Thursday, July 31, 2014

**7月のまとめ**

7月までにウォールストリートジャーナルに掲載された日本に関する記事は、116件だった。


7月は、13件。2月から4月まで、20件を越えていたので、随分と少ない。7月は特に後半の掲載数が減少した。イスラエル情勢の緊迫等、重大な国際ニュースが多かったので、あまり日本関係に紙面が避けなかったのが、掲載数減少の一因だろう。

テーマ別では、政治関係が11件、経済関係が2件。政治関係の記事が圧倒的に多かった。

なかでも、集団的自衛権の容認及びその後の日本の動き(水陸機動団の演習公開、インドとの共同演習等)については、6回も報道されており、この件に関する同紙の関心の高さが目を引く。アジア地域で、中国に対抗できる勢力の出現を歓迎しており、安倍政権の動きを支持している様だ。

後は、原発関係が3件とこの件に関する関心も高い。滋賀県知事選での自民党の敗退とその影響、そして川内原発の安全基準クリア等を詳細に報道した。同紙は、原発推進と取れ、この点でも安倍政権の動きを歓迎している。

残りの2件は、河野談話再検証と北朝鮮に対する制裁緩和のニュースだ。これらについては、大変に微妙な問題で、同紙は必ずしも、安倍政権の動きを歓迎しているとは言えない。

経済関係では、法人税率引き下げのニュースが取り上げられた。同紙は、米国政府に、法人税率引き下げを強く迫っており、その意味で、この件への感心が高いのだろう。後は、富士通などのハイテク企業が工場の余剰設備を利用して野菜を作り出しているという、面白い記事が取り上げられた。

掲載箇所では、1面が1回、国際面が9回、社説・意見欄が3回だった。
1面を飾ったのは、ハイテク企業の農業への進出。同紙はこうした面白い記事を1面下部で連日取り上げている。
社説取り上げられたのは、集団的自衛権容認と法人税率引下げの2件。集団的自衛権は、専門家意見欄でも取り上げられている、この件に関する大きな感心が目を引く。

全体として、経済問題よりも政治問題が大きく取り上げられている。これは良いことだろうか?