3月9日に出された大津地方裁判所の高浜原発3・4号機運転差し止めの仮処分決定について、10日の国際面で速報した。
WSJはこれまではどちらかといえば、原発推進派であったが、この記事では、国民の原発不信に対して十分な対応をしていないとして、電力会社や政府の対応を批判している様に読める。
***** 以下本文 *****
「日本の裁判所は、日本の電力会社により再稼働されていた4つの原子炉のうちの2つについて稼働停止命令を出した。2011年3月の福島原発事故の再発を恐れる住民たちの主張を支持したかたちだ。」
「水曜日に出された大津地方裁判所の判決によれば、関西電力は高浜原発の3、4号炉の稼働についての安全性を国民に十分に示していないとしている。関西電力はこの判決は受け入れられないとし、不服申し立ての手続を行う。」
「2つの原子炉は、福島原発事故の後制定されたより厳しい原子力安全基準をクリアしている。福島でのメルトダウンの後、全ての原子力発電所を強制的に停止させていたが、安倍首相は原子力発電を再稼働させ、当面の電力源として利用する方針だ。この判決は、安全基準そのものにも疑問を投げかけており、安倍首相にとっては大きな打撃だ。」
「この判決は、電力会社と政府両方が原子力発電に対する不信について十分に対応してこなかったことを露呈した。」
「『耐震性能や津波対策、避難計画の双方について疑問がある。』と山本善彦裁判長は述べた。」
「原告は事故は近隣の件にも影響し、日本の中央に位置する湖から摂取する飲料水に汚染をもたらす可能性があると主張する。」
「事故を起こした福島原発を運営している東京電力は、同電力が運営する最大規模の発電所であり柏崎刈谷原発の7つの原子炉のうちの幾つかを再稼働させようとしている。」
「日本は化石燃料が殆ど採れず、そのほぼ全量を輸入に依存している。日本は43の原子炉を保有している。水曜日の決定の前には、関西地区で2つ、南の島でる九州で2つの合計4つの原子炉が稼働していた。」