Tuesday, March 7, 2017

北朝鮮のミサイル実験が大陸間弾道ミサイルの脅威をかきたてる【A7面(国際面)】

北朝鮮は、36日、日本に向かって4基の弾道ミサイルを発射したが、WSJはこのニュースを翌7日の国際面で速報した。



このミサイル発射は、在日米軍への攻撃を念頭に置いていること、日本には主に沖縄を中心に54,000人の米兵が駐留していること、北朝鮮は日本もアメリカと共謀して北朝鮮への侵攻を目論んでいるとして非難していること、安倍首相とトランプ大統領が電話会議で両国が協力して対応することを確認したこと、稲田朋美防衛大臣がグアムでサードの視察をしたこと、日米韓が国際安保理に緊急会議の開催を求めたことなどを伝えている。緊迫した雰囲気が伝わってくる。

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北朝鮮による日本を狙った中距離ミサイルの発射は、北朝鮮がアメリカにとっての喫緊の脅威であることを示している。北朝鮮は、アメリカ西海岸を攻撃可能な大陸間弾道ミサイルを今年中に発射すると約束しているが、それを更に推し進める可能性があるからだ。
ミサイルの専門家は、月曜日に朝鮮半島の東の海洋上、北朝鮮北西部の発射地点から620マイルの地点に落下した4基の中距離ミサイルを確認していない。米軍の高官は、5つ目のミサイルの発射には失敗したと述べた。
北朝鮮の国営メディアは、火曜日に、ミサイルは日本の米軍基地を狙ったものだと伝えた。これは、北朝鮮の米軍への脅威は、アメリカ本国を攻撃可能な大陸間弾道ミサイルにのみ依存したものではないということを思い知らせるものだとも伝えた。
4基の弾道ミサイルの発射は金正恩主席の命令によるものだと、朝鮮中央テレビは伝えた。また、北朝鮮が、複数のミサイルを目標に向けて同時に発射する能力を持っていることも強調した。
また、発射は朝鮮人民軍の武器部隊によって行われたと、朝鮮中央テレビは伝えた。
アメリカは約54,000人の兵士を日本に駐留させている。85ヶ所の施設に分散しているが、その殆どは、南部の島である沖縄に集中している。韓国にも28,500人の米軍兵がいる。
北朝鮮は、米軍を駐留させているとして、韓国と日本を継続して非難してきた。北朝鮮がこの2国を非難するのはいるも春だ。この時期に、米軍と韓国軍が朝鮮半島で合同演習を行うからだ。
今回は、米韓合同演習の6日目にミサイルが発射された。北朝鮮は、演習は、北朝鮮への侵攻のリハーサルだとして非難してきた。アメリカは、演習は防衛が目的だとしている。
北朝鮮のミサイル実験の殆どは、日本方面の海洋を目標に行われている。1998年と2009年の実験では、ミサイルは本州を越えて太平洋に落下した。
北朝鮮は、韓国同様に、日本も、アメリカと共謀して、北朝鮮に侵攻して、攻撃により脅すつもりだとして非難する。
最新のミサイルのうち3基は、日本の北西岸から200マイルの地点に着水した。8月には、北朝鮮は同じ地域に着水するミサイルを発射、9月には更に3基のミサイルを発射した。稲田朋美防衛大臣は、グアムのアンダーソン空軍基地を訪れ、サード防衛システムを視察した。
韓国は、アメリカの支援のもと、サード防衛システムの展開を進めているが、火曜日にはオサンの米軍基地で最初の部品を受け取った。最初のサードの電池は、年内に実装される予定だ。北朝鮮と中国は、サードに強く反対している。
日本の安倍首相は、月曜日の夜にトランプ大統領と電話会談を行ったと語った。両首脳が、韓国と共に、この発射について、緊密に連携して対応していくことで一致したと安倍首相は述べた。
米国議会は、発射を強く非難し、議員はより強い制裁を検討している。国連のレポートが、北朝鮮は、企業や政府のネットワークの助けを借りて、国際制裁をすり抜けていると結論付けたが、ミサイルの発射はそれと時期をいつにして行われた。日本と韓国とアメリカは、月曜日に、このミサイル問題について、国連安保理事会が緊急会議を開催する様に要求した。