Sunday, August 12, 2018

日本の成長は堅調【A6面(国際面)】

10日、内閣府が第二四半期(4〜6月期)のGDP速報値を発表したが、WSJは同日の国際面でこのニュースを速報した。


第二四半期のGDPの伸びが年率換算で1.9%だったことをはじめとして、幾つもの数値を紹介して、日本経済が好調であることを伝えている。WSJは、内閣府の四半期毎のGDP速報値を常に速報している。

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日本の4-6月は、堅調な成長へと戻った。エコノミストによれば、米国との貿易摩擦が悪化したとしても、賃金上昇と消費者支出に支えられて、この成長は継続しそうだ。
世界第3位の経済大国の経済は、第二四半期に年率1.9%のスピードで成長した。第一四半期は0.9%の縮小で、28年ぶりの最長の成長期間に終止符を打っていた。
バークレーのアナリストであるヤマカワテツフミによれば、この新たな数値によって、第一四半期の縮小が、単なる短期的な柔らかい期間であって、ビジネスサイクルの転換期ではないことが示された。
安倍首相は、2012年に彼が政権に就いて以来のGDPの伸びを、彼の最大の成果の一つとしてあげた。彼は、来月行われる与党自民党の総裁選で再選される見通しだ。総裁選に勝利すれば、首相継続となる。
アナリストたちによれば、海外からの悪いニュースがなければ、国内需要によって、経済は堅調を保つだろう。
GDPの約60%を占める個人消費は、第二四半期に0.7%伸びた。生鮮食料品の価格高騰や大雪といった第一四半期に短期的に成長の重荷となったものが、第二四半期には取り除かれたからだ。
「堅調な賃金の上昇傾向が、個人消費を支えるでしょう。夏のボーナスは、企業の堅調な収益に支えられて増加したので。」とソシエテジェネラルのエコノミストのアイダタクジは言う。
従業員の名目給与は、一年前から4.3%上昇して、第二四半期に最高を記録した。資本投資も1.3%上昇した。
しかし、金曜日に発表されたデータによれば、賃金上昇は今の所価格上昇にはつながっていない。インフレの指標であるGDPデフレーターは、その前の3ヶ月の0.5%から0.1%へと減速した。これは、日銀が目標とする2%にはほど遠いことを示している。
みずほ証券のエコノミストのスエヒロトオルによれば、消費者は、高賃金にもかかわらず、将来の懸念から、たくさん使うことに躊躇している。
4-6月の輸出は0.2%増加した。2017年下期の2%増加よりも減速している。エコノミストは、輸出の不振が成長に蓋をするかもしれないと言う。
より大きな脅威はトランプ政権だ。同政権は、自動車と自動車部品に最大25%関税をかけることを検討している。SMBC日興證券のエコノミストであるマルヤマヨシマサによれば、最近トランプ大統領が経験しているEUとの貿易紛争を見ていると、米国は関税を回避するかもしれないが、日本にとって最大のリスクであることには変わりない。。