安倍昭恵さんの靖国神社訪問を20日の国際面で速報した。
WSJは日本の指導者の靖国神社訪問には反対の立場だが、今回もその主張に沿った内容となっている。情報ソースが昭恵さんのフェースブックというのが彼女らしくて微笑ましい。
***** 以下本文 *****
「日本のファーストレディである安倍昭恵さんが靖国神社を訪問した。そこには、有罪判決を受けたA級戦犯を含む数百万人の戦没者が祀られている。」
「その訪問は、火曜日に安倍夫人のフェースブックで明らかにされた。その日は、戦後70周年の数日後であり、中国と日本が、数週間後の安倍首相の北京訪問について話し合っていた時でもあった。日本の首相による靖国神社訪問は、中国や韓国との紛争の火種となってきた。両国は、靖国神社訪問は日本の侵略と戦争時の残虐行為に対する反省の欠如を示すものだと主張している。」
「2013年に安倍首相が靖国神社を訪問した際には、両国から強い批判を受け、米国からも非難された。米国は、首相による靖国神社訪問は、東アジア地域各国の関係に不必要な刺激を与えるだけだとみている。」
ウォールストリートジャーナルは、米国に影響力をもつ多くのインテリ層に読まれていて、その世論形成に寄与しています。同誌に日本がどの様に取り上げられているかを観察することは、米国で日本についてのどの様な世論が形成されつつあるを知ることになるのではないでしょうか。このブログでは同誌に取り上げられた日本関係の記事を簡単に紹介しています。私は英語が専門ではないので、誤訳はご容赦。
Thursday, August 20, 2015
Monday, August 17, 2015
日本経済は第二四半期に縮小した【A6面(国際面)】
8月17日に発表された4~6月期のGDP数値について、17日の国際面で速報した。
マイナス1.6%という数値は、ウォールストリートジャーナルの予測の1.9%より若干良かったが、これを契機に追加景気刺激策の必要という意見が出て来るだろうとしている。
***** 以下本文 *****
「日本の経済は2四半期連続で縮小した。主に、個人消費が落ち込んだのと、日本製品の海外での需要が減少したことによる。これにより、日本の力の無い景気回復を下支えするために政府が介入する可能性が高まった。」
「月曜日に内閣府が発表したデータによれば、4月~6月期の日本のGDPは年率換算で1.6%縮小した。ウォールストリートジャーナルによるエコノミストの調査に対する調査によれば、1.9%の縮小だった。」
「月曜日のデータは、安倍首相と日本銀行による世界第三位の経済の成長を加速させようとする努力にもかかわらず、安定的な成長が難しいことを示している。」
「弱い数値は、年末に向けて経済刺激策を求める声を強めることになるだろう。」
「この落ち込みの主因は、日本の産出の半分以上を占める個人消費が前期に比べて0.8%落ち込んだことにある。エコノミストは、2014年4月に消費税が5%から8%に上がった後の価格上昇に、賃金の伸びが追い付いていないために、家計が支出を抑えていると見ている。」
「また、海外から、特にアジアからの、日本製品に対する需要も弱い。海外からの需要は、同期のGDP成長率を0.3%押し下げた。」
「エコノミストは日本の経済は、2015年下期には回復するだろうとみている。」
マイナス1.6%という数値は、ウォールストリートジャーナルの予測の1.9%より若干良かったが、これを契機に追加景気刺激策の必要という意見が出て来るだろうとしている。
***** 以下本文 *****
「日本の経済は2四半期連続で縮小した。主に、個人消費が落ち込んだのと、日本製品の海外での需要が減少したことによる。これにより、日本の力の無い景気回復を下支えするために政府が介入する可能性が高まった。」
「月曜日に内閣府が発表したデータによれば、4月~6月期の日本のGDPは年率換算で1.6%縮小した。ウォールストリートジャーナルによるエコノミストの調査に対する調査によれば、1.9%の縮小だった。」
「月曜日のデータは、安倍首相と日本銀行による世界第三位の経済の成長を加速させようとする努力にもかかわらず、安定的な成長が難しいことを示している。」
「弱い数値は、年末に向けて経済刺激策を求める声を強めることになるだろう。」
「この落ち込みの主因は、日本の産出の半分以上を占める個人消費が前期に比べて0.8%落ち込んだことにある。エコノミストは、2014年4月に消費税が5%から8%に上がった後の価格上昇に、賃金の伸びが追い付いていないために、家計が支出を抑えていると見ている。」
「また、海外から、特にアジアからの、日本製品に対する需要も弱い。海外からの需要は、同期のGDP成長率を0.3%押し下げた。」
「エコノミストは日本の経済は、2015年下期には回復するだろうとみている。」
安倍の複雑な謝罪【A10面(社説)】
安倍首相は、70年談話の中で言葉の上では謝罪している。しかし、本人は、教科書検定により戦時中の残虐行為をごまかそうとしており、米国人も含めた分別ある外国人は日本の謝罪を真摯な謝罪と受け止めることは出来ないと指摘している。
また、安倍首相は、日本の帝国主義が西側の植民地主義を放逐したものとして正当化されるべきと信じている「日本会議」の特別顧問であり、安倍内閣の半数以上も同会議のメンバーであることを指摘。日本が戦前孤立したのは、狂信的な体制によって開始された紛争によって引き起こされた「結果」であり、安倍首相の言う様に「原因」ではなかったとし、安倍首相は、歴史にきちんと向き合っていないとしている。
米国は安倍首相が米国の教科書の内容に口をはさんだことに不快感を覚えているし、今回戦争の原因が西側の植民地主義にあることを指摘され、更に不快感を覚えている様に読める。
(WSJ日本版に同内容の記事が掲載されていたので、下記は同記事から借用しました。)
***** 以下本文 *****
アジア諸国は、安倍晋三首相が14日に発表した第2次世界大戦終了70年談話を固唾をのんで見守っていた。今年2月になった時点でも安倍氏は、戦時中の侵略について、前任者たちの謝罪から離反するかもしれないことをほのめかしていたからだ。謝罪から離反していれば、東アジア全域で怒りを招き、中国や韓国との亀裂が生じていただろう。
このため安倍氏が、村山富市首相(1995年)と小泉純一郎首相(2005年)が使ったのと同じ正式な言葉である「owabi(お詫び)」を使って過去の謝罪を繰り返したのは一安心だ。安倍首相はまた、旧日本軍によって行われた売春の強制について、「戦場の陰には、深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たちがいたことも、忘れてはなりません」と述べた。
安倍氏は、戦争犯罪が行われていた時、日本人の80%がまだ生まれていなかったことを特に指摘し、未来の世代に対して祖先の罪を背負わせ続けるべきではないと述べた。しかし、日本人には歴史に向き合う義務がある。安倍氏も「(私たち日本人は)謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります」と述べた。
それは、日本の隣国にとってこの問題の核心を雄弁に表明している。従来の謝罪にもかかわらず、一部の政治家たちは、戦争を開始した日本の責任を重く考えなかったり、南京虐殺のような出来事をも否定したりした。それは、戦争について日本とその隣国が話がかみ合わないことが余りにしばしばだったことを意味し、今日、平和にとっての意味を損なっている。
一部の日本人は、どんなに謝罪しても、胸中にナショナリスト的な斧を隠し持っている中国や韓国の批判者たちを満足させないだろうと不満だ。その不満は正当でもある。しかし、学校の教科書が戦時中の残虐行為をごまかして記述している時、米国人を含め、分別ある外国人が、日本の謝罪を真摯(しんし)だと称賛するのは難しいのだ。
極端なナショナリストは、戦争の歴史を公の場で議論しようとする人々をいじめたり、脅したりしている。たとえば自民党の加藤紘一衆院議員(当時)は郵便で銃弾とナショナリストの名刺を送られたほか、2006年の終戦記念日にはある活動家によって自宅が放火された。安倍氏は「日本会議(国会議員懇談会)」の「特別顧問」だ。この会議は日本の帝国建設が西側の植民地主義を放逐しようとしたとして正当化されると信じている。安倍内閣の半数以上も同会議のメンバーだ。
安倍氏は談話で、この世界観に歩み寄った。西側の植民地主義列強が日本を孤立させたのを受けて、日本は軍国主義という誤った道をたどっていった、と安倍氏が述べた時だ。これと同様の正当化は、東京の靖国神社にある戦時中の歴史を称えるための記念館でも展開されている。安倍氏は2013年、この靖国神社に参拝した。
日本が戦後、平和的な道を追求してきたのは事実だ。しかしながら、安倍氏が日本の過去の行動について言い訳するとき、その意図をめぐる新たな疑問が提起される。日本の戦前の孤立は、狂信的なレジーム(体制)によって開始された紛争によって引き起こされた結果であって、原因ではなかった。それは人種的な純粋性と優越性に献身する体制だった。
日本はアジアを解放するどころか、自らの植民地に対して全体主義的な支配を実行し、日本の氏名、言語、文化、そして歴史を被支配者たちに強制的に採用させた。
われわれ、そして日本のその他の友人たちは、日本が過去に束縛されない普通の国になるとの安倍氏の願望を共有している。それはとりわけ、中国の潜在的な侵略行動に対抗する他の民主主義国とともに日本が立っていると信頼されるようになるためだ。安倍氏は、もし自らのアドバイスを自身で引き受け、歴史に真っ直ぐ向き合うならば、そのような目標に近づけるだろう。
Saturday, August 15, 2015
日本の安倍は第二次世界大戦についての直接の謝罪を避ける【A5面(国際面)】
戦後70年談話について、15日の国際面で速報した。
安倍首相が談話の中で「植民地支配からの永遠の決別を誓ったが、韓国を植民地したことには触れなかったこと」「国際紛争を解決する手段とてして侵略は用いてはならないとと言いながら、誰の侵略について述べているのが明確にしなかったこと」等を例に挙げて、直接的な謝罪を避けたことを詳細に説明している。そして、何と言っても、安倍首相自身が日本はどの様な責任を追うべきと考えているのかが明らかにされなかったと言っている。。
最後に「もっと直接的に謝罪すべきだった。」とする左派の発言と、「既に謝罪は十分にした。未来志向で良い談話だった。」とする右派の発言を紹介した上で、国民の過半数は「既に十分に謝罪した。」と信じているという世論調査の結果を引用している。
WSJはこの談話が近隣諸国と国内世論、右派と左派、全てのステークホルダーに配慮したことを評価した上で、もう少し安倍首相自身の言葉で語って欲しかったと言っている様に読めるがどうだろう。
***** 以下本文 *****
安倍晋三首相は14日、終戦記念日を翌日に控えて公表した談話で、戦時下の日本の行為について反省の意を示す一方で、自らの言葉で謝罪することは控え、ある面では頑なな見解も表明した。
安倍首相が談話の中で「植民地支配からの永遠の決別を誓ったが、韓国を植民地したことには触れなかったこと」「国際紛争を解決する手段とてして侵略は用いてはならないとと言いながら、誰の侵略について述べているのが明確にしなかったこと」等を例に挙げて、直接的な謝罪を避けたことを詳細に説明している。そして、何と言っても、安倍首相自身が日本はどの様な責任を追うべきと考えているのかが明らかにされなかったと言っている。。
最後に「もっと直接的に謝罪すべきだった。」とする左派の発言と、「既に謝罪は十分にした。未来志向で良い談話だった。」とする右派の発言を紹介した上で、国民の過半数は「既に十分に謝罪した。」と信じているという世論調査の結果を引用している。
WSJはこの談話が近隣諸国と国内世論、右派と左派、全てのステークホルダーに配慮したことを評価した上で、もう少し安倍首相自身の言葉で語って欲しかったと言っている様に読めるがどうだろう。
***** 以下本文 *****
安倍晋三首相は14日、終戦記念日を翌日に控えて公表した談話で、戦時下の日本の行為について反省の意を示す一方で、自らの言葉で謝罪することは控え、ある面では頑なな見解も表明した。
首相は歴代首相の発言を引用するかたちで、日本は大戦における行いについて「繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明」したと述べた。また、「何の罪もない人々に、計り知れない損害と苦痛を、我が国が与えた」ことにも言及した。
ただ、保守的でこれまでに日本の戦史を自虐的にとらえる見方を批判してきた安倍首相はこの談話で直接謝罪することはせず、日本はこれまでに十分謝罪したとの認識があることをうかがわせた。
首相は「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」と続けた。
戦後70年の節目を踏まえたこの談話は、安倍首相の歴史認識に対する懸念を表明し、明白な謝罪を日本に求めてきた韓国と中国で大きな注目を集めた。
中国外務省の報道官は「第2次世界大戦の終戦から70年が経過したことを国際社会がそろって思いを致すこの日、日本は軍国主義に基づく武力侵略の責任を明確に認め、真摯な謝罪を行うべきだ」と主張。日本はまた「軍国主義と侵略の過去から明白・完全に決別し、この重要な根幹に関する事実の隠匿を試みてはならない」とも述べた。
安倍氏はまた自民党の右寄りの議員からの圧力にも直面している。多くの議員が韓国や中国は、国内世論の支持を得るために戦時の傷を意図的に再燃させようとしていると非難している。
1995年に当時の村山首相は戦後50周年談話を発表した。その中で、彼は「深い反省の意」と日本の「植民地支配と侵略」に対する「心からのお詫び」を表明した。10年後小泉首相もほぼ同様の言葉を使った。
安倍氏は金曜日にこれらの談話を引用し、「過去の内閣によって表明されたそうした立場は、将来にわたって揺らぐことはないであろう。」と述べた。彼は、彼自身の「痛惜の念」と国内や海外で失われた生命に対する「永劫の、哀悼の誠」を表明した。
村山首相の主な発言の幾つかを繰り返す一方で、間接的な表現にとどめたので、安倍首相自身が日本はどの様な責任を追うべきと考えているのかは明らかにされなかった。
彼は、日本が1910年から1945年まで朝鮮半島を植民地化したことに言及せず「植民地支配から永遠に訣別する。」と語った。彼は、誰の侵略について言及しているのかを言わずに「侵略」という言葉を使った。
村山氏は彼の1995年の談話の精神が支持されたとは思わないと述べた。
日本の左派政党や学者達は安倍氏の談話は日本の行為についてのより明確な承認が含まれるべきだったと述べた。「彼は、第二次世界大戦が侵略行為だったという事実について一言も述べていない。」と二松学舎大学のソメヤタケヒコ教授は言う。
保守系の人々はより好意的だ。小さい保守政党の党首である平沼赳夫氏は謝罪するのは止め時だと述べた上で、談話の未来志向の部分を賞賛した。
安倍は、海外での紛争において日本の軍隊により大きな役割を担わせることが出来、米国とのより緊密な協力を推し進める法律を議会で通そうとしているために、その支持率はここ数週間下降している。
謝罪について世論は概して好意的ではあるが、世論調査によれば、国民の何人かは韓国や中国からの謝罪の要求に疲弊している。金曜日に明らかにされた毎日新聞の世論調査によれば、44%の回答者が日本は近隣諸国に既に十分に謝罪したと信じている。そう信じていいない人は31%だった。
安倍は、海外での紛争において日本の軍隊により大きな役割を担わせることが出来、米国とのより緊密な協力を推し進める法律を議会で通そうとしているために、その支持率はここ数週間下降している。
謝罪について世論は概して好意的ではあるが、世論調査によれば、国民の何人かは韓国や中国からの謝罪の要求に疲弊している。金曜日に明らかにされた毎日新聞の世論調査によれば、44%の回答者が日本は近隣諸国に既に十分に謝罪したと信じている。そう信じていいない人は31%だった。
Thursday, August 13, 2015
日本は新たに戦争の遺産と戦う【A6面(国際面)】
慰安婦問題を巡る吉見氏と秦氏の論争を例にあげ、先の戦争における日本の行為をどこまで謝罪すべきかについて、日本の世論のコンセンサスが十分に取れていないとする。安倍首相については、日本兵達を加害者としてというより英雄とみようとしていること、韓国のパク・クネ大統領の対日外交を心情に基づく外交としていること等を引用し、慰安婦問題についての日本軍の関与を認めない立場を取っていることを暗に示唆している。WSJは、慰安婦問題についての安倍首相のこうした対応には批判的だ。
(WSJ日本語版にほぼ同一内容の記事が掲載されていましたので、同一部分については日本語版をそのまま下記に引用しました。)
***** 以下本文 *****
(WSJ日本語版にほぼ同一内容の記事が掲載されていましたので、同一部分については日本語版をそのまま下記に引用しました。)
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先月、東京の裁判所で繰り広げられたシーンは、安倍晋三首相がなぜ1年間ずっと第2次世界大戦終了70周年談話をめぐってあれこれ思いをめぐらさなければならなかったかが分かるような光景だった。
裁判所の外には酷暑のなか数十人の人々が並び、傍聴席を確保するためのくじ引きを待っていた。日本の著名な歴史家2人の討論を聞くためだ。この討論は、「性奴隷」という用語は、大戦中の日本軍の売春宿(日本兵向けの慰安所)で働く女性たちを正確に表現しているか否かというもので、名誉毀損(きそん)訴訟の一環だった。
このテーマは、戦後70年たった今日もなお大勢の人々の関心を集めている。その事実は、この日本という国が依然としていかに大きく分裂しているかを示している。そしてそれは、戦争についての日本の談話が長年行きつ戻りつ大きく揺れる理由になっており、周辺の隣国をいら立たせる原因でもある。
14日に発表される今年の首相談話が、近隣のアジア諸国を満足させる公算はほとんどない。これら隣国の対日関係は冷え込んでいる。そして安倍首相に対し、何人かの前任者たちがそうしたように大きな声ではっきり謝罪するよう求めている。
2012年末に就任して以降、安倍首相とその政権は戦争の歴史に関する正統的な見解に繰り返し異議を唱えてきた。とりわけ日本が「慰安婦」と呼ぶ人々をめぐる問題について。彼らはまた、日本国内で教科書を改訂し、米国でも教科書を変更するよう要求した。
安倍首相は、日本の誇りと国際的な評価を取り戻すのが使命だと述べている。同首相、そして同じような考えを持つ保守派にとって、この使命実現のため、同首相の言うところの自虐史観は払拭(ふっしょく)されなければならないものだ。
側近たちによれば、安倍首相は終戦70年談話で、日本が戦後、平和的で繁栄した民主主義体制を構築してきたことに焦点を当てるという。同首相は戦時中の日本の行動に対するremorse(反省、悔恨)を表明する公算が大きいが、明確な形で謝罪するかどうかは不透明だ。
韓国と中国は注意深く見つめている。
中国の程永華駐日大使は7月、「過去の加害者が反省を表明する時の誠実さは、犠牲者たちにとって極めて大切だ」と述べた。そして「彼ら加害者が恣意(しい)的にあいまいな態度で、侵略の責任をできるだけ小さくしようとしたり、否定しようとするならば、それは犠牲者の傷を再び広げ、傷口に塩を塗るのに等しい」と語った。
安倍首相は2013年の終戦記念談話で、それまでの伝統的な「深く反省し、犠牲者とその遺族に、哀悼の意を表する」という表現を使わなかった。同首相はまた、日本の兵士や市民たちが払った犠牲を表現した際、「心ならずも」という言葉を削除した。
「The Long Defeat: Cultural Trauma, Memory and Identity in Japan」の著者、橋本明子氏は、安倍氏の言葉の選択には、戦時中の軍部、ひいては日本の国家的なアイデンティティーを復権させようという意図があり、兵士たちを、「加害者」ではなく英雄とみなそうとしていると述べる。
それと同じ歴史が今、東京の裁判所で審理されている。
原告の吉見義明氏(68)は1990年代初頭に画期的な本を書いた。その中で同氏は、史料に基づいて旧日本軍が戦時中に何万人もの女性を「性奴隷」として性的サービスに従事させたと結論づけた。
吉見氏は中央大学教授だ。同氏は、この結論はねつ造だと述べた保守系の国会議員(当時)を相手取り、名誉毀損で訴えている。吉見氏は法廷で、政治家による学問への介入は許されないと述べた。
これに対し、日本大学名誉教授の秦郁彦氏(82)が被告側の証人として法廷に呼ばれた。秦氏は、女性たちの大半は売春婦であって、性奴隷とは呼べない、と述べた。そして、性奴隷というレッテルは女性たちにとって「非常に大きな侮辱」だろうと語った。
安倍首相は今年の終戦記念日に向け、第2次世界大戦を再検討するため有識者20人から成る諮問委員会(21世紀構想懇談会)を設置し、6カ月間討議させた。今月6日に提出された長文の報告書は、日本がアジアに破壊をもたらしたことを認めたが、一部の行動を弁護し、韓国の朴槿恵大統領について「心情に基づく対日外交」を推進していると批判した。
法廷において、秦氏と吉見氏は共に、反対に位置する部屋から証言台へと近づき、お互いを見ることなく、肩を寄せ合いながら立って宣誓をした。2人の証言は併せて4時間にも及んだ。
この名誉棄損訴訟に対する判決は年内に言い渡される見通しだ。
Wednesday, August 12, 2015
スプリントの健全さに疑問が広がる【A1面】
孫正義氏が、スプリントの経営継続に意欲を示したという記事が、1面に掲載された。
孫氏が愛する米国当局はTモバイル買収で味方になってくれず、孫氏の側近中の側近であるアローラ氏ですらスプリント株を売却すべきと公言したり、孫氏のスプリント経営を取り巻く環境は逆風だらけだとしている。しかし、そんな中でも、孫氏は自ら先頭に立って、コストを押えながらネットワークを強化する方法を考え出したり、スプリントの経営に意欲的に取り組んでいることをっ若干の疑問を抱きながらも好意的に報じている。
(WSJ日本語版にほぼ同じ記事が掲載されていたので、下記の文章はそこから引用させて頂きました。)
***** 以下本文 *****
大富豪の孫正義氏は昨年のある土曜日、キャロライン・ケネディ駐日米国大使との会談を求めた。両者の会談がその翌日に実現すると、ソフトバンクグループ社長の孫氏はオバマ大統領へのメッセージ「私はアメリカを愛しています」を大使に託した。
今のところ、米国は孫氏の求愛に応えていない。
ソフトバンクが米携帯電話サービス大手スプリントを220億ドルで買収してから2年。孫氏は慢性的に修理が必要な家を手放せずにいるようだ。カンザス州オーバーランドパークに拠点を置くスプリントは最近、契約者数で米4大携帯電話事業者の中で最下位に転落した。スプリントが競争力を維持するためには大規模なネットワークの改修が不可欠である。日本で最もよく知られている企業リーダーの1人、孫社長率いるソフトバンクによる過去最大の買収以来、スプリント株の価値は約半分にまで落ち込んでいる。
問題が山積しているにもかかわらず、孫氏は先週、スプリントの四半期決算発表の電話会議に出席し、スプリントの「歴史的な建て直し」にコミットし続けている、同社を売却するつもりはないと投資家に説明した。
しかし、同氏があえて語らなかったこともある。業績不振の携帯電話事業者は誰も買いたがらないことだ。
内情に詳しい人々によると、この1年のあいだにも、孫氏と別のソフトバンク幹部は米ケーブルテレビ(CATV)最大手コムキャストや欧州通信事業大手アルティスにスプリントを売却する構想を提起していたという。しかし、それも暗礁に乗り上げてしまった。
あるインタビューで孫氏は、スプリントの新たな建て直し計画を考え出すために、数カ月にわたって毎晩午後10時から午前2時まで、100人の優秀なネットワークエンジニアたちと一緒に仕事をしてきたと語った。
とはいえ、孫氏がスプリントにばかり気を取られているわけではない。
同氏はソフトバンクのインターネット関連事業の話題に触れたとき、私は専念していた分野に戻るべきだ」と述べた。2000年に20億円で取得した中国の電子商取引最大手、阿里巴巴集団(アリババグループ)の株式は、昨年の新規株式公開(IPO)で8兆円弱の含み益を生み出した。インターネット革命は「依然として爆発的な広がりを見せており、私
は大いなる情熱を抱いている分野に戻るべきだ」と孫氏は言う。
今のところ、孫氏のスプリントに関する戦略の軸は、ますます難しくなってきた顧客争奪戦にソフトバンクの資金をあまり注ぎ込むことなく、スプリントのネットワークを改善していくことにある。
孫氏のチャーム・オフェンシブ(魅力攻勢)にもかかわらず、威勢の良いライバル、TモバイルUSとの合併案は昨年に規制当局によって打ち砕かれてしまった。それを復活させたいという同氏の望みは、少なくとも2016年の大統領選挙後まで棚上げされている。
スプリントは2005年に350億ドルでネクステル・コミュニケーションズを買収して以来、不利な状況に置かれてきた。合併後の同社は異なる技術で構築された2つの独立したネットワークを維持しようとし、スマートフォンでウェブサイトを閲覧するための高速通信を実現する第3のネットワークの構築では子会社に依存した。
だが、そうした技術は受け入れられず、そのネットワークは現在停止中である。その結果、同社からは数百万人の顧客が離れていった。
スプリントは2006年以来、年間利益を上げておらず、積み上がった損失は約500億ドルに達している。先週の決算発表によると、同社の第1四半期の純損失は2000万ドルだった。売上高は前期比8.7%減少の80億3000万ドル。
ネットワークの改善と新規契約者勧誘のために、同社の現金燃焼のペースは以前よりも加速しているとアナリストたちは指摘する。
総入れ換え
2011年に始まったネットワークの大規模な「総入れ換え」作業は通話中の通信障害やデータ通信速度の低下を引き起こした。スプリントの幹部の多くは、そうした問題が改善されるまで契約者数の増加に積極的に取り組むことはできないと考えていた。
スプリント社内には、地元の土地区画規制を把握していなかった孫氏が、携帯電話のアンテナを早急に設置することの難しさを十分に予測していなかったと話す社員もいる。
孫氏のそもそもの計画はスプリントの問題をTモバイルとの合併で解決するというものだった。全国規模の携帯電話事業者を4社から3社に減らすことに対して規制当局が長く難色を示してきたにもかかわらず、同氏はスプリントの買収後すぐにTモバイルとの合併を目指すことを決断した。
孫氏は首都ワシントンでの広告やスピーチを含む一般市民向けの啓蒙活動を開始した。その合併の理由に関して、孫氏は米国の機能不全に陥っているブロードバンドネットワークを修復したいからだと主張した。
8月11日に58歳になった孫氏は2014年3月の米商工会議所でのスピーチで、十代で初めて米国に来たときのことを振り返り、「驚きで目を丸くした」と語った。同氏はさらに「私はアメリカを愛しています」とも述べた。これは前述したオバマ大統領へのメッセージと同じだった。
ところが米連邦通信委員会(FCC)と米司法省はその合併案を歓迎しないという主張を繰り返したので、孫氏はこれを断念することにした。今となってはそれがスプリント建て直し計画のターニングポイントだったと孫氏は言う。
同氏はインタビューで次のように述べている。「米国の規制環境について判断を誤るという人生で最大の失敗の1つを犯してしまったと考えていた」。Tモバイルとの合併計画がダメになると、孫氏は「世界のその他の地域やその他の事業に焦点を切り替えよう」と決めたという。
「私は忙しい人間だ」と同氏は話す。「状況が芳しくなさそうなときに米国市場に専念する必要などあるだろうか」。
孫氏はスプリントを完全な損失として切り捨てようと考えたこともあったという。しかし、実際には、スプリントの再建を新たな最高経営責任者(CEO)に託すことにした。2014年8月、マルセロ・クラウレ氏が前任のダン・ヘッセ氏からその役職を引き継いだ。
携帯電話事業者の経営経験はなかったが、携帯端末卸売事業を数十億ドル規模にまで成長させていたクラウレ氏を孫氏は「私の心の友」と呼ぶ。クラウレ氏は「私と同じで、勝ち目のない戦いに挑んできた攻撃的で抜け目のない人物だ」と孫氏は言う。
現在44歳のクラウレ氏はスプリントにさらなる起業家精神を注入しようとしている。クラウレ氏は経営幹部の大異動を伝える昨年11月の社内メモにこう書いている。「企業にとって最大の資産は社員だとよく言われているが、私はそうは思わない。ふさわしい人材こそが最も重要な資産なのだ」。
先週に辞任した最高財務責任者(CFO)を含めると、6人もの経営幹部がスプリントを去った。まだ残っている経営幹部は、木製パネルで装飾された重役室からクラウレCEOの目が届く仕切りスペースに移動させられた。
「間抜けな規則」を報告するEメール
スプリントの新CEOは、あるEメールアドレスを設定し、従業員がそこで「間抜けな規則」を特定、報告することを奨励した。クラウレCEO自らがそうしたEメールの多くに目を通している。
クラウレCEOは、ビジネスシューズだと窮屈だというある従業員の苦情を受けて、営業所ではビジネスシューズを履かなければならないという規則を撤廃した。今では色が黒であれば、自由に好きな靴が履けるようになった。
スプリントをAT&T、ベライゾン・コミュニケーションズ、Tモバイルともっと競争できる企業にするためのクラウレCEOの計画は、今のところ、料金の値下げとネットワークの改善が中心となっている。
直近の四半期の解約率はスプリント創業以来で最低を記録した。クラウレCEOはインタビューで「われわれには好位置につけている、前進しているという感覚がある」と述べた。
とはいえ、スプリントのネットワークの改善には驚くほど費用がかかっている。直近の四半期でもこれに22億ドルを費やし、4億9600万ドルだった前年同期から大幅に増加している。政府による600MHz帯の重要なインセンティブ競売が始まる2016年にはスプリントの手元資金が底を突く可能性があると指摘するアナリストもいる。
スプリントによると、今年が「現金燃焼率のピーク」で、2016年には大幅改善が見込まれているという。
手元資金不足はネットワークの改善を複雑なものにしてきた。「ネットワーク・ビジョン」と呼ばれる4年間の取り組みでは、スプリントの2つのネットワークをつなぎ合わせ、調査会社IHSの一部門である独立系試験サービスによると、通信品質が大き
きく改善されたという。
孫氏はソフトバンクのエンジニアたちにスプリントのネットワークを安上がりに改善する計画を考案させようとした。東京での4カ月にわたるその取り組みには、二十数人のスプリント従業員も参加した。そのチームは少なくとも一時期、孫氏のオフィスと同じ階にある会議室で1日16時間働くこともあった。
ある参加者によると、朝食、昼食、夕食がその会議室に持ち込まれ、孫氏も午前と午後に進捗を確かめに来たという。
孫氏によると、スプリントのエンジニアと社外の設備販売業者は当初、その計画について実現不可能だと主張したという。
「彼らはそれがうまくいかない理由を100個ほど考え出した」と孫氏は振り返る。「そこで私はこう言った。その100個のうまくいかない理由の一つひとつに私が解決策を見つけよう。そして私は、すべてのうまくいかない理由に対し、非常に論理的な解決策を考案した」。
スプリントは今や、既存のネットワークに従来の方法よりもかなり安価な技術を使った数万もの小規模な基地局を追加することを計画している。
その一方で、孫氏はグーグルから引き抜いたニケシュ・アローラ氏とより多くの時間を過ごしている。孫氏は昨年、ソフトバンクでの自分の後継者はアローラ氏になる可能性が高いと述べた。
昨年、両氏はインド、中国、東南アジア諸国の新興企業を視察しに行った。それからまだ6カ月も経過していないが、ソフトバンクは数社に対して10億ドル以上も投資してきた。ソフトバンクはインドだけでも100億ドル以上の投資を計画している。
こうしたことはスプリントにとって不吉な兆候である。しかも、内情に詳しい人々によると、アローラ氏はソフトバンクがスプリントの親会社になっていることに社内で不満を表明し、売却しようとすることを勧めたという。
「多くの人がスプリント売却を勧めている」と孫氏は言う。「彼だけではない」。
元コンチネンタル航空のCEOでスプリントの社外取締役を務めているゴードン・ベスーン氏は孫氏とクラウレCEOを完全に信頼していると話す。両氏はそのリーダーシップでスプリントを窮地から救ってくれるはずだという。「重篤な患者には最高の医師団が必要だ」。
窮地脱出が見えないスプリントだが、孫氏は明るい材料を再度強調した。「売却しなかったことに本当に満足している。というのも、私にはトンネルの出口の光が見えているからだ」。
国民の力【A12面(国際面)】
原発再稼働に反対して、多くの国民が抗議集会を開催しているというニュースが、12日の国際面に掲載された。
WSJは、これまでどちらかと言えば、原発推進派であったが、この記事は反対派に同情的に読める。
***** 以下本文 ****
「東京の抗議者達は、火曜日に、福島での放射能漏洩以来泊まっていた原子力発電所の再開に反対した。殆どの日本人が原発に反対している。政府は代替策はあまりにコストがかかりすぎると言っている。」
WSJは、これまでどちらかと言えば、原発推進派であったが、この記事は反対派に同情的に読める。
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「東京の抗議者達は、火曜日に、福島での放射能漏洩以来泊まっていた原子力発電所の再開に反対した。殆どの日本人が原発に反対している。政府は代替策はあまりにコストがかかりすぎると言っている。」
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