Friday, January 31, 2014

**1月のまとめ**

1月は日本に関する記事が12回掲載された。

うち、1面が3回、国際面が8回、社説が1回。
一面に掲載されたのは、(1)サントリーのジンビーム買収、(2)不動産ブーム、(3)安倍首相のインド訪問の3件だが、どちらかといえば(1)はジンビーム側から、(3)はインド側から見た記事なので、本当の意味で、日本の記事で一面掲載されたのは、不動産ブームだけである。東京都心など一部の地域で不動産価格の高騰が見られるが、日本人はそれに浮かれることなく、慎ましやかな生活を送っているという記事。これは、米国人が抱く最近の日本人像に合致しているのだろうか?

12回のうち、政治関係が6回、経済関係が5回、その他が1件。
政治関係は、中国問題が3件、沖縄問題が2件、靖国問題が1件。いずれの記事も、東アジアの安定に、日本が貢献して欲しいという思いが滲む。安倍首相が、仲井真知事と普天間基地の
移転について合意した際には、安倍首相を絶賛し、靖国神社を参拝した際には、批判的。
経済関係では、日本の経済がアベノミクス効果により、良い方向に向かっている記事が大半を占めた。
その他の記事として、小野田さんが死去されたニュースを取り上げ、「捕虜になるより死を選べ。」という、日本人兵士への異状な教育にスポットを当てている。

日本は多くの場合、中国と対峙する存在として登場する。日本だけでは記事にならないからか?中国と対立する日本が、政治的には靖国、沖縄など難しい課題で一進一退を続ける姿を、時には好意的に、時には批判的に描く。
一方で、経済が回復基調にあるものの、それでも慎ましやかな日本人の精神面に焦点をあてる。小野田さんの死去に際しても、集団主義的な日本人の精神面に焦点をあてている。西洋的な考え方と異なる、日本人の価値観について、畏敬の念と、恐怖の念が入り混じっていて、面白い。