菅官房長官は26日午前の記者会見で、日本が国際捕鯨委員会(IWC)から脱退することを正式に発表したが、WSJはその日の国際面でこのニュースを速報した。
米国のパリ協定脱退、英国のEC脱退に続く、自国権益優先・国際協調軽視の行動で、日本がこうした行動を取るのは極めて異例としている。「日本は年間数百頭の鯨を殺している。(Japan kills several hundred whales.)」とか「鯨の肉は日本じゅうのレストランで提供されている。(Whale meat is served in restaurants across the country.)」など、知らない人が読むと日本人が野蛮で残虐な国民と取られそうな記述も散りばめられている。
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日本はIWC(国際捕鯨委員会)から脱退し、日本の沿岸での捕鯨を再開すると発表した。IWCから商業捕鯨の承認が得られなかった結果だ。
この決定は、水曜日に官房長官から発表されたが、日本が国際組織から脱退するのは極めて異例だ。このところ、自国の権益を国際協調よりも優先させる国が多くなっている。米国のパリ協定からの脱退、英国のEUからの脱退などが、その例だ。
IWCは1986年に商業捕鯨一時停止の取決めを行った。それから数十年の間、この取決めを維持しようとするIWCのかたくなな対応に、日本は大きな不満を感じてきた。日本は、商業捕鯨禁止はあくまで暫定的なものだと主張し、生存に必要な数を確実に維持できる範囲での捕獲量の割り当てを求めてきた。
調査捕鯨という抜け穴を使って、日本は年間数百頭の鯨を殺している。鯨の肉は日本じゅうのレストランで提供されている。
日本は、今年、委員会での商業捕鯨の容認を投票で勝ち取ることを容易にするための提案を行った、しかし、IWCはその提案否決した。その際に、日本代表は、IWCから脱退すると仄めかした。
日本は現在、調査捕鯨の目的で現在行っている南極大陸近くの南極海での捕鯨を行っている。2019年半ばに日本がIWCから脱退すると、南極海での捕鯨は出来なくなると菅官房長官は述べた。
菅氏は、日本は、日本の領海での捕鯨が再開されても、鯨が生存可能な数を確実に維持すると述べた。
オーストラリアの海洋保護ソサエティーのCEOのダレン・キンドレイサイズ氏は、日本の決定は、鯨の保護を目的とした国際協調を台無しにすると語った。