Saturday, June 30, 2018

*** 6月のまとめ ***

6月にWSJに掲載された日本関係の記事は7件だった。15月の平均が、6.2/月だったので、少し増えてきた。

テーマ別では、政治関係が3件、経済関係が2件、社会関係が2件だった。

政治関係は3件。612日に歴史的な日朝首脳会談が開催されたが、それに先立って7日にワシントンD.C.開催された日米首脳会談について、8日に速報。この記事には拉致問題への言及なし。日朝首脳会談後の15日には、安倍首相が14日に拉致被害者の家族と会い、金主席との直接会談に意欲を示したとの記事。拉致問題に対する安倍首相のリーダーシップを好意的に報じた。30日には、29日に東京で開催されたマティス国防長官と小野寺防衛大臣の会談で、マティス国防長官が「米国は北朝鮮との会談で引き続き拉致問題を取り上げる。」と述べ、拉致問題解決に向けた米国の支援を約束したと報じた。
WSJが拉致問題に割くスペースが次第に大きくなっている。

経済関係は2件。16日には、日銀が14-15日に開かれた金融政策決定会合で、量的・質的緩和政策の維持を賛成多数で決定したことを速報。これは定番記事。
19日には、米中貿易戦争により、日中が急速に接近してきているとする面白い記事を19日に掲載した。中国製品の中には日本製の部品が多く組込まれており、米国の対中制裁により中国製品の売上が落ちると、日本経済にも悪影響が出る。このため、トランプ大統領の政策には日中共に反対。日中が接近してパワーバランスが崩れるのは、米国の国益に反するとして、案にトランプ大統領の政策を批判した。

社会関係は2件。19日には、18日朝に発生した大阪での地震について、速報した。WSJは自然災害には敏感に反応する。
21日の社説では、安倍首相の移民政策を暗に批判する記事を社説に掲載した。安倍首相は、5日の経済財政諮問会議で「外国人労働者の受入れ拡大」を表明が、これは実質的に「移民受入れ」に舵を切ったのと同じ。ところが、国家主義者の安倍首相は表向きは移民受入れに反対で、こうした中途半端な対応になっているとしている。こうした中途半端な対応では魅力ある移民は日本に来ないと主張しており、考えさせられる記事だった。

掲載箇所では、社説が1ヶ所。国際面が6ヶ所だった。6月もなかなか読み応えのある記事が多かった。