8月15日に安倍首相はトランプ大統領の電話で会談し、 北朝鮮問題に対する見方で一致したが、WSJは17日の国際面で 、 トランプ大統領の北朝鮮に対する過激な発言を安倍首相が容認し続 ける理由を分かりやすく解説する記事を掲載した。
北朝鮮問題に関するトランプ大統領の発言は過激さを増していて、 海外のリーダーたちは一斉にその発言を非難しているが、 日本の首相はその発言を容認し続けているとしている。日本は、 有事には米国の軍事力に頼らざるを得ないので、 トランプ大統領の発言が過激であろうと、 安倍首相は表向きは米国に同調するしかない。しかし、 トランプ大統領の発言がこのままエスカレーションし続ければ、 日本の米軍基地が攻撃され、 日本は戦争に巻き込まれてしまうことを安倍首相は知っている。 しかし、 戦争の脅威に本気で取り組むと反対派の批判を浴びてしまうので、 安倍首相は、 黙々と戦争への対応を進めていると言っている様に読める。
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北朝鮮問題については、様々な異なった見方が渦巻いているが、 ひとつだけいつも信頼できることがある。日本の首相が、いつも、 トランプ大統領と同じ見方をしているということだ。
安倍首相は計算され尽くした言葉で論点を繰り返すタイプのリーダ ーだ。一方で、 トランプ大統領は予測のつかない攻撃的な言葉を発することで知ら れている。しかしながら、 日本は紛争時に必要な軍事力を米国に依存しているし、 安倍首相は北朝鮮にフラストレーションを感じているが、 それはそのままトランプ大統領にも当てはまる。従って、 大枠では二人の立場は一致している。
「 私はトランプ大統領の安全保障同盟へのコミットメントを高く評価 している。」と火曜日に、大統領との30分の電話会議の後、 安倍首相は述べた。トランプ大統領が就任して以来、2人のリーダ ーが電話で話のはこれで9回目だ。それに加えて、彼らは3回面談 している。2月に、 彼らがトランプ大統領のフロリダの別荘で会食中に、 北朝鮮がミサイルを発射した際には、彼らは強い連携を強調した。
安倍首相は、 彼とトランプ大統領の間の関係に日があたるのを避けているが、 それは先週の「北朝鮮が火と恐怖に包まれる」 といったトランプ大統領の発言に不快感を示す他のリーダーたちと は対照的だ。
ドイツのメルケル首相は、8月11日に「言葉による挑発は、 間違った答えだ。」と述べた。韓国の文在寅大統領は、火曜日に、 米国は朝鮮半島で軍事行動を起こす場合には、 事前に韓国の合意が必要だと述べた。
連立与党を組む公明党の党首ですら、 火曜日にトランプ大統領の発言に不満を表した。「 世界中のいかなる国も発言は慎むべきだ。」 と北朝鮮と米国について山口党首は述べた。
北朝鮮問題について、これまでのところ、 安倍首相は言葉の戦争には取り組んできたが、 弾を打ち合う本物の戦争には対応していない。本物の戦争は、 日本人の生命を危険に追いやるし、 日本が自国が招いていない戦争に巻き込まれることを恐れる反安倍 の声は増強されるだろう。
「米国は、 脅迫をどんどん強めなければいけない局面に自らを追い込んでいる 。」と防衛庁の元役人である柳沢協二氏はは言う。「もし、 それを止めることが出来なければ、 日本にある米軍基地が狙われることになるだろう。」
安倍種首相の側近によれば、日本政府は、 トランプ大統領が好戦的な言葉をすぐに実行に移す可能性は低いと 考えているが、 次第に大統領の言葉が重みを失ってしまうことを心配している。 日本は米国の核の傘に守られている。そのためには、 近隣諸国が米国は日本の安全を保障していると思わせることが重要 だ。たとえそうだとしても、安倍首相は、 米日関係を強化するためには、 トランプ大統領の発言を変えようとするのではなく、 日本自身が行動をとることが重要だと考えている。