12月22日に平成29年度の予算案が閣議決定されたが、WSJは同日の国際面で、防衛費が5年連続増額されることを速報した。
日本の防衛費は過去最高になったはといっても、GDPの1%で約440億度ドル(5.1兆円)にすぎず、中国の防衛費(GDPの2%で日本の5倍)、米国の防衛費(GDPの3%で約6,000億ドル~日本の15倍近く!)に比べて少ないとしている。(日本の防衛の手薄さを補うために)米国は54,000人もの軍人を日本に駐留させ日本を守っている。それでも日本の世論は自国の防衛費支出には批判的で、その理由が米国が押し付けた平和憲法を多くの日本人が指示している(という矛盾)からだとしている。
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日本政府は、木曜日に、韓国や中国などからの脅威が増していることに対応するために、防衛費を5年連続増額することを閣議決定した。この費用にはミサイル防衛の増強や最新潜水艦などが含まれている。
中国が日本が支配している島への領有権を脅かし、北朝鮮がミサイルと核兵器開発に取り組む中、日本では過去数年間にわたって軍事費増強への圧力が高まっていた。今年は、4つの北朝鮮のミサイルが日本の北部の沿岸に落下した。
「日本を取り巻く安全保障上の環境はより深刻になっている。」と今月の記者会見で稲田防衛大臣は述べた。
4月に始まる会計年度の防衛予算は1.4%増えて、過去最高の5.1兆円(440億ドル)に達する。国会で承認されるのは確実だ。
この増加でも、防衛費はGDPの1%以内に収まる。過去20年間にわたって、日本は防衛費をGDPの1%以内に収めており、主要国では最低のレベルだ。
これに比べて、中国は防衛費にGDPの2%近くを使っており、ストックホルムの国際平和研究機構がまとめたデータによれば、その額が日本の5倍に当たる。米国が軍事費支出は世界で最も多く、2015年にはGDPの約3%で6,000億ドル近くに上る。
日本の軍事費支出は、米国の選挙期間中にも話題になった。トランプ氏が、米国の同盟国に、米軍支援のためにもっと支出する様に要請したのだ。米国は約54,000人の軍人を日本に駐留させ、相互防衛条約の下で、日本の防衛を助ける必要がある。
軍事費支出の増加は日本では問題になっている。なぜなら平和憲法があるからだ。この平和憲法は、第二次世界大戦後に米国によって押し付けられたものだが、多くの日本人に強く支持されている。