Friday, July 8, 2016

アベノミクスの不人気にもかかわらず、日本の安倍首相は人気を維持【A18面(国際面)】

 710日の参議院選挙で、自民党が圧勝する見通しだとする記事を8日の国際面に掲載した。



アベノミクスはうまく言っておらず、国民はその政策を必ずしも支持していない。それにもかかわらず、安倍政権や自民党への支持率は高いことは一見理解に苦しむが、その原因は民進党のふがいなさにあるとしている。民進党は、自民党の政策と鮮明に異なる政策を打ち出す能力が無く、安倍首相に比べてリーダーシップも弱い。保育園児童数の様な細かい点では無く、もっと大きな政策課題で、自民党との差を明確に打ち出さないと、自民党への不満を抱える国民の受け皿になり得ないと言っている様に読める。

***** 以下本文 *****
日本の有権者は安倍首相の経済再建に向けた取組みに満足していないが、日曜日(710日)に予定されている参議院選挙では安倍首相にもう一度勝利を与えるだろうと予測されている。
投票対象となるのは、衆議院に比べると力の弱い参議院の242席の半分だ。参議院では、安倍首相率いる自民党を中心とした連立政権が既に過半数を占めているが、世論調査によれば、更に議員数を増やす見通しだ。連立政権は、衆議院でも3分の2を占めている。
アベノミクスは、経済成長を促すことによりデフレを克服するための安倍首相の主要政策だが、国民の間では不人気だ。それにもかかわらず、安倍首相への支持率が高いのは、国民の間に広がる安定を求める気持ちや野党である民進党の不人気が反映されたものだろう。
民主党政権の末期は内輪もめやリーダーシップの混乱があった。2012年に安倍氏が首相の座に就くまでの数年の間に、日本では7回もの首相が交代した。
それから3年半が経過し、安倍首相の首相在位期間は、過去30間では2番目の長さとなった。
「我々の政策はまだまだ不十分であることを認めねばなりません。しかし、今この政策を止めてしまったら、(民主党が政権を持っていた)あの暗黒の時代へと戻ってしまうのです。我々は、この道をしっかりと前へ進んでいく必要があるのです。」と安倍首相は火曜日に松本市中心部で行われた選挙演説で述べた。
安倍首相はまた外交政策の継続性も強調する。安倍首相は、(自公連立政権は継続して)日米同盟を強化していくが、共産党は日米同盟を破棄しようとしていること、しかも、民進党はその共産党と連携して候補者を立てていることを指摘する
安倍首相は、経済を活性化させるという約束を果たしていない。成長は散発的だ。国民の殆どはアベノミクスによって生活が良くなったとは思っていないが、かといってものすごく悪くなったとも思っていない。日経新聞による最新世論調査によれば、56の人々が安倍政権を支持しているが、アベノミクスを支持する人は38%に過ぎない。ほぼ半数の人々はアベノミクスを支持していない。
水曜日に発表された共同通信による世論調査によれば、日曜日に行われる選挙で自民党は60議席を獲得する見通しだ。公明党と自民党の連立政権は、参議院の3分の2を確保することになる。
それだけ多くの議席を安倍政権に与えてしまうと、安倍首相が平和憲法を改正することが容易になってしまうと民進党は指摘する。
多くの国民は民進党を支持する理由を見いだせない。民進党の政策は自民党の政策と大差は無いし、リーダーシップも弱い。5月末に行われた日経新聞による最新世論調査では、民進党を支持する国民は8%しかいない。一方で、44%もの国民が自民党を支持している。

民進党の幹部は、自民党の政策は民進党の政策のマネだと指摘する。牧山弘恵参院議員は火曜日に松本市での選挙演説で最低賃金の引上げや保育園受入数の増加は、民進党が最初に提案した政策だと述べた。