Friday, September 26, 2014

北京と東京の関係は雪解けの最初の兆しをみせている【A8面(国際面)】

昨日に続いて、「青島で行われた日中高級事務レベル海洋協議」と「日本企業使節団の汪洋副首相との会談」を取り上げ、日中関係に改善がみられることを報じている。
この記事は、次の様な書き出しで始まる。



「アジアの2大大国は、2年間にわたって、航空機のニアミスを服務緊張関係にあったが、ようやくその関係に遂に改善の兆しが見えてきた。」

「中国と日本は、瀬戸際から関係改善へと動いた。ここ数週間は水面下での動きだったが、今週になって公の場でも動きがでてきた。両国の代表が海上防衛やビジネス関係についての彼らが言うところの誠心誠意の話し合いが持たれたのだ。」

暫く要約する。

両国間に存在する根本的な問題については、殆ど進展がないと言う見方もあるが、11月に北京で開催されるAPECで両国トップが会談することにより事態が進展するという期待も高まっている。ニューヨークの国連を訪問中の習国家主席と安部首相は、会談が実現すれば地域の平和と安全保障に道を開くと述べた。

水曜日には、両国の外交官と防衛関係者が、尖閣諸島のある東シナ海に関する協議を終えた。両国の防衛空域は重なっており、今年の初めには両国の軍用機が30ヤードまで接近するという事件も起きているが、今週の会議では偶発的な軍事衝突を避けるための「海上連絡メカニズム」の運用開始に向けた協議を再開することで一致した。

両国の良い関係は経済にも良い影響を与える。多くの日本企業が、中国で歓迎されていないと感じて、投資を東アジアへの移している。これは経済成長の減速に悩む中国にとって問題だ。日本企業200社以上で構成される最大規模の使節団が今週北京を訪問し、汪洋副首相と会談した。汪副首相は経済問題について、高官レベルでの会談を再開すると述べた。
ただし、両国は、関係改善に向けた大胆な動きはみせていないし、軍事費支出も増やし続けている。210312月の靖国神社訪問で中国を起こらせた安倍首相はいまだに靖国神社へ奉納している。

この記事は、次の様なコメントで締めくくられている。

「『どちらかが、大きな修正を行うのは、難しいだろう。関係は冷凍庫から冷蔵庫に動かされただけだ。』と日本の関西学院大学の中国関係学教授のミヤケヤスユキ氏は述べる。」

「今月初めに発足した安倍新内閣は、保守的な考えをもつ閣僚を数名抱えている。例え
ば、高市早苗内務大臣は、任期中も靖国神社への訪問を続けると言っている。」

2日連続の報道で、同誌の日中関係改善への期待の大きさを示していると思う。但し、安倍首相の靖国問題への取組みを例に取り上げ、日中両国とも改善への本気度が足りないと指摘している。