小池氏は、安倍首相が推進する親米路線を維持しながら、 国内政策で安倍首相と違いを出そうとしたとしている。 アベノミクスで掲げている規制緩和が、 既得権益にしがみつく人々の抵抗で進まない中、WSJは、 しがらみの無い小池氏の経済政策に期待している様に読めるがどう だろう。
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小池百合子東京都知事の安倍首相への挑戦は、 期待外れに終わった。 安倍首相の政治能力はしばしば過小評価されるが、5年間政権を維 持しただけのことはあり、今回はその能力が発揮された。
テレビでの報道によれば、小池氏の設立1ヶ月足らずの希望の党の 獲得議席数は、衆議院の465議席のうち、約50議席程度に止ま りそうだ。一方、安倍氏が率いる自民党は、 圧倒的な過半数を確保した。最終結果は、月曜日に明らかになる。
小池氏は、都市代表者の国際会議出席のためにパリに飛んだので、 日本にいて結果を見守ることが出来なかった。
小池氏はパリでレポーターに対し「これは完全な敗退です。」 と述べた。「安倍首相の批判勢力を結集しようとしたのですが、 逆に皆さんからの批判の的になってしまいました。」
それは、7月2日に行われた東京都議会議員選挙と全く反対の現象 だった。東京都議会議員選挙では、 小池氏の支持者が東京都議会の過半数を獲得して圧勝。一方、 安倍氏の自民党にとっては、史上最悪の結果だった。
小池氏は、国政レベルへの野心を実現するために、 東京での勝利をもう1度呼び込もうとの賭けに出て、 希望の党を立ち上げた。
彼女は、 安倍氏の親米外交路線と北朝鮮に対するタカ派的スタンスを支持す る一方で、消費増税の延期や原発の廃止など、 国内政策には新しい考えを持ち込んだ。