11月19日にゴーン氏逮捕のニュースが世界中を駆け巡ったが、WSJは20日の国際面で、この事件のルノーやフランス政府に対する影響についてまとめた記事を掲載した。
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日本でカルロスゴーンが逮捕されたが、ルノーやその最大の株主であるフランス政府にも影響があるだろう。日産や三菱との提携が非常に重要な時期にある中、ルノーからCEOがいなくなるかもしれない。
日産は、財務的な不正行為にかかわったとして、ゴーン氏をその会長職から追い出すつもりだ。日産の発表により、ルノーはCEO不在の状況になり、ルノーもフランス政府も不意打ちをくらった格好だ。
フランスのマクロン大統領は、事実に基づいた発言をするには時期尚早だと話した。ルノーは、取締役会が早急に招集される見込みだと述べた。
マクロン大統領もルノーも、ゴーン氏の逮捕がルノーのパートナーである日本企業への影響力を弱めることを望まないことを示唆した。ルノーは日産株の43%を保有している。それは、1999年に日産に緊急援助をした時にまで遡る。この株式保有により、ルノーは日産を実質的に支配している。日産はルノーの株を15%保有しているが、議決権は保有していない。日産はまた、2016年にアライアンスに参加した三菱自動車の株を34%保有している。
フランス政府はルノーの株式を15%保有しており、最大の株主だが、同時にこのアライアンスについて発言力をもっている。
ルノーはその取締役たちはアライアンスにおけるルノーグループの権益を守ることにコミットしていると述べた。
何年にもあたり、ゴーン氏はルノー社内で日本企業とのアライアンスに重要な役割を果たしていると見られてきた。このアライアンスのおかげで、ルノーは、2008年の金融危機の後の長期不況を乗り切ることができた。
ここ数年の日産の成長により、日産はこの2社の中で、より大きな会社となった。フランスのパートナーであるルノーよりも沢山の自動車を販売し、ルノーの利益に大きく貢献している。こうしたことが、フランスの労働組合や官僚に、日産が独自路線を取るのではないかという恐怖を抱かせている。
ルノーと日産は、生産システムの統合へと向かっている。これにより、どちらの会社の車であっても、世界中のどの工場でも生産が可能だ。フランスの労働者たちは、仕事が簡単にフランス国外へ流出してしまうことを恐れている。フランスでは賃金が歴史的にみて、高いので。