ウォールストリートジャーナルは、米国に影響力をもつ多くのインテリ層に読まれていて、その世論形成に寄与しています。同誌に日本がどの様に取り上げられているかを観察することは、米国で日本についてのどの様な世論が形成されつつあるを知ることになるのではないでしょうか。このブログでは同誌に取り上げられた日本関係の記事を簡単に紹介しています。私は英語が専門ではないので、誤訳はご容赦。
Wednesday, May 20, 2015
史上最大のエアバッグのリコール【A1面】
タカタのリコールが全米で3,400万台に達する見込みだとするニュースが一面で報道された。
タカタのリコールについて、規制当局、タカタ、自動車メーカそれぞれの視点から、詳細かつ公平に報道している。いつ頃自分が保有する車がリコール対象だと分かるのか、いつ頃修理してもらえるのか、どの自動車メーカが修理に応じてくれるのか等、消費者目線の論点もカバーしていて、アメリカらしい。
***** 以下本文 *****
この記事は次の様な書き出しで始まる。
「日本の部品メーカーであるタカタが火曜日に規制当局からの圧力に屈した。これにより、米国における最大の自動車関係リコールが実施されることになり、自動車メーカーは3,400万台の欠陥エアバッグを修理することになるだろう。」
「この動きにより、リコール対象車は既に対象となっている台数の倍になる。このリコールは、エアバッグが膨れた際に、エアバッグが爆発し破片が車中に飛び散るという誤動作を修理するためのものだ。リコールは11の自動車メーカーにより実施される見通しで、あらゆる産業を通して過去最大のアクションの一つになる。1980年代にタイラノールが3,100のボトルをリコールした。」
長い記事なのでしばらく要約する。
このエアバッグは、米国を走る2億5千万台の14%にあたる車に搭載されており、あらゆるメーカーのあらゆる車種にわたる。タカタは火曜日に、米道路交通安全局(NHTSA)に対し、エアバッグに欠陥があったことを認め、今後の調査に協力することに同意した。この問題により6人が死亡し、100人以上がけがをした。
自動車のオーナーは、どの車種がリコール対象となるのかが分かるまでには数日待たねばならない見通し。更に実際に修理が行われるまでは、数ヶ月、場合によっては数年待たねばならないだろう。
タカタの高田重久会長は声明で、自動車の安全性を向上させるために当局および自動車メーカーと緊密に協力し続けるとした上で、今回の合意は「自動車メーカーと運転する大衆からの信頼の回復と安全性向上に向けた明らかな前進」だと述べた。
タカタの2104年度決算は、リコール関係の特別損失550億円を計上し、290億円の赤字となった。タカタに対しては、規制当局が既に100万ドル以上の罰金を課すとしており、オバマ政権も自動車メーカに課せられる罰金の上限を3,500万ドルから3億ドルに増やすことを求めている。タカタは更に、個人からの訴訟や法務省による更なる罰金のリスクにも晒されている。
規制当局とは別に、タカタと10社の自動車メーカーがエアバッグの爆発の原因について調べているが、原因究明には時間がかかりそうだ。
この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「(2002年のホンダアコードの事故について)検死によれば、エアバッグの膨張により、金属が運転手の首に突き刺さったことが死亡原因だ。」
「問題となっているこのエアバッグにより最も影響を受けた自動車メーカーは、ホンダだ。エアバッグの交換に対応しているその他のメーカーとしては、BMW, GM, FORD, TOYOTA, NISSAN, MAZDA, MITSUBISHI, DAIMLER TRUCKS, FUJI, SUBARU等があり、FCA USやFCA NVも対象となる見通しだ。」
日本経済の成長はこの一年で最も早い【A9面(経済面)】
5月20日に発表された日本の2015年第一四半期(1月~3月)のGDP速報値を、同日の国際面で速報した。
在庫の増大がGDP増加に寄与してはいるものの、事前の予測を大きく上回る数値であり、遂に日本も成長へのエンジンが再びかかったと、楽観的なトーンになっている。
***** 以下本文 *****
この記事は次の様な書き出しで始まる。
「第一四半期の日本経済はこの一年で最も早いペースで成長した。家計とビジネス支出が伸びたことによるもので、世界第三位の経済の成長へのエンジンが再びかかったことを示唆している。」
「水曜日の政府発表によれば、2015年の最初の3ヶ月における日本の実質GNPは年率で2.4%伸びた。その前の四半期の修正後の成長率である1.1%より強かった。ウォールストリートの調査による予測である1.5%よりも大きかった。」
しばらく要約する。
この数値は政府や日銀の見方と一致しているものの、消費が生産に追い付いていないという数値もあり、手放しでは喜べない、安倍首相は2012年に政権に就いて以来金融緩和策を推し進めて来たが、昨年の消費税増税により日本経済はこの10年で4回目の不況に陥っていた。
この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「最新のデータは、消費が回復し始めたことにより、経済のスランプからの脱出が加速していることを示している。家計支出はこの4半期は0.4%伸びた。エコノミストが予測した0.2%よりも高い数値だ。」
「しかし、一方でこの拡大はまた、民間企業の予想以上に大きい在庫の増加によってもたらされたものだ。消費者が購入した商品よりも多くの商品が倉庫に積まれているということは、今後の経済が弱含みであることを示している可能性もある。」
在庫の増大がGDP増加に寄与してはいるものの、事前の予測を大きく上回る数値であり、遂に日本も成長へのエンジンが再びかかったと、楽観的なトーンになっている。
***** 以下本文 *****
この記事は次の様な書き出しで始まる。
「第一四半期の日本経済はこの一年で最も早いペースで成長した。家計とビジネス支出が伸びたことによるもので、世界第三位の経済の成長へのエンジンが再びかかったことを示唆している。」
「水曜日の政府発表によれば、2015年の最初の3ヶ月における日本の実質GNPは年率で2.4%伸びた。その前の四半期の修正後の成長率である1.1%より強かった。ウォールストリートの調査による予測である1.5%よりも大きかった。」
しばらく要約する。
この数値は政府や日銀の見方と一致しているものの、消費が生産に追い付いていないという数値もあり、手放しでは喜べない、安倍首相は2012年に政権に就いて以来金融緩和策を推し進めて来たが、昨年の消費税増税により日本経済はこの10年で4回目の不況に陥っていた。
この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「最新のデータは、消費が回復し始めたことにより、経済のスランプからの脱出が加速していることを示している。家計支出はこの4半期は0.4%伸びた。エコノミストが予測した0.2%よりも高い数値だ。」
「しかし、一方でこの拡大はまた、民間企業の予想以上に大きい在庫の増加によってもたらされたものだ。消費者が購入した商品よりも多くの商品が倉庫に積まれているということは、今後の経済が弱含みであることを示している可能性もある。」
Monday, May 4, 2015
ジン・ビームの新しいオーナーはグローバルカクテルを混ぜる【A1面】
サントリーのジン・ビーム経営戦略について一面で報道した。
サントリーはアメリカのジン・ビームを昨年買収し、アメリカでも大きな話題になったが、買収後の状況と今後の戦略について、サントリーの新浪社長やビーム・サントリーのシャトック社長らの発言を引き合いに出して詳細に報じている。大変に読み応えのある記事だ。同社は、日米文化の融合に苦労する一方で、戦略が明確でその一部がうまく行きだしているとしており、その挑戦する姿勢を好意的に描いている。
***** 以下本文 *****
この記事は次のような書き出しで始まる。
「昨年の夏、東京六本木のエンターテインメント街に仮設のバーが出現した。長いカウンターに収められていたのは、ジム・ビームのバーボンのボトル700本だった。」
「若者がこのジム・ビームバーのターゲットだ。メニューにある30種類のカクテルはジム・ビームを使っている。それらは、異端者であるアメリカのバーボン愛飲家も魅了する様な作り方だ。人気のカクテルの一つにシトラスビームハイボールがある。その名の通り、ケンタッキーバーボン、クラブソーダ、絞りたてのレモン、オレンジまたはグレープフルーツで作られている。」
非常に長い記事なので暫く要約する。
サントリーは昨年ジンビームを買収した。それにかかった費用を回収するために、2020年までに蒸留酒の売上を倍にする計画だが容易ではない。蒸留酒の2大市場のうち、アメリカはバーボンの消費が活発だが、日本ではそうでもない。一方、日本のウィスキーである山崎や角瓶はアメリカではまだまだ知名度が低い。その上に、サントリーとジムビームという2つの企業文化を一緒にするのは簡単ではない。
「日米のメンタリティの違いを克服するのは容易なことではない。」とハーバードビジネススクール出身の新浪社長は言う。彼は、サントリーの創業家以外から出た最初の社長だ。ジムビームのマスター蒸留者のフレッド・ノウは、ジム・ビームの創業家出身で、ハンク・ウィリアム・ジュニアのマネジャーをやっていたこともあるが、彼が最近東京の拡販イベントに参加した際、サントリーの幹部をBuddieと呼び、やたらと幹部にハグをして、幹部達を当惑させた。
サントリーの世界進出のタイミングは良かった。2009年~2014年に蒸留酒市場は5%伸びているし、アメリカではビール市場からシェアを奪っている。新興国での伸びも期待出来る。しかし、サントリーは、世界2大蒸留酒メーカーであるイギリスのDiageo PLC、フランスのPernod Ricardに後れを取っていて苦戦が予想される。
世界への野望
サントリーは1930年に創業された。当初はウィースキーで成功したが、その後多角化して様々な飲料を扱う様になった。また2009年にOrangina Schweppers Groupを買収して海外進出も果たした。しかし蒸留酒の売上の90%以上が日本市場からの売上だ。そのための対策としてジム・ビームを買収したのだ。
サントリーはジン・ビームの本社を米国に置き、日本のブランドを含む全ての蒸留酒のグローバルオペレーションを任せることにした。経営陣には、イギリス人のマット・シャトック率いるアメリカの経営チームを充てた。「補完的な地域、補完的なポートフォリオを一緒にして、成功へのシナリオを作る。」とシャトック氏は言う。
3,200人のジン・ビームの社員は、サントリーの家族経営的社風が、ウォールストリートからの圧力を弱めてくれるものと期待したが、現実は違った。サントリーは日本の経営慣行である月次財務報告システムを導入し管理強化を行ったのだ。
また、文化の違いにも苦労している。日本では、謙虚、詳細、コンセンサスが重んじられるが、アメリカでは率直、柔軟、スピードが重んじられる。新浪社長は遠慮が無く正直なアメリカ式の方が好みだ。
買収後すぐにサントリーは数名の社員をジン・ビームに送り込んだ。彼らは会議に参加したが、発言はしなかった。その後、彼らだけで打合せをした。ジン・ビームの幹部は彼らはスパイだと思い当惑した。新浪社長は、優秀な米国人幹部から学ばせるために彼らを送り込んだと説明した。
ジン・ビームの蒸留所では、日本式のユニフォームや一貫したテイスティングのプロセスが導入された。現在、改善プロセスを導入すべく準備中だ。
サントリーの負債はジン・ビームの買収によって100億ドル増加し、ムーデーィズの格付けもA3からBaa2へと下がった。負債の殆どがドル建てなので、円安により返済のためにより多くの円が必要になっている。
一方、サントリーの蒸留酒の7大ブランド(ジン・ビーム、Courvisier、Sauza、角瓶、Maker's Mark、Pinnacle Vodka、Teacher's Scotch)の売上は昨年3%しか伸びていない。ビーム・サントリーによれば、同社は、1,000万ケースのバーボンと500万ケースの日本のウィスキーを販売している。2015年までにビール、ワインを含めたアルコール飲料の売上を18%引き上げる計画だが、この実現のためには売上の50%以上を占めるウィスキーの売上増が必須だ。そのためには、ジャックダニエルに挑戦せねばならないが、同社の売上はジン・ビームの倍だ。
バーボンの売上は過去5年間で米国で35%、海外で50%増加した。ウィスキーの売上も5%伸びており、他の飲料を上回る。サントリーはジン・ビームをインド、メキシコ、ブラジルで拡販しようとしている。日本ではカクテルへの使用等により新しい需要を生み出そうとしている。サントリーは日本のジン・ビームの販売網を引き継いだが、日本での販売は27千ケースから253千ケースへと増大している。これを2020年には800千ケースへ増やす計画だ。
Lost in Translation
2003年の映画'Lost in Translation'でBill Murrayはサントリーの宣伝に出演するアメリカ人俳優に扮した。サントリーは、ジン・ビーム拡販のために、日本人モデルのローラとレオナルド・デカプリオを起用した。以前は安いお酒のイメージが強かったジム・ビームはこうした広告の効果で若者や女性の心をつかんだ。2月現在、ジム・ビームを取り扱う日本のバーの数は、一年前の4,000から10,000軒に増えた。
一方、アメリカにサントリーの日本のウィースキーを普及させることには苦戦している。2014年のアメリカにおける日本のウィスキーの市場規模は75億ドルで全体の1%以下だ。シャトック氏はスコッチに味が似ている響を拡販しようと考えている。
この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「サントリーは、アメリカの流通網にサントリーの日本のウィスキーを拡販してもらうための施策を推し進めている。そのためにバーやレストランでのテイスティングをアレンジしたりしている。」
「Republic National Distribution Co.のトム・コール社長は次の様に言う。『彼らは、これらのウィスキーが産声をあげることを望んでいることを明確にした。』
サントリーはアメリカのジン・ビームを昨年買収し、アメリカでも大きな話題になったが、買収後の状況と今後の戦略について、サントリーの新浪社長やビーム・サントリーのシャトック社長らの発言を引き合いに出して詳細に報じている。大変に読み応えのある記事だ。同社は、日米文化の融合に苦労する一方で、戦略が明確でその一部がうまく行きだしているとしており、その挑戦する姿勢を好意的に描いている。
***** 以下本文 *****
この記事は次のような書き出しで始まる。
「昨年の夏、東京六本木のエンターテインメント街に仮設のバーが出現した。長いカウンターに収められていたのは、ジム・ビームのバーボンのボトル700本だった。」
「若者がこのジム・ビームバーのターゲットだ。メニューにある30種類のカクテルはジム・ビームを使っている。それらは、異端者であるアメリカのバーボン愛飲家も魅了する様な作り方だ。人気のカクテルの一つにシトラスビームハイボールがある。その名の通り、ケンタッキーバーボン、クラブソーダ、絞りたてのレモン、オレンジまたはグレープフルーツで作られている。」
非常に長い記事なので暫く要約する。
サントリーは昨年ジンビームを買収した。それにかかった費用を回収するために、2020年までに蒸留酒の売上を倍にする計画だが容易ではない。蒸留酒の2大市場のうち、アメリカはバーボンの消費が活発だが、日本ではそうでもない。一方、日本のウィスキーである山崎や角瓶はアメリカではまだまだ知名度が低い。その上に、サントリーとジムビームという2つの企業文化を一緒にするのは簡単ではない。
「日米のメンタリティの違いを克服するのは容易なことではない。」とハーバードビジネススクール出身の新浪社長は言う。彼は、サントリーの創業家以外から出た最初の社長だ。ジムビームのマスター蒸留者のフレッド・ノウは、ジム・ビームの創業家出身で、ハンク・ウィリアム・ジュニアのマネジャーをやっていたこともあるが、彼が最近東京の拡販イベントに参加した際、サントリーの幹部をBuddieと呼び、やたらと幹部にハグをして、幹部達を当惑させた。
サントリーの世界進出のタイミングは良かった。2009年~2014年に蒸留酒市場は5%伸びているし、アメリカではビール市場からシェアを奪っている。新興国での伸びも期待出来る。しかし、サントリーは、世界2大蒸留酒メーカーであるイギリスのDiageo PLC、フランスのPernod Ricardに後れを取っていて苦戦が予想される。
世界への野望
サントリーは1930年に創業された。当初はウィースキーで成功したが、その後多角化して様々な飲料を扱う様になった。また2009年にOrangina Schweppers Groupを買収して海外進出も果たした。しかし蒸留酒の売上の90%以上が日本市場からの売上だ。そのための対策としてジム・ビームを買収したのだ。
サントリーはジン・ビームの本社を米国に置き、日本のブランドを含む全ての蒸留酒のグローバルオペレーションを任せることにした。経営陣には、イギリス人のマット・シャトック率いるアメリカの経営チームを充てた。「補完的な地域、補完的なポートフォリオを一緒にして、成功へのシナリオを作る。」とシャトック氏は言う。
3,200人のジン・ビームの社員は、サントリーの家族経営的社風が、ウォールストリートからの圧力を弱めてくれるものと期待したが、現実は違った。サントリーは日本の経営慣行である月次財務報告システムを導入し管理強化を行ったのだ。
また、文化の違いにも苦労している。日本では、謙虚、詳細、コンセンサスが重んじられるが、アメリカでは率直、柔軟、スピードが重んじられる。新浪社長は遠慮が無く正直なアメリカ式の方が好みだ。
買収後すぐにサントリーは数名の社員をジン・ビームに送り込んだ。彼らは会議に参加したが、発言はしなかった。その後、彼らだけで打合せをした。ジン・ビームの幹部は彼らはスパイだと思い当惑した。新浪社長は、優秀な米国人幹部から学ばせるために彼らを送り込んだと説明した。
ジン・ビームの蒸留所では、日本式のユニフォームや一貫したテイスティングのプロセスが導入された。現在、改善プロセスを導入すべく準備中だ。
サントリーの負債はジン・ビームの買収によって100億ドル増加し、ムーデーィズの格付けもA3からBaa2へと下がった。負債の殆どがドル建てなので、円安により返済のためにより多くの円が必要になっている。
一方、サントリーの蒸留酒の7大ブランド(ジン・ビーム、Courvisier、Sauza、角瓶、Maker's Mark、Pinnacle Vodka、Teacher's Scotch)の売上は昨年3%しか伸びていない。ビーム・サントリーによれば、同社は、1,000万ケースのバーボンと500万ケースの日本のウィスキーを販売している。2015年までにビール、ワインを含めたアルコール飲料の売上を18%引き上げる計画だが、この実現のためには売上の50%以上を占めるウィスキーの売上増が必須だ。そのためには、ジャックダニエルに挑戦せねばならないが、同社の売上はジン・ビームの倍だ。
バーボンの売上は過去5年間で米国で35%、海外で50%増加した。ウィスキーの売上も5%伸びており、他の飲料を上回る。サントリーはジン・ビームをインド、メキシコ、ブラジルで拡販しようとしている。日本ではカクテルへの使用等により新しい需要を生み出そうとしている。サントリーは日本のジン・ビームの販売網を引き継いだが、日本での販売は27千ケースから253千ケースへと増大している。これを2020年には800千ケースへ増やす計画だ。
Lost in Translation
2003年の映画'Lost in Translation'でBill Murrayはサントリーの宣伝に出演するアメリカ人俳優に扮した。サントリーは、ジン・ビーム拡販のために、日本人モデルのローラとレオナルド・デカプリオを起用した。以前は安いお酒のイメージが強かったジム・ビームはこうした広告の効果で若者や女性の心をつかんだ。2月現在、ジム・ビームを取り扱う日本のバーの数は、一年前の4,000から10,000軒に増えた。
一方、アメリカにサントリーの日本のウィースキーを普及させることには苦戦している。2014年のアメリカにおける日本のウィスキーの市場規模は75億ドルで全体の1%以下だ。シャトック氏はスコッチに味が似ている響を拡販しようと考えている。
この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「サントリーは、アメリカの流通網にサントリーの日本のウィスキーを拡販してもらうための施策を推し進めている。そのためにバーやレストランでのテイスティングをアレンジしたりしている。」
「Republic National Distribution Co.のトム・コール社長は次の様に言う。『彼らは、これらのウィスキーが産声をあげることを望んでいることを明確にした。』
Friday, May 1, 2015
東京は低いインフレーションが暫く継続するとみる【A6面(国際面)】
日銀が消費者物価指数の見通しを引下げたニュースを1日の国際面で速報した。
黒田総裁が、インフレ目標達成時期をやや後退させたが、全般的なインフレ達成の状況については、これまでの強気の見方を変更しないとした。新しい施策は提案しなかったとも述べており、黒田総裁に対して、強気一辺倒では無く、何か新しい施策の実施を求めている様にも読める。
***** 以下本文 *****
「日銀は、木曜日に、価格見通しを引き下げ、長期インフレ目標を達成する時期を後退させた。世界第三の経済に重くのしかかるデフレ圧力を取り除く戦いにおける新たな後退だ。」
「日銀は半年毎にまとめる展望レポートで、長い間維持している2%のインフラ目標は、2016年度の前半あたり、つまり、来年の4月から9月の間に達成されるだろうと述べた。これは、これまでの予測よりも、6ヶ月程度後退している。」
「日銀はまた、今年と来年のインフレ予測を0.2%引き下げた。」
「しかし、日銀の金融政策決定会合は、レポートが発行される前の打合せで、何ら新しい施策を打ち出さなかった。黒田東彦総裁は、彼のアグレッシブな緩和政策は予定していた通りの効果が出ているというこれまでの見方を変えなかった。」
「黒田氏は、2年前にバズーガと言われる大規模な資産購入を伴う金融緩和策を開始した。その際の彼の目標は2年以内に2%以上のインフレを達成することだった。」
「見通しの引き下げは、原油価格の下落と一年前の消費税引上げによる国内消費の落ち込みが強い向かい風になっていることを示している。この向かい風が数十年続いている緩やかな価格下落を反転させることを拒んでいる。」
黒田総裁が、インフレ目標達成時期をやや後退させたが、全般的なインフレ達成の状況については、これまでの強気の見方を変更しないとした。新しい施策は提案しなかったとも述べており、黒田総裁に対して、強気一辺倒では無く、何か新しい施策の実施を求めている様にも読める。
***** 以下本文 *****
「日銀は、木曜日に、価格見通しを引き下げ、長期インフレ目標を達成する時期を後退させた。世界第三の経済に重くのしかかるデフレ圧力を取り除く戦いにおける新たな後退だ。」
「日銀は半年毎にまとめる展望レポートで、長い間維持している2%のインフラ目標は、2016年度の前半あたり、つまり、来年の4月から9月の間に達成されるだろうと述べた。これは、これまでの予測よりも、6ヶ月程度後退している。」
「日銀はまた、今年と来年のインフレ予測を0.2%引き下げた。」
「しかし、日銀の金融政策決定会合は、レポートが発行される前の打合せで、何ら新しい施策を打ち出さなかった。黒田東彦総裁は、彼のアグレッシブな緩和政策は予定していた通りの効果が出ているというこれまでの見方を変えなかった。」
「黒田氏は、2年前にバズーガと言われる大規模な資産購入を伴う金融緩和策を開始した。その際の彼の目標は2年以内に2%以上のインフレを達成することだった。」
「見通しの引き下げは、原油価格の下落と一年前の消費税引上げによる国内消費の落ち込みが強い向かい風になっていることを示している。この向かい風が数十年続いている緩やかな価格下落を反転させることを拒んでいる。」
日本のリーダはライバルのアジェンダを邪魔する【A6面(国際面)】
安倍首相訪米を総括する記事が国際面に掲載された。
安倍首相の米国上下院でのスピーチを絶賛すると同時に、彼のスピード感溢れる行動力も賞賛している。さすがに習近平国家主席も、安倍首相のスピードについて行けず、中国はその政策推進において後手に回っているとしている。
***** 以下本文 *****
「日本の安倍晋三首相は、その庶民的な魅力、キャロル・キングのラブバラードの郷愁あふれる引用、パールハーバーへの反省などにより、アメリカ上下院において最高のパーフォーマンを行った。」
「『アメリカは素晴らしい国です。』彼は、若い時にアメリカを訪問して驚いたことを引き合いに出した。彼は、スピーチの練習をした。彼のスピーチは、内容、トーン共に、昨年オーストラリア議会で行ったものと似ていた。そのスピーチは、文化への共感と戦争への反省という意味で、見本となるものだと賞賛された。」
長い記事なので暫く要約する。
安倍首相は、インドの憲法記念日に招待された最初の日本の首相だったが、今回も米国の上下院双方に対して演説をする最初の首相だった。この様に安倍首相は、止まることなく、前へと進んでいる。ライバルの中国でさえ、そのことは認めざるを得ない。習近平国家主席もここ数ヶ月で2回も会っているのだ。
安倍首相にとって、唯一予定通り進んでないのが、慰安婦問題で冷え込む、韓国との関係だろう。これは、米国にとっても問題だ。
一方、中国は、東・南シナ海の支配を強め、スリランカ、バングラディッシュ、パキスタンに港を築いてインド洋への影響も強め、AIIBでアジア諸国へ資金援助も約束している。そうした努力にもかかわらず、中国は、アジアにおけるアメリカの同盟国をアメリカから引き離すことには成功していない。
まず、中国は、同国を東アジアの大国として認める様に迫ったが、日本とインドが抵抗し、アメリカはそれを認めていない。第二に中国は、アジアの比較的小さな国、例えばフィリピンやベトナムに、アメリカを信用するなと迫ったが、アメリカはこれらの国との防衛連携を強めることにより、中国のこうした動きは成功していない。第三に中国は、米日関係のもろさも試そうとして、尖閣諸島の領有権を主張したり、ADIZを設定したりしたが、今回の安倍首相訪問に見られるように、米日関係はむしろ強まっている。
戦争の問題は、安倍首相にとって難しい問題だったが、今となってはそれ程でもない。安倍首相は今回の演説で、米国の戦死者に対して深い悔悛の意を表明し、これまでの日本の首相が表明した謝罪を支持すると述べ、米国から一定の理解を得たからだ。
この記事は、次の様なコメントで締めくくられている。
「しかし彼は『慰安婦』の扱いについて彼自身の言葉で謝罪しなかった。」
「それでも、安倍首相はワシントンで彼には言葉で解決する途があることを示した。ダートマス大学のジェニファー・リンダ教授は彼のスピーチで『日米間の和解の歴史における、画期的出来事』と述べた。」
安倍首相の米国上下院でのスピーチを絶賛すると同時に、彼のスピード感溢れる行動力も賞賛している。さすがに習近平国家主席も、安倍首相のスピードについて行けず、中国はその政策推進において後手に回っているとしている。
***** 以下本文 *****
「日本の安倍晋三首相は、その庶民的な魅力、キャロル・キングのラブバラードの郷愁あふれる引用、パールハーバーへの反省などにより、アメリカ上下院において最高のパーフォーマンを行った。」
「『アメリカは素晴らしい国です。』彼は、若い時にアメリカを訪問して驚いたことを引き合いに出した。彼は、スピーチの練習をした。彼のスピーチは、内容、トーン共に、昨年オーストラリア議会で行ったものと似ていた。そのスピーチは、文化への共感と戦争への反省という意味で、見本となるものだと賞賛された。」
長い記事なので暫く要約する。
安倍首相は、インドの憲法記念日に招待された最初の日本の首相だったが、今回も米国の上下院双方に対して演説をする最初の首相だった。この様に安倍首相は、止まることなく、前へと進んでいる。ライバルの中国でさえ、そのことは認めざるを得ない。習近平国家主席もここ数ヶ月で2回も会っているのだ。
安倍首相にとって、唯一予定通り進んでないのが、慰安婦問題で冷え込む、韓国との関係だろう。これは、米国にとっても問題だ。
一方、中国は、東・南シナ海の支配を強め、スリランカ、バングラディッシュ、パキスタンに港を築いてインド洋への影響も強め、AIIBでアジア諸国へ資金援助も約束している。そうした努力にもかかわらず、中国は、アジアにおけるアメリカの同盟国をアメリカから引き離すことには成功していない。
まず、中国は、同国を東アジアの大国として認める様に迫ったが、日本とインドが抵抗し、アメリカはそれを認めていない。第二に中国は、アジアの比較的小さな国、例えばフィリピンやベトナムに、アメリカを信用するなと迫ったが、アメリカはこれらの国との防衛連携を強めることにより、中国のこうした動きは成功していない。第三に中国は、米日関係のもろさも試そうとして、尖閣諸島の領有権を主張したり、ADIZを設定したりしたが、今回の安倍首相訪問に見られるように、米日関係はむしろ強まっている。
戦争の問題は、安倍首相にとって難しい問題だったが、今となってはそれ程でもない。安倍首相は今回の演説で、米国の戦死者に対して深い悔悛の意を表明し、これまでの日本の首相が表明した謝罪を支持すると述べ、米国から一定の理解を得たからだ。
この記事は、次の様なコメントで締めくくられている。
「しかし彼は『慰安婦』の扱いについて彼自身の言葉で謝罪しなかった。」
「それでも、安倍首相はワシントンで彼には言葉で解決する途があることを示した。ダートマス大学のジェニファー・リンダ教授は彼のスピーチで『日米間の和解の歴史における、画期的出来事』と述べた。」
Thursday, April 30, 2015
** 4月のまとめ **
4月にWSJに掲載された日本関係の記事は15件だった。2015年としては最多。2014年の平均とほぼ同じ。但し、4月13日以降の18日間で14件と、後半に偏っている。特に安倍首相が米国に入った4月26日の翌日からは連日日本の記事が取り上げられており、一国の首相が海外を訪問する重要性を改めて感じた。
テーマ別では、政治関係が7件、経済関係が7件、社会関係が1件だった。
政治関係では、「教科書検定」「統一地方選挙」「翁長知事・安倍首相会談」「日中首脳会談」「訪米を前にした安倍首相紹介」「日米新ガイドライン」「日米首脳会談」のの7件。安倍首相が、翁長知事、習近平主席、オバマ大統領らと精力的に首脳会談をこなしてる姿が描かれ、教科書検定や日米新ガイドラインなど、安倍首相の強いリーダーシップで実現しているものも多く報道されている。一国のリーダーが動けば、日本の報道も増える。WSJは、安倍首相の政策には前向きな評価が多いが、歴史問題に関する曖昧な態度は、せっかくの良い政策をだいなしにしていると忠告している。
経済関係では、「日本が米国債保有残高1位の地位を奪還」「TPP」が4件、「日本の月間貿易収支が3年ぶりに黒字」「ソニーの変革」の7件。安倍首相の訪米をきっかけに、TPPに関する報道が急増した。これまでWSJはTPPにはあまり関心が無かったが、AIIBで中国に主導権を奪われたことにより、TPPがうまくいかないと自由貿易の枠組みでも中国に主導権を握られかねないというあせりが滲み出る。
社会関係では、「高浜原発稼働再開禁止仮処分」いつもながら、WSJは原発問題に関心が高い。
掲載箇所では、1面が3回、国際面が12回だった。
1面を飾ったのは、「日本が米国債保有残高1位の地位を奪還」「訪米を前にした安倍首相紹介」「ソニーの変革」の3件。特に、後者2つは大きなスペースを割き、内容から見ても力作だ。安倍首相の訪米については、オバマ大統領との首脳会談、議会での演説共に、国際面での扱いで、残念ながら一面では取り上げられなかった。首脳会談の翌日の1面を飾ったのは、安倍首相では無く「ソニーの変革」で、今更ながらソニーのブランド力の凄さを思い知らされた。
日本のリーダーは貿易協定の進展を求めた【A8面(国際面)】
4月29日の安倍首相の米国議会でのスピーチについて、30日の紙面で速報した。
経済紙らしく、記事の殆どをTPPに割いた。安倍首相が日本の農業抜本的改革推進を表明し、更に、知的財産権、過酷な労働条件、環境への負荷等の問題に言及して、TPP反対論が強い民主党議員の説得を試みたが、効果は疑問としている。記事の最後には、米国でも関心が高い「慰安婦問題」に安倍首相から何ら言及が無いことにも触れた。但し、安倍首相が女性の人権保護の重要性について触れたことに言及しており、その対応に一定の評価を与えた様にも読める。
***** 以下本文 *****
この記事は次の様な書き出しで始まる。
「安倍晋三首相は29日、米議会上下両院合同会議で演説を行い、環太平洋経済連携協定(TPP)の締結を通じて日米関係を強化する考えを訴えた。 米国議会では、オバマ大統領のTPP推進を支持するかをめぐり意見が大きく分かれている。」
「安倍首相は同演説で12ヶ国が参加するTPPの戦略的価値を強調したほか、自身の米国での経験を含め日米関係の幅広い発展にも焦点を当てた。演説は米議員の支持を得る狙いがある。」
「米上下両院の委員会は先週、TPPなどの交渉権限を政権に一任する大統領貿易促進権限(TPA)=ファストトラック法案を可決した。同法案が成立すれば年内のTPP締結に向け道が開かれることになるが、特に下院民主党議員の間では反対論が根強く、議会で可決されるかは不透明な状況だ。」
長い記事なので暫く要約する。
殆どの共和党議員は拍手を送ったが、民主党議員は拍手を控えた。共和党のある議員は「安倍は正しい。TPPは経済的恩恵以上のものがある。」と語った。しかし安倍首相の演説が懐疑派の説得に成功したかどうかは疑問だ。共和党のある議員は「それは大統領の仕事だ。」と語った。オバマ大統領は、農村地域の選挙区から選出された下院共和党議員などからTPPへの支持を取り付けるには、米政府はこの貿易協定によって農業利益が増加する見通しを明らかにする必要がある。
安倍首相は、日本の農業の抜本的改革を推進する決意を示した。安倍首相は「日本の農業は、岐路にある。生き残るには、いま、変わらなければなりません」と指摘した。日本は農産物の関税で譲歩する見返りとして、米国の自動車や自動車部品輸入を阻む障壁を取り除くよう求めている。だが米自動車業界は日本が為替操作と不当な貿易慣行を行っていると非難しており、極めて慎重を要する問題だ。
米下院歳入委員会の民主党トップであるサンダー・レビン議員(ミシガン州)は、TPPについては日本側に農産物市場の開放と米国産自動車の巨大な日本市場へのアクセス拡大を約束するよう求めた。
首相はこのほか、TPPが労働条件・環境基準の低下や急成長するアジア諸国での知的財産の不正利用につながるとの民主党議員らの懸念にも言及した。「太平洋の市場では、知的財産がフリーライドされてはなりません。過酷な労働や、環境への負荷も見逃すわけにはいかない」と訴えた
首相はアジア太平洋地域の領土問題について、平和的かつ国際法に基づいて解決されるべきだと主張した。
この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「安倍首相に対しては、議会演説で日本の第二次世界大戦中の行いについて謝罪するよう圧力が強まっていた。。演説前には慰安婦問題をめぐり韓国系米国人が『Never Again(二度と繰り返すな)』と書かれた横断幕を掲げて抗議活動を行っていた。」
「しかし、首相は、水曜日にもまた今週の彼の米国訪問期間中にも、新たな謝罪はしなかった。大方の予想通り、先の大戦に対する痛切な反省を表明し、アジア諸国民に苦しみを与えた事実を認めた。彼はこれまでの日本政府の謝罪を含む声明を支持したが、韓国系米国人のグループや元軍人らが求めていたが謝罪を行うことは避けた。」
「首相は『紛争下、常に傷ついたのは女性だった。私たちの時代にこそ、女性の人権が侵されない世の中を実現しなくてはいけません。』と訴えた。」
(一部、ウォールストリートジャーナル日本語版から引用させて頂きました。)
経済紙らしく、記事の殆どをTPPに割いた。安倍首相が日本の農業抜本的改革推進を表明し、更に、知的財産権、過酷な労働条件、環境への負荷等の問題に言及して、TPP反対論が強い民主党議員の説得を試みたが、効果は疑問としている。記事の最後には、米国でも関心が高い「慰安婦問題」に安倍首相から何ら言及が無いことにも触れた。但し、安倍首相が女性の人権保護の重要性について触れたことに言及しており、その対応に一定の評価を与えた様にも読める。
***** 以下本文 *****
この記事は次の様な書き出しで始まる。
「安倍晋三首相は29日、米議会上下両院合同会議で演説を行い、環太平洋経済連携協定(TPP)の締結を通じて日米関係を強化する考えを訴えた。 米国議会では、オバマ大統領のTPP推進を支持するかをめぐり意見が大きく分かれている。」
「安倍首相は同演説で12ヶ国が参加するTPPの戦略的価値を強調したほか、自身の米国での経験を含め日米関係の幅広い発展にも焦点を当てた。演説は米議員の支持を得る狙いがある。」
「米上下両院の委員会は先週、TPPなどの交渉権限を政権に一任する大統領貿易促進権限(TPA)=ファストトラック法案を可決した。同法案が成立すれば年内のTPP締結に向け道が開かれることになるが、特に下院民主党議員の間では反対論が根強く、議会で可決されるかは不透明な状況だ。」
長い記事なので暫く要約する。
殆どの共和党議員は拍手を送ったが、民主党議員は拍手を控えた。共和党のある議員は「安倍は正しい。TPPは経済的恩恵以上のものがある。」と語った。しかし安倍首相の演説が懐疑派の説得に成功したかどうかは疑問だ。共和党のある議員は「それは大統領の仕事だ。」と語った。オバマ大統領は、農村地域の選挙区から選出された下院共和党議員などからTPPへの支持を取り付けるには、米政府はこの貿易協定によって農業利益が増加する見通しを明らかにする必要がある。
安倍首相は、日本の農業の抜本的改革を推進する決意を示した。安倍首相は「日本の農業は、岐路にある。生き残るには、いま、変わらなければなりません」と指摘した。日本は農産物の関税で譲歩する見返りとして、米国の自動車や自動車部品輸入を阻む障壁を取り除くよう求めている。だが米自動車業界は日本が為替操作と不当な貿易慣行を行っていると非難しており、極めて慎重を要する問題だ。
米下院歳入委員会の民主党トップであるサンダー・レビン議員(ミシガン州)は、TPPについては日本側に農産物市場の開放と米国産自動車の巨大な日本市場へのアクセス拡大を約束するよう求めた。
首相はこのほか、TPPが労働条件・環境基準の低下や急成長するアジア諸国での知的財産の不正利用につながるとの民主党議員らの懸念にも言及した。「太平洋の市場では、知的財産がフリーライドされてはなりません。過酷な労働や、環境への負荷も見逃すわけにはいかない」と訴えた
首相はアジア太平洋地域の領土問題について、平和的かつ国際法に基づいて解決されるべきだと主張した。
この記事は次の様なコメントで締めくくられている。
「安倍首相に対しては、議会演説で日本の第二次世界大戦中の行いについて謝罪するよう圧力が強まっていた。。演説前には慰安婦問題をめぐり韓国系米国人が『Never Again(二度と繰り返すな)』と書かれた横断幕を掲げて抗議活動を行っていた。」
「しかし、首相は、水曜日にもまた今週の彼の米国訪問期間中にも、新たな謝罪はしなかった。大方の予想通り、先の大戦に対する痛切な反省を表明し、アジア諸国民に苦しみを与えた事実を認めた。彼はこれまでの日本政府の謝罪を含む声明を支持したが、韓国系米国人のグループや元軍人らが求めていたが謝罪を行うことは避けた。」
「首相は『紛争下、常に傷ついたのは女性だった。私たちの時代にこそ、女性の人権が侵されない世の中を実現しなくてはいけません。』と訴えた。」
(一部、ウォールストリートジャーナル日本語版から引用させて頂きました。)
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