Thursday, January 23, 2014

不動産価格の高騰が用心深い日本人の支出を促すか?【A1面】

日本の記事がA1面でとりあげられた。「日本の不動産景気が戻りつつあり、これにより心理的に冷え込んでいた日本の消費者の財布が緩むのか?」という記事。

まず、日本の不動産景気が戻りつつあることを示す事象と、一方で十分に戻っていないことを示す事象等を紹介し、本当に不動産景気が戻りつつあるのかということを読者に考えさせる機会を与えている。
そして、幾つかの事例をあげて、最近の不動産状況が、消費者の心理に与える影響について考察している。その事例のひとつが、東京湾岸地区のマンションの事例である。
「三井不動産と5つのディベロッパーは、東京湾岸地区に建てられた高層マンションの販売のために、マンション建設予定地の近くに3つのモデルルームが入った3階建てのパビリオンを建てた。見込み客達は、まず、エスカレータに乗って、暗闇を抜けるのだが、そこでは天井にマンションの展望台から見えるのと同じ星が映し出されている。そして、ゴンドラに乗って建設予定地まで行く。そして、10分程の映画を見るのだが、そこでは、マンション購入者の夢の様な暮らしが描かれる。夜の星と緑の森に囲まれて育った子供達はやがて宇宙飛行士と植物学者へと成長していく。このマンションは7月に販売を開始して以来、既に1,100戸のうちの86%を売り切った。入居は早くて2015年なのにである。」
そして、このマンションの購入を決めた携帯電話会社に勤める27歳の男性を事例にあげ、彼が不動産の先行きに必ずしも楽観的ではなく、いかにつつましやかな生活を送っているかをレポートしている。
日本の不動産景気は東京の中心部の様に一部の地区では回復基調であるのは事実だが、それが慎重な日本の消費者の財布を緩ませるかというと、必ずしもそうではないとうのが、結論の様である。

なお、今年、日本の記事がA1面で取り上げられるのは、1月14日のサントリーのジンビーム買収の記事に続いて、2度目。但し、この記事はどちらかというとサントリーの買収というより、ジンビームが買収されたというアメリカ側からの視点の記事だったので、日本の記事がA1面で取り上げられたのは、実質的に今年はじめて。