Monday, November 2, 2015

アジアの大国は、サミットでの紛争をさける【A11面(国際面)】

11月1日に開催された日中韓首脳会談について、2日の国際面で速報した。


日中韓の首脳が、慰安婦問題や南シナ海問題などのこじれている問題に触れるのことは避ける一方、文化交流の推進、首脳会談の毎年開催などで合意したことを前向きに評価している様に読める。特に、南シナ海問題については、日米が共同歩調をとって、中国に対抗していくことい期待を示している。

***** 以下本文 *****
この記事は、次の様な書き出しで始まる。
「中国、日本、韓国のリーダーが、日曜日に2012年以来初めて、3ヶ国会談を行った。しかし、東アジアの経済大国の間の関係を冷えさせた幾つかの問題については、うわべを装うにとどまった。」
「中国の李克強首相、日本の安倍晋三首相、韓国の朴槿恵大統領は、3ヶ国間の自由貿易協定についての話し合いを加速させること、文化的交流を強化することなどで合意した。彼らは、中断している北朝鮮の核開発プログラムについての米国、ロシア、北朝鮮との話合いの再開、首脳会談を毎年の開催についても推進していくとも述べた。3ヶ国会談は2008年から2012年の間は毎年開催されたが、歴史問題や領土問題が3ヶ国間の関係を疲弊させ、開催が見送られてきた。」

暫く要約する。
日本の報道官は、3人のリーダーいずれもが、南シナ海問題には触れなかったと述べた。中国の李首相は、会談後、3ヶ国は、紛争の解決に誠意をもって取り組むことで大筋合意したと述べた。安倍首相は、記者会見で、3ヶ国は、地域の平和と繁栄と安定に大きな責任をもっていると述べた。この発言は、中国にルールを無視した現状変更を行わない様に釘をさすのが目的だ。

プサン国立大学のロバート・ケリー教授は、『安倍首相と朴大統領が同じ部屋に集まっただけでも進歩だと述べた。』日本と韓国は、月曜日に、慰安婦問題等の問題に、出来るだけ早く解決策を見出すことで合意した。

中国の王外務大臣は、日本が南シナ海の問題に関与しない様に求めた。

この記事は、次の様なコメントで締めくくられている。
「中国は、南シナ海問題を、日中間の問題に限定しようとしている。一方で、日本とアメリカは、南沙諸島での施設建設に対抗するため、より多くの国々を関与させようとしてきた。『私は日本が南シナ海に何の関係があるのか分からない。』と王外務大臣は述べた。」
「日本は、東南アジア諸国との貿易や、中東からの石油輸送を、南シナ海に依存している。日本は、また、中国の領土についての野望が東シナ海へ及ぶことを懸念している。日本と中国の間では、日本が支配し、中国が領有権を主張する東シナ海の諸島について、こう着状態が続いている。」