12月にWSJ(ウォールストリートジャーナル)に掲載された日本関係の記事は10件だった。1月から11月までの月あたり掲載数が、平均6.8件だったので、掲載数として平均を上回った。
テーマ別では、政治関係が4件、経済関係が5件、社会関係が1件。
政治関係のニュースは、11月は全く掲載されなかったが、12月は4件と掲載数が回復した。
外国人労働者受入法案の成立(6日、8日)、護衛艦「いずも」の空母化決定(12日)、国際捕鯨委員会からの脱退(26日)など、安倍首相が力を入れてきた政策が、これまでの日本の方針を180 度転換させるという意味で、世界中を驚かせた。
外国人労働者受入法案については、成立が濃厚になった6日に社説で取り上げ、成立した8日にも国際面で報道した。米国をはじめとする各国で、外国人受入を制限しようとしている中、日本が世界の潮流とは逆の動きをしていること、労働者不足を目の当たりにして、これまで外国人受入に消極的だった世論も変化していることなどを伝えた。
27日には、国際捕鯨委員会脱退について報道。これまで国際協調主義をとってきた日本が、自国優先主義に転じたことを驚き持って伝えた。パリ協定から脱退した米国やEUから脱退した英国にも匹敵する動きだとしている。
経済関係のニュースは、ゴーン氏関係が3件、日銀の政策維持決定が2件だった。
ゴーン氏関係のニュースは、11月の9件に続くもので、この件に関するWSJの関心の高さを示した。
12月の3件のゴーン関係記事はどれもWSJらしい面白い記事だった。10日の1面には、ゴーン氏が西川社長の更迭を目論んでいたとするスクープ記事を。17日の1面には、質素で勤勉だったゴーン氏が豪華な暮らしに溺れていく過程を描いた渾身の記事を掲載した。いずれも独自取材に基づく読み応えのある記事だ。
社会関係では、米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)のKC130空中給油機とFA18戦闘攻撃機が接触、墜落した事故を12日に封じた。
掲載箇所では、1面が2回、社説が1回、投稿欄が1回、国際面が6回だった。