トランプ大統領は1月20日にTPP離脱を宣言したが、この宣言はアジア諸国のTPP反対派を活気づけているとする記事が、1月24日の国際面に掲載された。
日本、オーストラリア、マレーシアのTPP反対派の活動を紹介しており、日本については、武蔵野市議会議員の笹岡ゆうこ氏の、TPPの地域社会に与える影響を問う活動を紹介している。
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トランプ大統領の米国のTPP離脱の決断は、このアジア諸国間の協定に批判的な人々を活気つけている。一方、幾つかの国々は、この条約を生き残らせる道を模索している。
アジアにも、アメリカやその他の国の様に、自由貿易の増加に反対するグループがいることを覚えておいて欲しい。こうしたグループは潜在的には、TPPに代わる条約の模索の動きを難しくしている。
例えば、オーストラリア政府は、TPP参加国のうち残った11ヶ国の全てもしくは一部の国々と、場合によっては中国さえも含めて、TPPを締結することにより、それを生き残らせたいとしている。しかし、TPPに反対する議員たちは、トランプはオーストラリアにとって良いことをしてくれたとしている。
「TPPは死んだ。そしてそれはそうあるべきだ。国民ではなく、大企業が自分たちを利するために作った条約であり、良い条約ではない。」と緑の党の国家議員は言う。緑の党は、オーストラリアでは3番目に大きい党であり、政府が過半数を確保していない上院での発言力が強い。
日本では、TPPに対する草の根の反対運動が強さを増している。東京西部の郊外都市の市議会議員である笹岡ゆうこ氏は、TPPが地域コミュニティーに会会える影響を示す運動を組織している。
マレーシアでは、反対派議員たちが、TPPはやりすぎで、国内の企業はこの協定に迅速に対応しない限りの競争力を無くすと訴えている。野党のウォンチェン議員は、フェースブックの投稿で、マレーシアは貿易協定は2国間協定に限定し、市場へのアクセスと関税の撤廃にフォーカスすべきだと述べる。「基本に戻るべきだ。」と彼は言う。
オーストラリアで議論となっているのは、TPPの安い薬への影響だ。アメリカの高官は幾つかの薬について、より長期間のパテントの保護を求めている。条約の反対派は、企業に国が作った法律を巡って国を訴えることを認める条項は、たばこ会社は喫煙をしたくなくなる様な単調なパッケージを使用しなければならないというオーストラリアの法律を危うくすると主張している。
「TPPは、国民の意思を代表する法律を実施するために国を訴える権利を企業に与える。」と上院議員のハンソンヤン氏は言う。