Monday, October 13, 2014

日本の増税の決断は。世界じゅうに影響を与える【A2面(国内面)】

日本の消費税増税に関する記事が第二面に掲載された。増税賛成派、反対派の論点を整理した上で、その様な結論になろうとも、消費税増税に関する日本の決断は、財政規律優先か経済成長優先かで悩む、他の国にとって、参考になるだろうとしている。


この記事は、次の様な書き出しで始まる。
「IMFは日本の成長予測を下方修正し、リセッションの確率を4分の1とした。今年4月に実施された消費増税の影響が予測以上に大きかったと述べている。IMFは、また、日本の巨額の負債にも触れ、来年予定されている第二回目の消費増税は、財政規律をきちんとやるという評判を勝ち取るためにも重要であると述べた。」
「安倍首相は、年末に、消費税を8%から10%に上げるか否かという、決断を迫られるが、これは世界の先進国を震撼とさせている議論と類似している。どちらがより緊急なのか?より早く成長することなのか?それとも、国が年を取り過ぎる前に負債を返済して減らすことなのか?」

暫く要約する。

老齢化により、年金や健康保険の支出は増えるが、税収は減少する。日本はこうした問題で世界の先頭を走っている。欧州では、あまりの緊縮財政は経済回復を遅らせるなどとして、緊縮財政に二の足を踏む意見もあった。だが、日本については、増税をすべきだという意見が大勢を占めている。なぜなら、日本の負債は経済規模の2倍にも達し、また4人に1人が65歳と、いずれの数値も桁外れに大きいからだ。

増税推進派は、増税を遅らせたり、止めたりすれば、市場は大混乱に陥るとしている。10年の長期国債の利率は0.5%とスイス並みの低さを保っているが、一旦不信感が広がると、国債の利率は急上昇する。この利上げは税金の様なもので、経済を破綻させる。

増税反対派は、負債を減らす最も良い方法は、インフレを起こして、負債の実質的価値を下げることにあるとする。日銀の金融緩和策はこうした目的に実施されている。

この記事は、次の様なコメントで締めくくられる。
「増税反対派のいうことに対しては、だからどうなのだと言いたい。むしろ、日本は、市場やインフレをアベノミクス以前の苦境に戻らない様に維持することにすら苦しんでいるではないか。インフレは年率換算で1%程度で推移しており、日銀目標の2%を大きく下回っているではないか。」
「ここに日本の問題を整理するもう一つの枠組みを提案したい。日本は財政と金融政策の限界を探っている。増税反対派は実験を継続したいのだ。しつこい低成長や低インフレに悩む世界において、日本の治療実験は、それは治療薬であっても毒であっても、他の国家にいつ日本の状態に到達するかを教えることになるだろう。」

増税反対派は危険な実験に取組んでいるとして、増税賛成派の肩を持っている様に読めるがどうだろうか?