11月8日の次期大統領選に勝利したトランプ氏に、安倍首相は1 0日に電話で祝辞を述べたが、WSJは翌11日の国際面でこのニ ュースを速報した。
アジアの同盟国である豪州、日本、韓国の首脳は、( 選挙期間中にはトランプ氏を批判していたのにもかかわらず) トランプ氏が大統領候補になるとすぐに電話で祝辞を述べ、 なかでも安倍首相は17日にトランプ氏との面会の約束を取り付け たとしている。また、トランプ氏は、(選挙期間中には日本、 韓国とこれまでの様な蜜月関係の維持は難しいことを示唆していた が)大統領候補になるとすぐに日本、 韓国との関係維持をコミットしたとしている。
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ドナルドトランプが勝利し、 アジアの地政学的な風景がひっくり返る心配があるが、 アジアの同盟諸国は米国との安全保障上の同盟を維持する方向だ。
トランプ氏は選挙運動中に、 アジアの同盟諸国と長い間築いてきた安全保障上の取り決めを変更 する意思があることを表明したにもかかわらず、オーストラリア、 日本、韓国の首脳は木曜日にトランプ氏に電話連絡し、 大統領候補に選ばれたことを祝福し、 米国との関係を強固なものにした。
関係者によれば、トランプ氏は木曜日の電話では、 これまでの関係を変更する可能性について言及しなかった。 日本の安倍首相は、 今週ニューヨークでトランプ氏と会う予定をセットしたが、 トランプ大統領候補が、54,000人の米国兵が駐留する日本へ のコミットメントを確認したと述べた。
安倍首相は、トランプ氏に対し、 米日同盟は地域の安全と安定の重要な拠り所だと述べた。
朴槿恵大統領の官邸は、トランプ氏が28,500人の米国兵が駐 留する韓国に対してもコミットメントを約束したと述べた。
中国の力が増している同地域ではトランプ氏の大統領就任に対する 心配が大きい。米国は、第二次世界大戦後、 アジア太平洋地域の安定と成長が維持されることを助けてきた。 オバマ大統領のアジア重視は、 アメリカの同地域での役割を強化し、 中国に対抗することを意図していた。
トランプ氏の孤立主義的な発言と、 選挙運動中に日本や韓国に要求した米国の防衛体制へのより多くの 金銭負担と、核兵器開発は、地域の警戒心をあおり、 同盟の耐久性についての疑問を増幅させた。