Tuesday, April 21, 2015

日本の安倍は米国との貿易協定の締結は近いと述べる【A9面(国際面)】

安倍首相のインタビュー記事が国際面に掲載された。




4月26日からの訪米を前にウォールストリートジャーナルが安倍首相にインタビューをした。殆どをTPPについて割いている。オバマ氏も安倍氏も政治的に生き残るためにはTPPを成功させることが必須であるが、両国とも議会の説得が困難で、コメと自動車部品での進展は期待で出来ないとしている。安倍首相の大きな写真を掲載して、紙面の半分を割いて大きく取り上げている。安倍首相の訪米を前に日本に関する報道が増えており、国家のトップが他の国を訪問することの重要性を改めて感じる。

***** 以下本文 *****

この記事は次の様な書き出しで始まる。
「日本の安倍晋三首相は東京とワシントンは太平洋自由貿易協定について近い内に合意すると語った。この合意は、バラク・オバマ大統領の経済政策を前進させ、益々大きくなる中国の影響力に対抗しようとする同盟国である日米2ヶ国の関係をより強固なものにする。」
「『我々は日米の間での合意は近いと考えています。しかし、もっと踏み込んだ前進が見られることを望んでいます。』安倍氏は月曜日に行われたウォールストリートジャーナルとのインタビューでそう述べた。」

長い記事なので要約する。

安倍首相は4月28日に予定されているワシントン訪問の際にこの協定の重要性についてオバマ大統領と共有したいとし、日米2ヶ国がTPP締結に向けてリーダシップを取るべきだと述べた。火曜日に日米の交渉団は、日米間の重要課題について差が埋まりつつあると述べた。安倍首相は、「オバマ大統領との会談の中で合意が出来ると良いが、山に登る時も最後の数段が最も苦しいものだ。」と述べた。
日本側交渉団トップの甘利氏は、火曜日に、車と米が最も難しい問題だが、これらについても最終段階にあるとし、米国側代表であるフロマン氏も「双方のギャップは埋まりつつある。」と述べた。
安倍首相は4月26日から5月3日まで米国を訪問し、大統領と会う他に、日本の首相としては50年以上ぶりに国会で演説を行う。
TPPについては、米国は日本に米の輸入増加を求め、日本は米国に自動車部品への2.5%の関税の即時撤廃を求めている。オバマ大統領が昨年4月に日本を訪問した際にも、同様の集中討議が行われたが、その時も合意に至らなかった。
日本側は国会での承認が得られそうだという見通しが無いまま妥協は出来ないし、米国側は議会を説得するためには、まず日本側の妥協を引き出すことが重要としている。
TPPはアベノミクスの最重要課題だ。黒田日銀総裁が目指した2%のインフレ目標が、1月1%、2月2%、3月は多分マイナスと目標に達しておらず、アベノミクスの有効性が疑問視される中、TPPの成功は必須だ。
安倍氏は、デフレは永久に終わったとは言えないが、既にデフレでは無いと言える状況にはあるとして、経済の実質成長率が堅調で、失業率も低いことをあげ、彼の経済政策がうまくいっているとした。

この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「首相は昨年4月の消費税引上げは昨年の多くの時期において消費者心理を冷え込ませことを認めた。この引上げは、日本の巨額の負債を減らすことを目的にしたものだ。彼は、悪い影響は少なくなっているとして、楽観的な見方を示した。」
「『私は4月以降に実施される賃上げの額が、消費者物価の上昇を上回ると考えています。』と彼は述べた。」