東京地検は4日早朝にゴーン氏を特別背任の疑いで逮捕したが、WSJ はこのニュースを同日の1面で速報した。
【要約】今回の再逮捕の理由は特別背任であること、ゴーン氏は無実を主張していること、今後3週間にわたって拘束される可能性があることなどを、検察、ゴーン氏の主張を公平に扱いながら、コンパクトに伝えている。
***** 以下本文【WSJ記事の全文和訳】
日産のゴーン会長が、保釈されてから1ヶ月も経っていない木曜日の早朝に、新たな金銭的な不正の疑いで、東京で再逮捕された。
検察は金曜日の早朝にゴーン氏の東京のマンションに押しかけ、特別背任の疑いで逮捕すると告げた。特別背任とは、彼が日産での地位を悪用して、私腹を肥やしたという意味だ。
検察によれば、2015年から2108年の間に数回、ゴーン氏が個人的にコントロールしている会社が、日産が海外の販売代理店に送金したお金の一部を受け取れる様に、ゴーン氏がアレンジしていた疑いがある。販売代理店に送金した 1,500 万ドルのうち、ゴーン氏は500万ドルを個人的に受け取った疑いがあると検察は主張している。
検察は、販売代理店の名前や国については明らかにしていないが、この事件に詳しい人たちによれば、ゴーン氏が数 100万ドルの会社のお金を、オマーンの代理店であるスヘイル・バウワン・オートモービルズ( SBA)を通して個人的に使用した可能性について、日産は調査してきた。日産の調査では、同社が SBAに支払った資金の一部がゴーン被告の家族のクルーザーや、被告の息子が一部所有する米国の投資ファンドに流れていた証拠が見つかった。
「今朝の私の逮捕は、法外で恣意的だ。」とゴーン氏は代理人によって発表された声明の中で述べた。「私の心を折る目的以外に、逮捕する理由があるのか?私は負けない。私はくじけることはない。根拠のない疑いについて、私は無実だ。」
今週の頭に、ゴーン氏の弁護士であるジャンイヴレノーヌ氏はオマーンの事件について、「批判される様なことは何もない。ビジネスに関係した通常の支払いだ。」と述べた。
ゴーン氏は金融関係の罪で起訴された後、3月6日に保釈された。彼は、 11月19日に逮捕された。
検察は、逮捕後48時間、ゴーン氏を拘束できる。その後、裁判所の許可を得れば、さらに 10日間拘束可能だ。さらに裁判所の許可を得れば、さらに 10日間拘束を延長することも出来る。つまり、ゴーン氏は 3週間にわたって、取調べを受ける可能性がある。その後、検察は、彼を他の罪で起訴するか、釈放せねばならない。
木曜日のこの出来事の1日前に、ゴーン氏はツイッターのアカウントを開設し、「何が起きているのか真実をお話しする準備をしています。 4月11日木曜日に記者会見をします。」とつぶやいた。
声明の中でゴーン氏は、「108日にわたって間違って収監された後、今私の最も大きな希望と願いは、公正な裁判だ。」と述べた。
以前、ゴーン氏は、当局に提出された日産の年次会計報告書の中で繰延報酬について虚偽の記載をし、個人的なお金の問題でゴーン氏を援助したサウジアラビア人の友人のビジネスに日産のお金を横流しした罪で起訴された。
ゴーン氏は、将来の報酬について仮定の話はしたが、金額は確定していなかたので、報告の必要は無かったと述べている。彼はまた、日産に大きな利益をもたらす重要なサービスの見返りに、日産はサウジアラビアの企業に支払いをしたと述べている。