Monday, February 29, 2016

** 2月のまとめ **

2月にWSJに掲載された日本関係の記事は、1月に続いて5件と少なかった。
日本関係の記事の月掲載回数は、2014年が15件、2015年が9.2件と減少傾向にあり、2016年は今のところ5件。先月の繰り返しになるが、日本の国際社会におけるポジションの低下を象徴している様で寂しい。

テーマ別では、経済関係が3件、社会関係が2件、政治関係は0件だった。
政治関係の記事がゼロだったのは、このブログ開始以来初めてだ。政治関係記事の月平均掲載回数は、2014年が6.3件、2015年が3.3件だったが、2016年は今のところ0.5件(1月:1件、2月:0件)。今年に入っての減少が著しい。この2年間を振り返ると、2014年は衆議院選挙という大ニュースがあったし、2014年にはオバマ大統領が来日、2015にはオバマ大統領夫人が来日、安倍首相も訪米など、日米間での首脳の往来もあった。また、何と言っても、中国、韓国との関係が悪く、彼らとの衝突が起きるたびに大きな記事となっていた。今年はまだビッグイベントが無いことに加えて、安倍首相の努力によって、中国、韓国との国との関係が良くなったことも、政治関係記事の激減に関係しているのだろう。

掲載箇所では、1面が2件、国際面が3件だった。

今年は、1面掲載回数は増えている。1面への月平均掲載回数は、2014年が2.1回、2015年が1.3回、2016年は2.5回。2016年は突然のゼロ金利導入が世界経済に大きなインパクトをもたらし、既に5回(1月:3件、2月:2件)も1面で取り上げられている。

ところで、今月の5件の記事の見出しは以下の通りだ。
・日本ではアベノミクスが行き詰っている(2月11日)
・日本のバズーガは弾薬切れ(2月13日)
・日本の賃金はこれ以上伸びない(2月16日)
・日本のでは市職員への応募者を増やすためにゴリラを使ったマーケティングを試みる(2月24日)
・日本の人口は初めて減少へ(2月28日)

日銀頼みのアベノミクスが行き詰り、その日銀の政策も弾薬切れ。それに加えて、大企業はもちろん労働組合ですら賃上げに否定的で、更に人口も減少とアベノミクスを取り巻く環境は厳しい。それでも安倍政権の支持率は高く、名古屋市は育メンゴリラを使った雇用対策といったピリッとしない対策を講じたりと、最悪の環境にもかかわらす何か切迫感のない日本が浮彫になっている様な気がする。