レアアースが南鳥島周辺の海底に数100年分あることが分かったろ東大などの研究グループが英科学サイエンティフィク・レポートに発表したが、WSJはこのニュースを12日の国際面で速報した。
こうしたレアアースを採掘するのには、現在のテクノロジーでは大変なお金がかかるが、日本は技術研究によりこうした課題を克服しようとしているとしている。
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最新の調査によれば、日本は、数100年分のレアアースメタルをその領海に保有していることが分かった。この調査は、電池や電気自動車に使われる鉱物資源への中国の覇権への懸念を反映させたものだ。
貯蔵金属は、東京から南に1,150キロ離れた離島である南鳥島近くの海底で見つかった。それらを採掘するのにはお金がかかりそうだが、資源に乏しい日本は、次世代の技術でそれらの貯蔵物へのコントロールをより強められると期待して、研究を推し進めている。
南鳥島の近くの965平方マイルに渡る海底棚は、1,600万トン以上のレアアースオキサイドを保有している。今週発行されたネイチャー出版のサイエンティフィックレポートの研究によれば、これは、地球で必要となるイトリウムの780年分、ユーロピウムの620 年分、テルビウムの420年分、ディスプロシウムの730年分に相当する。
米国エネルギー省とEUは、中国の消費が増えているため、レアアースが不足するのではないかと警鐘を鳴らしていた。
テクノロジーメタルリサーチの創業者で、自らは研究に携わらなかったジャックリフトン氏は「これは日本にとって、ゲームの行方を変える程、凄いことだ。」と述べた。「こうした資源を開発するための競争は進んでいる。」リフトン氏の会社はレアアースメタルに興味のあるテクノロジー企業や投資家に対してコンサルティングを行っているが、彼によれば、オーストラリアやニュージーランド近海の海底棚にはコバルトやニッケルが貯蔵されている。
2010年に中国は、17の金属の輸出割当額を40%縮小させ、レアアースの価格をその前年の10倍に引き上げた。中国は、汚染産業を除去したいのだと述べたが、中国のこうした動きにより、日本は隣国への依存からの脱却を求め始めた。
その後、日本は、バッテリーやモーターに使うレアアースの量を縮小した。
「我々の資源の元を確保するのは、とても大切なことです。」とこの研究のリーダである早稲田大学教授のタカダ・ユウタロウ氏は言う。
海底数100メートルにあるレアアースを泥から分離するのは、未だにとてもお金のかかることだ。タカダ教授によれば、レア・アースを継続的に採掘する手段については、もっと研究をする必要がある。トヨタなどの企業や研究機関による政府後援の日本のコンソーシャムの研究者によれば、同コンソーシャムは5年以内にフィージビリティーテストを実施する予定だ。
大型のレアアースの貯蔵は、多くの国で見つかっている。しかし、中国は、そうしたミネラルを工業製品に使える物質に加工するビジネスも持っているので、この分野をほぼ支配している。