Tuesday, September 16, 2014

海底の地層は大地震の危険の要因となる【国際面(A6面)】

「沈み込み帯(地球上の2つのプレートが出会う場所)」で発生する地震は、これまで考えられていたよりも大きな地震を発生させる可能性があるとする記事が、国際面に掲載された。
2011年の東日本大震災に襲われた地域も、沈み込み帯の上に位置する。



この記事は、次の様な書き出しではじまる。
「火曜日に明らかにされた統計によれば、太平洋の殆どの深海断層は、マグニチュード9.0以上の地震を発生させることが出来る。」
「この研究は地震学者が、沈み込み帯と呼ばれる深海断層によって引き起こされる危険について再考することによってなされたものだ。沈み込み帯は、地球上で最も強力な地震を生み出すことが出来る。こうした地域での地震は津波を引き起こす。ひとつのプレートが他のプレートを押し込み、海の一部が激しく動くのだ。」
「2004年にスマトラ島で発生したマグニチュード9.1の地震や、2011年に日本の北東部を襲ったマグニチュード9.0の地震は、沈み込み帯で発生したものだが、それまでは沈み込み帯で発生する地震が、そんなに強力な揺れを発生させるとは考えられていなかった。これらの地震の後、科学者達は、太平洋や周辺の大都市に位置する断層が抱える潜在的な危険性についてより良く計算する方法を研究してきた。」

暫く要約する。

ジャカルタも日本北東部も沈み込み帯の上に位置するのだが、従来こうした地域でマグニチュード9の地震が発生するとは考えられなかった。アメリカの地震学会の発表によれば、こうした地域で250年以内にマグニチュード8.5以上の、500年以内に8.8以上の、10,000年以内に9.0以上の地震が発生する可能性がある。

この記事は、次の様なコメントで締めくくられている。
「新しい研究は、計器に記録された過去一世紀の地震の記録を、海底の土に記録された太古の地震の記録を組み合わせることによって行われた。」
「海底のサンプル収集は、特殊な船によって行われた。その船はコーン型のサンプル収集器を海に矢の様に投げ入れることが出来る。地底から得られたサンプルからは、過去10,000年間分の地質学の歴史を知ることが出来ると、科学者であるゴールドフィンガー氏が言う。彼は、カスケードゾーンとよばれる地域から得られたサンプルで計測を行った。カスケードゾーンは、バンクーバから北カリフォルニアに広がる深海断層のことである。そこには、北アメリカプレートの下で動く3つのプレートがある。」

記事によれば、1700年に大地震におそわれたカスケードゾーン(バンクーバー~北カリフォルニア)、2004年に大地震に襲われたスマトラ、2011年に大地震に襲われた東北地方は、いずれも沈み込み帯の上に位置し、津波を引き起こす大地震に見舞われる可能性が高い。
この記事が掲載された9月16日は、偶然にも関東地方で震度5の地震が発生した日だった。