10月にWSJ(ウォールストリートジャーナル)に掲載された日本関係の記事は6件だった。1月から9月までの月あたり掲載数が、平均6.6件だったので、掲載数としてほぼ平均値。
テーマ別では、政治関係が4件、経済関係が1件、社会関係が1件。
政治関係では、1日に「玉城デニー氏の沖縄新知事選出」を、3日に「安倍新内閣で女性大臣が1人にとどまったこと」を、5日に「ミャンマーのアウンサンスーチー女史来日」を、13日に「外国人労働者拡大に向けた法改正」を報じた。
玉城デニー氏の父親が米国人(米海兵隊員)であること伝えている。先月大活躍した大坂なおみ選手らを含め、最近は従来の日本人とは違うタイプの日本人の活躍が目立つ。こうした「新しい日本」は、法改正による労働者受入れ拡大によって、更に加速されるだろう。
その一方で、女性が輝く社会を目指した安倍首相自身が、自らの内閣に1名の女性大臣しか登用しなかったり、ロヒンギャ問題に目をつぶりミャンマーに急接近する日和見的な外交姿勢など、「変わらない日本」についても報道している。
経済関係では、10日にソフトバンクによるウィーワーク買収の可能性を1面で報じた。日本経済新聞をはじめ多くの新聞がこの記事を引用。WSJの特ダネだろう。スタートアップ企業を応援するソフトバンクの姿勢を評価すると同時に、そのスケールの大きさに驚嘆している様に読める。アメリカ人をも驚かせるスケールの投資ファンドを率いる孫正義氏はすごい。
社会関係では、9日に「3.11からの復興」から学べることは多いとする読者が、自らまとめた「7つの教訓」を投稿した。東日本大震災からの復興プロジェクトは、3,150億ドル(約33兆円)を投じた人類史上最大の土木プロジェクトで、復興が終わると、その反動で、沢山の失業者が出て景気が悪くなるとのこと。日本ではタブーの視点だ。
掲載箇所では、1面が1回、読者投稿欄が1回、国際面が4回だった。