Wednesday, April 29, 2015

米国と日本は同盟の新しい時代を誓う【A9面(国際面)】

米国時間の28日に行われた日米首脳会談について、29日の紙面で速報した。



日米首脳会談では、主に安全保障面での連携強化とTPP交渉の進展について話し合われたとしている。更に、今後の展開として、TPPについて米国議会から承認を得ることの難しさ、安倍首相への慰安婦問題に対する謝罪の要求の高まり等をあげ、会談の結果にかかわず、今後の進展は楽観視できないとしている。

***** 以下本文 *****

「バラク・オバマ大統領と安倍晋三首相は、安全保障面での新たな連携と貿易協定の進展を売り込んだ。2人のリーダーは、海洋紛争からサーバ攻撃までの様々な問題を一緒に解決していくことを確認した。」
「火曜日に会談が行われたが、その後も安倍首相には厳しい日程が組まれている。水曜日には、上下両院の前でスピーチを行い、包括的な12か国間での貿易協定も進展させねばならない。キャピタルヒルで、安倍氏はTPPについて民主党の激しい抵抗に会うだろうし、日本の戦時中の残虐行為に対する償いを求められる。」

オバマ氏と安倍氏の声明で、今回のワシントン訪問では、TPPの画期的進展や、慰安婦問題に対する新たな謝罪が期待できないことが判明した。記者会見の中で、2人は、TPPについて、まず日米2国間で合意し、全12ヶ国間での合意への道筋をつけることを確認した。会談の中で、中国は主要な問題だったが、両首脳とも貿易や軍事面での関係強化は、中国を刺激するためのものではないことを強調した。
オバマ氏は、12ヶ国での貿易協定は、米国経済を活性化し、中国の地域支配を遠ざけるとした。オバマ氏は、仲間である民主党が、米国労働者に悪い影響があるとしてTPPに反対していることにフラストレーションを感じている。ファストトラック法案を通すために、共和党に頼らねばならない。
安倍首相も民主党から反対を受けるだろうし、共和党のポール・ライアンからも日本の農産物、自動車部品への関税を撤廃する様に要求された。また数人の議員からは、過去に行われた日本の戦争への謝罪を繰り返すことも要求されている。

この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「火曜日に安倍氏は、日本帝国軍が第二次世界大戦中に女性を奴隷の様に扱った行為について、新たに謝罪することは否定した。」
「首相は、日本政府が慰安婦の苦しみに対して過去に行った謝罪について支持すると述べた。彼はレポーターに対し、戦時中の慰安婦の扱いについて深い痛みを感じると述べ、最近の女性も権利を推進する日本の努力を強調した。」