この意向はカナダ・ オタワでトルドー首相と共同記者会見の際に表明されたこと、6月 に大阪で開催されるG20で、WTOの紛争処理のあり方を議論す る考えを示したこと、などをコンパクトに伝えている。 この背景に、「韓国よる水産物輸入規制解除を求める日本の訴えを WTO上級委員会が退けた問題」 に対する安部首相の苛立ちがあることは伝えていない。代わりに「 米国はWTOに公正に扱われていない。」 というトランプ大統領の苛立ちに触れている。
***** 以下本文全文和訳 *****
日本は今年G20の議長国だが、安倍首相は、この機会にWTOの 改革を推進したいと述べた。
オタワでのカナダのトルドー首相との共同記者会見において、 安倍首相は、WTOは変化する経済状況にうまく対応していないと 述べた。
「貿易ルールを作る際には、21世紀の現実が反映されねばならな い。」と安倍氏は語った。「WTOは経済の変化に追いついていな い。従って、WTOは変革されねばならない。」
WTOの交渉機能は再興されねばならないし、 その紛争解決の仕組みは期待通りに機能せねばならないとも付け加 えた。
安倍首相は、G20の首脳を6月に大阪で迎える。
西側諸国は、WTOの改革にフォーカスしているが、 これは主にトランプ大統領の懸念に対応するためだ。 トランプ政権は、WTOは米国を不当に扱っていると主張している 。
昨年、カナダは、米国と中国を除く主要な西側諸国を招いて、 ジュネーヴに本部を置くWTOの欠陥にどう対処するかを討議する 会議を主催した。WTOについては、 政府の補助金によって歪められている取引きを公表したり取締った りすることを十分にやっていないし、IP保護を統括するルールも 不十分だなどの懸念が寄せられている。