財務省が18日発表した2017年度の貿易統計によれば、 自動車輸出増加が牽引して米国向けの黒字が2年ぶりに拡大したが 、WSJはこのニュースを20日の国際面で速報した。
日米間の貿易不均衡が問題となっている中、 日米首脳会談が開催されたが、この発表はその真っ只中になされ、 タイミングが悪いとしている。 日本から米国への自動車輸出額はこの6年でほぼ倍増したとしてお り、全体として、日本側に対応を迫る内容となっている。
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日本がトランプ大統領と貿易について話したくないのには理由があ る。自動車輸出が絶好調なのだ。
今週、フロリダでトランプ大統領は安倍首相と会談を行ったが、 ちょうどその時に発表された数値によれば、自動車メーカーの、 今年の第一四半期の輸出は、昨年同期比で10%増となった。
輸出額は、この6年でほぼ倍増し、400億ドルを超えた。 これは、米国がSUVを強く求めていることによる。一方、 日本で販売されている米国車の数は極めて少ない。
「日本は何百万台もの車を次々と輸出してくるが、 我々がかけている関税は実質的にほぼゼロだ。 一方で我々は殆ど製品を売っていない。何故なら、 貿易障壁や多くのその他の要因があるからだ。」 とトランプ大統領は述べた。
トランプ大統領の見方は、2つの同盟国の間に、衝突を引き起す。
安倍首相は、米国に対し、日本を含む11ヶ国でサインされたTP Pに参加する様に求めた。しかし、 関税やその他の貿易障壁を引き下げるだけでは、 自動車の貿易不均衡は解決しない。何故なら、 日本は既に輸入車への関税を撤廃しているからだ。
そのため、トランプ大統領は、日本との貿易赤字690億ドルの解 消を狙った2ヶ国間交渉を求めている。
消費者が米国車を避ける理由はいくつもある。 米国車は品質が悪いという固定観念や、 米国メーカーは日本で人気のある小型車を殆ど作っていないという 事実などだ。デトロイトは、 安全基準や地域ルールを障害としてあげている。