Tuesday, June 27, 2017

船長は米国船に警告したと述べた【A18面(国際面)】

米駆逐艦フィッツジェラルド号事件に関し、626日、コンテナ船の船長の証言が明らかになったが、WSJはこのニュースを翌27日の国際面で取り上げた。



コンテナ船の船長は「衝突前に、警笛や光の点滅で、米駆逐艦に警告を発した。」と証言しているが、米軍関係者は、この証言に疑問を呈していると報じている。

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今月、日本の近海で米国の駆逐艦に貨物船が衝突したが、その貨物船の船長が取り調べを受けた。取り調べ内容を直接知る関係者によれば、貨物船は、米国船がその進路を急に塞いだ時、米国船に対し緊急警告信号を送っていた。
617日の午前1時半頃、米国船フィッツジェラルド号は、フィリピン船籍ACXクリスタル号の前を左から横切った。この関係者によれば、ACXクリスタル号の船長は、その際に警笛を鳴らし、光を点滅させたと証言した。この証言は、米国の調査と異なる。
この関係者は、船長の証言を引き合いに出し、「クリスタル号は、衝突を避けるために右へ旋回したが、既に遅かった。」と述べた。
クリスタル号のロナルド・アドヴィンクラ船長の取調調書は、事故に関与した船員からの初めての証言だ。この事故で7人の米国人乗組員が死亡している。アドヴィンクラ氏からコメントを取ろうとしたが、接触出来なかった。
彼の証言記録からは、その時船長が船橋にいたと発言したかどうかは明確ではない。

この証言について、米軍関係者は、衝突の前に、2つの船の間で全く交信は無かったし、貨物船から衝突警報は無かったと述べた。貨物船は、駆逐艦に衝突する、少なくとも10分前までには、軍艦に対して信号を送ろうとしたという。貨物船の船長のこの証言に対して、米軍関係者は疑問を呈している。
この関係者は、クリスタル号船長からの証言には当惑していると述べた。追跡データによれば、貨物船は、その後30分は同様のコースを航海し、その後旋回し、衝突が発生した場所へと戻った。