共に、中国と交渉中だと言ってきた。マスコミの友人達は、これはトランプ大統領が「張り子の虎」であることを如実に示しているとしている。中国の政府筋は、トランプ大統領がその態度を和らげない限り、習主席はトランプ大統領と話すつもりはないと言ってきたから。しかし、トランプ大統領の豹変ぶりは、それほど驚くべきことでもないし、ドラマチックでもなかった。
オバマ大統領は、台湾が中国の一部であるとする中国の「一つの中国政策」を認めるのではなく、台湾の地位に関する中国・台湾条約を認めるという米国の政策を認めた。これにより、米国は、自らこの問題について決断する権利と、台湾の人々の同意による平和的な解決を求める権利を維持した。ここ数十年そうであった様に、このことは、これまで通り、合意してないということに合意したに過ぎない。米国は、独立国であると正式に認める方法以外の方法で、台湾を支援し続けるだろう。
また、12月の蔡英文大統領の電話会議で確認した通り、台湾との経済、外交、軍事分野での連携強化を進めることを止めることにもならないだろう。逆に、トランプ大統領が、台湾問題の様なセンシティブな問題に、中国と対決し地域の安全を損なう様なリスクは冒さないと示したことによって、台湾、日本、その他の同盟国から台湾問題に対するサポートを得られるだろう。
さて、トランプ大統領が、驚くほど友好的にもてなした安倍首相だが、中国のリーダー達に埋もれることなく、アジアを支配すようという大志を抱く中国に対して、その対抗軸なりうるという存在感を適切に示していた。「我々は、とてもとても良い関係にあるし、とてもとても良い相性だ。」とトランプ大統領は共同記者会見で述べた。「私が、安倍首相を車に出迎えた時、握手をした。でも、自然に望むがままに、彼を抱きしめていたんだよね。」このコメントは、選挙中に日本を米国にタダ乗りする同盟国と批判していたことからは、180度の大転換だ。
「米国は、日本の安全保障にコミットしている。」とトランプ大統領は高らかに宣言した。ここ数年、中国の民間船や政府船が日本が実行支配する尖閣諸島沖に集まっているが、マティス国防長官は、日米安保条約が尖閣諸島をカバーすることを認めた。トランプ大統領は、このマティス氏の立場を追認した。貿易については、ペンス副大統領と麻生副総理が2国間のワーキンググループを率いて検討することで合意した。
北朝鮮は、土曜日に中距離弾道ミサイル・ムスダンを打ち上げ、日米同盟に対抗する意思を示した。これは、トランプ氏が大統領に就任してから初めての発射だ。北朝鮮が大陸横断ミサイルの打ち上げを成功させる可能性は低いにしても、この発射は、北朝鮮の核開発があらゆる面で進展していることを印象つけた。トランプ大統領は、安倍首相とゴルフをして、安倍夫妻とキャンドルの灯る中会食をした後すぐに、談話を発表した。「アメリカは、偉大な同盟国である日本を100%サポートする。」聞いて、聞いて。