Wednesday, May 17, 2017

安倍氏は北朝鮮への圧力を中国に迫る【A8面(国際面)】

516日に東京で開催されたウォールストリートジャーナル主催CEOカウンシルで安倍首相が、北朝鮮の脅威の阻止に中国はもっと貢献して欲しいとする講演を行ったとする記事が、17日の国際面に掲載された。


安倍首相が「北朝鮮の暴走を止めるには北朝鮮の最大貿易国である中国の動きが重要」として中国の積極的行動に期待を滲ませたことを取り上げている。また、安倍首相の盟友であるトランプ大統領も同じ見方だとする一方で、中国にはあまり期待すべきではないとする専門家の意見も取り上げている。また、日米韓が協調して北朝鮮問題に取り組むことも重要との認識が3間で共有されている一方で、文新大統領の就任で、慰安婦問題が再燃し日韓間の関係が悪化する可能性があることを米国が懸念していることにも触れている。
ウォールストリートジャーナルCEOカウンシルについては、こちらの記事を参照下さい。


***** 以下本文 *****
日本の安倍首相は、中国が北朝鮮の脅威にもっと真剣に取り組むべきだと述べると同時に、最近のミサイル発射からみて北朝鮮は米国本土を攻撃する能力をもつことに向け着々と前進しているとの見方を示した。
安倍首相は、東京で開催されたウォールストリートジャーナルのCEOカウンシルで講演し、日本は外国人労働者や観光客をもっと呼び込むことによって日本スタイルの包括社会を実現したいと考えていると語った。また、一方で、こうした世界との関係を強化しようという取組みが、北朝鮮のミサイルや核兵器のプログラムによって脅かされているとも語った。
「平和や安全保障が確保されなければ、成長や繁栄はあり得ない。」と安倍首相は語った。
日曜日(514)に、北朝鮮は新型ミサイルのテストを行ったが、専門家によれば、このミサイルは沖縄やグアムの米軍基地に到達するのに十分な射程距離をもっていると推測される。
安倍氏は、このミサイルは1,240マイルの高さに達したと考えられるが、その弾頭が大気圏に再突入する際の熱や圧力に耐える能力のテストも行った様だと語った。ミサイル発射について、北朝鮮は成功したと語っている。
中国は北朝鮮と緊密な経済関係を築いており、北朝鮮に核やミサイルへの野望を思いとどまらせるために重要な役割を果たすことが出来る。
「中国がきちんとその役割を果たせば、北朝鮮の政策を変えることが出来る。」と安倍氏は述べた。石炭は北朝鮮にとって最大の輸出による収益源だが、中国は既に北朝鮮からの石炭の輸入を停止することを約束している
安倍首相は、2012年に首相の地位に就いて以来、日本で最も安定した政権を築いてきた。またトランプ大統領とも良い関係を築いてきた。二人は、この2に、フロリダのトランプ大統領が保有するリゾート地でゴルフをした。この安倍首相の米国訪問の際にも、北朝鮮はミサイルテストを行ったが、それを受けて、トランプ大統領は「米国は偉大な同盟国である日本を100%支援する。」と述べた。
安倍氏同様、トランプ氏も中国に、北朝鮮が武器開発を加速させているのを止める様に要求している。北朝鮮の貿易の80%以上が中国との貿易だ。
しかし、外交官やアナリストの中には、北朝鮮の政情不安や政権崩壊につながる様ないかなるアクションも、中国が取る可能性は低いと見る者もいる。
ウォールストリートジャーナルのCEO会議でのインタビューで、北朝鮮政策に関与していた米国の元外交官は、中国に頼ればなんとかなるという考えは希望的観測にすぎないとする、
「もし、中国が北朝鮮に圧力をかけて、ミサイル実験を止めてくれると考えているなら、完全に失望することになる。」とオバマ政権の国防副長官であったカート・キャンベル氏は述べた。
最近行われたミサイル発射に対応して、日曜日に中国の外務省は、関係諸国に対し、過激な行動を慎み、地域の緊張を更に高める様な行動を取らない様に強く求めた。
安倍氏は、韓国の新大統領との電話会議において、北朝鮮問題にどの様に対処するかについて、基本的な合意を得たとも述べた。
しかし、共に民主党の文在寅政権との間で日韓間の問題が再燃する可能性がある中、安倍氏は韓国の慰安婦についての歴史的な合意について再検討するつもりはないことを示唆した。
日本と韓国は、第二次世界大戦中に日本軍によって慰安婦として徴用された韓国人女性に対する資金援助と安倍首相からの謝罪からなる包括契約に、201512月合意した。文氏は、この合意は元慰安婦達の要求を反映していないとして、この合意を批判し、再交渉が必要だとしている。
「私は、現状の合意が最後まで遵守されることを望んでいる。」と安倍氏は述べた。

韓国と日本の間の緊張が高まっていることに、米国は懸念を持っている。米国は、両国が連携して北朝鮮に立ち向かうことを望んでいるのだ。日本の政府関係者によれば、安倍首相と訪日中のハリー・ハリス米太平洋軍司令官の間で行われた会談において、二人は米国、韓国、日本の3ヶ国による防衛協力が必要だと言う点で一致した。