9月にWSJに掲載された日本関係の記事は、10件だった。平均よりもやや少ない。
WSJはこれまでアベノミクスを賞賛する立場を取ってきたが、今月はトーンを一転させ、アベノミクス批判の記事が目立った。16日のS&Pによる日本債格下げ、25日の8月消費者物価2年4ヶ月ぶり下落、29日のインドネシア高速鉄道受注敗退、30日の8月鉱工業指数2ヶ月連続下落等、安倍首相の政策失敗を示すニュースを取り上げ、無策を嘆いている。特に16日のS&P格下げのニュースは力作なので是非読んでみて頂きたい。
安倍首相の自民党総裁再選のニュースや、アベノミクス第2ステージについても全く報道しておらず、安倍首相に興味を失ったかの様な感じだ。
テーマ別では、政治関係が3件、経済関係が4件、社会関係が4件だった。
政治関係では、安保法案関係が2件、日中関係が1件。
経済関係では、上述のアベノミクス失策関係が4件。
社会関係では、塚越寛氏の年輪経営、常総市を襲った洪水、空手のオリンピック採用の3件。
掲載箇所別では、1面が2件、国際面が8件だった。
1面で取り上げられたのは、いずれも世界の面白い話題を紹介する1面下のコラム欄で、「年輪経営」と「空手のその種目がオリンピックに採用されるか」という記事がユーモアを交えて取り上げられた。日本的経営と日本文化はアメリカ人の興味を掻き立てるのだろう。